- 手すりに頼らないと、階段を上れない
- 反動をつけないと、寝床から起き上がれない
- カーペットの縁などでつまずきそうになる
- 5kg入りの米が持ち運べない
- 青信号で横断歩道が渡りきれない
- 片脚で30秒以上立てない
キレイな姿勢を維持するために意識するべきことは何か。ストレッチトレーナーのきまたりょうさんは、「姿勢の維持に大きく影響する身体の部位が2つある。それぞれをゆるめることで胸が張りやすく、体幹の動きも改善される。まずは両手でできるケアを試してみよう」という――。
※本稿は、きまたりょう『世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑セルフケア編』(KADOKAWA)の一部を再編集、一部を書きおろししたものです。
体には、多数の筋肉のつながりがありますが、ここでは姿勢の維持にも重要な「横隔膜(おうかくまく)」と「腸腰筋(ちょうようきん)」に関する筋肉のつながりと、それをケアする重要性と方法についてご紹介します。ストレッチをする際や、日常の生活の中で、ぜひ意識してみてください。
まず「横隔膜」は、呼吸に関わり、肋骨内で胸腔と腹腔を分けています。上下にさまざまな筋肉とつながっており、横隔膜が固まるとそれらの筋肉の動きに影響を与えます。
また、骨盤底や他の筋肉と共に腹圧を高め、姿勢の維持に重要で腸腰筋などにつながるため、歩行にも大切な役割を果たします。
横隔膜をゆるめるには、まず肋骨の八の字に開いた部分に指をやさしく潜り込ませ、ゆっくりリリースします。
次に「腸腰筋」は、大腰筋、腸骨筋、小腰筋の3つを合わせた筋肉群で、股関節を曲げる役割を持っています。
腸腰筋は「走る、蹴る、階段を上る」動作などで使われ、股関節を安定させます。
固まると股関節が動かしにくくなり、腰のカーブが強くなるか減少し、姿勢や歩幅に影響します。補足として、大腰筋は姿勢によって腰椎の屈曲と伸展のどちらにも働きます。
大腰筋は背骨から太ももの骨へ伸び、腰のカーブや骨盤の前傾を強めます。
一方、梨状筋は仙骨から太ももの骨へ伸び、骨盤の後傾を促します。これらの筋肉は背骨に対して反対の働きをします。お互いの筋肉を適切な長さにして、バランスを保つことが重要です。
腸腰筋をゆるめるには、床に置いたボールに腹直筋の外側を当てて身体を沈めていきます。
腸腰筋は深いところにあるので、表層からバターが溶けていくような感覚でゆっくり行いましょう。直接、腸腰筋に当たらなくても、腹部をゆるめることは股関節や体幹の動きに良い影響を与えます。
腸腰筋を伸ばすにはランジの姿勢から骨盤を斜め下に突き出し、股関節の付け根を伸ばします。
骨盤を立てるようにしながら上半身を引き上げることで、横隔膜から腸腰筋にかけてのつながりがしっかり伸びます。伸びている側の手を上げて反対側に身体を倒すことでさらに伸ばすことができます。
以上、いくつかのセルフケア法をご紹介いたしました。
同じセルフケアをするにしても「身体の仕組みを把握して行なっている人」と「なんとなく真似をしている人」では効果に雲泥の差があります。少しでも知識として覚えていただけましたら幸いです。
最後に付け加えておきたいことは、「完璧を目指さない」ということです。「まだ数ミリ左右差があるから何かおかしい」などと言って躍起にならないことが大切です。
大学病院から町のクリニックまで、さまざまな医療機関で処方される漢方薬。身近な存在であり「西洋薬よりもゆるやかに効く」というイメージを持つ人も多いが、なかには即効性のある漢方薬も少なくないという。生命科学者の仲野徹氏が、人気鍼灸(しんきゅう)師で治療家の若林理砂氏に「漢方薬の効き目」について尋ねる。※本稿は、仲野徹、若林理砂『医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと』(左右社)の一部を抜粋・編集したものです。
漢方薬は「効かない」は勘違い
即効性のある漢方薬とは
仲野 満を持して漢方薬のことを聞いてみたいです。世間で抱かれる漢方って「ゆるやかに効く」「副作用が少ない」というイメージがあります。一方では「ゆるやか」どころか「効かない」と思っている人もいるかと思います。これは実際どうなんですか。
若林 実は即効性があるものもけっこうあるんです。
仲野 自分の経験で言うと、五十肩のときに飲んだ独活葛根湯(ドッカツカッコントウ)と、二日酔いのときの五苓散(ゴレイサン)。このふたつはよく効きました!あくまでも、青汁のテレビコマーシャルみたいな「個人の感想」ですけど。
多くの人が悩んでいる
「気象病」にも効果アリ
若林 五苓散は本当に便利で、いろいろな症状に使えるんですよ。そもそもは嘔吐(おうと)・下痢のときに使う薬で、子どもの場合はファーストチョイスとして処方されることが多いです。
仲野 嘔吐や下痢そのものが治るんですか。
若林 はい。水分の分布を変える薬なんです。
仲野 しかし、西洋医学を学んだ者としてはですね、それまたわかりにくい話なんですよ。「水分の分布を変える」ってなんのこっちゃねん、って。二日酔いに効くことは身をもって経験してるけど、その理由が水分の分布が変わるからと言われても、どういうことなんや?と思ってしまいます。
若林 二日酔いに関して言えば、吐き気などの中枢神経系の酔いというのも、おそらく内耳がむくんで引き起こされているんですよね。それが改善される。
あとは最近よく言われる「気象病」にも効果があると言われています。気象病というのは、内耳にある気圧を感知するセンサーによって自律神経系が異常を起こして、めまいや耳鳴り、吐き気が起きてしまう症状です。ですから、水分が一部分に溜まってしまうのを五苓散によって平均化するという考え方だそうです。
仲野 不思議やなあ。実際に効く患者さんもおられるんですか?
若林 けっこう効きますね。慢性痛が発生しやすくなる状況、たとえば気圧が変動してるときに、まず前駆症状が出ますよね。なんとなく目の前がチカチカするとか。そういうときに五苓散を服用すると、それ以上症状が悪化せずに済みます。気圧低下のときには脳の血流量も異常に増えたりするらしく、それを抑止する作用もあるようです。
仲野 軽い硬膜下血腫まで治るぐらいやから、信じておきます。
仲野 じゃあ、気象病の人は、天気予報で前線が通過するとか言われたら、五苓散を前もって飲んどこうとかできるわけです?
若林 できますね、ほとんど副作用もない薬ですから。
便利な漢方薬「五苓散」には
東洋医学の神秘が詰まっている?
若林 実は五苓散は「西洋医学」的な説明がされていますよ。科学的に作用機序が明らかになっている漢方のひとつでもあります。漢方メーカーのウェブサイトなどにも、「五苓散が、細胞内の水の取り込み口であるアクアポリン4に働きかけ、細胞内の水分量を調節していることがわかっています」と書かれています。
仲野 「アクアポリンに効く」「水の分布を変える」、言われればそうかな、と思ってしまいます。でもね、このふたつは直接的に繋がらへんのとちゃうやろか。
若林 そうなんですか(笑)。
仲野 そうそうそう(笑)。水という共通項があって、なんとなく関係するように思わせられるけどちょっと無理かと。アクアポリンというのは、細胞膜にあって水を通すタンパク質です。その調子が変わったぐらいで、全身の水バランスが変わるなんてことは考えにくいでしょう。
若林 たしかに、細胞が分化して組織となり、いろいろな臓器になっているのに、なぜ全身に一定に効くのかわからないですよね。「効いた」というのも大雑把な見方で、脈が普通にもどったり、舌の色がよくなったら効いたことになる。そういう改善点が見られたら、その薬を続けると症状も改善されていく。
仲野 薬ですから、分子レベルで効いてることは間違いないわけです。科学的に考えて、それ以外の効き方はありえない。これは絶対的な真理です。もしかしたら、いろんな種類の細胞にちょっとずつ違う効き方をしてるんかも。あるいは、アクアポリンにも効くけど、それだけじゃなくて、多くの作用点のうちのひとつがアクアポリンなのかも。
若林 そうかもしれません、ピタゴラスイッチみたいな効き方をする。
仲野 でも、それってトリッキーすぎるな。面白いけど。
仲野 鍼やお灸と同じで、漢方もどう作用してるかよくわからんところがあるってことですよね。ほんまに不思議でたまりません。
西洋医学と東洋医学。どちらも「医学」と名がついているものの、双方の病気に対するアプローチはまったく異なる。身近な病の「風邪」をひとつとっても、東洋医学では5つの種類が存在するという。生命科学者で元・大阪大学大学院教授の仲野徹氏と、東洋医学の専門家で鍼灸(しんきゅう)師の若林理砂氏の2人が、「風邪」について語り合う。※本稿は、仲野徹、若林理砂『医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと』(左右社)の一部を抜粋・編集したものです。
西洋医学と東洋医学で異なる
気圧・気候による体調への影響
仲野 気候とか気圧に左右されて体調悪くなる人がけっこうおられて気象病とも呼ばれますが、これは東洋医学には昔からあった考え方ですか?これと風邪は近いのでしょうか?
若林 そうですね、風邪(ふうじゃ)の概念に繋がります。
これは自説なんですけど、風が吹くときは気圧が変わるときでしょう?気圧の変化によって自律神経系が攪乱(かくらん)されて不調になり、さらに条件が重なると病気になるという原理だったのかなと思います。
仲野 気象病は、ないとは言いませんが、西洋医学ではあまり重んじられてこなかったという印象です。
仲野 風寒邪っていうのは、我々がこう冬にひくいわゆる…
若林 一般的に想像する風邪です。
仲野 風熱邪とは?
若林 これは夏にひくような風邪です。
仲野 夏風邪ね。このふたつは違う病気として捉えられてるんですか?
若林 一応、風邪として一括りにしますけど、別々の治し方をします。まず、使う薬が違います。科学的に言えば、炎症がどこにどういうふうに出ているかがたぶん違うので、症状の緩和の仕方が違うんだろうと思います。
仲野 どんな薬が使われるんでしょう?
若林 風寒邪の場合は、からだを温める薬を使うのが基本です。葛根湯(カッコントウ)や麻黄湯(マオウトウ)という薬が一番使われます。どちらも麻黄という成分が入ってます。
効果が得られる漢方薬は
風邪の種類ごとに異なる
若林 麻黄のインフルエンザに対する薬理作用は解明されていまして、ウイルスがタンパク質をつくるのを抑制して、サイトカインの抑制をかけるらしいです。
仲野 ほんまですか?ちょっと説明しときますと、ウイルスなどがからだのなかに入り込んで組織で増殖すると、免疫細胞がその組織に集まってサイトカインなどの炎症性物質を出す。そうすると喉が痛くなったり、熱が出たりする。麻黄にはそういう作用を抑える働きがあると?
若林 漢方メーカーのホームページに書いてあるんですよ。
仲野 そうか。それなら一応信用しときます!
若林 風熱邪の場合は、銀翹散(ギンギョウサン)という薬を使ったりします。このなかには、ハッカなどの冷やす成分が入っています。
仲野 風熱邪に対して、風寒邪に効く薬を飲んだらどうなります?
若林 効かんのですよ。効かんどころか、逆に悪化したりします。
仲野 ほんまですか!それは禁忌みたいな感じになるわけですか?夏風邪に麻黄湯や葛根湯を飲んだりすると…
若林 いきなり熱がバーンと上がったりするんですよ!鍼灸学校1年生くらいのときに喉が痛くなって、葛根湯飲んだら熱が40度超えちゃって、えらいことになりました。
麻黄湯や葛根湯は、寒気がある熱、首周りや肩周りに凝りがあるような風邪のときに飲まないと効かないのです。
仲野 ホンマかウソかを確かめたいんで、今度夏風邪をひいたら葛根湯飲んでみよ。
若林 やめてください(笑)。
西洋医学における風邪の場合は
季節に関係なく生体反応が生じる
仲野 それにしても不思議です。西洋医学的な風邪の考え方でいくと、季節によって流行るウイルスの種類は違うかもしれませんけど、免疫細胞がサイトカインという炎症性物質を出す、という一般的な生体反応は生じるはずです。夏であろうが冬であろうが、それはほぼ同じだと考える。それなのに、ある薬がある季節の風邪には効いて、ある季節の風邪は悪化させるなんて、あるはずがないやろうと思う。
若林 でも、漢方薬が合ってないとひどいことになるんですよねえ。
仲野 それまた漢方薬の不思議のひとつ。
若林 東洋医学的には、風邪というのは、からだのなかに何か悪いものが入っているわけだから、それを追い出すという考え方なんですね。だから、熱をもった風邪と寒をもった風邪だと、からだの反応が違ってくると考える。
仲野 ビタミンCも風邪に効くと言われることが多いけど、結論的には効かないとされている。効くという論文も、効かないという論文もありますけど、最近よく行なわれる「メタアナリシス」、つまり複数の論文を総合して検討することをやると、ほぼ効かないという結論になるらしい。
仲野 ビタミンCが非常に有名になったのは、ライナス・ポーリングという人が言い出してからです。
若林 濃度ビタミンCを研究していた人ですよね。
仲野 そうそう。ポーリングは、キュリー夫人とならんでノーベル賞を2回受賞している数少ないうちのひとりです。1回目はノーベル化学賞をタンパク質の構造の研究でとっている。2回目は、平和賞。
若林 …ええ!?平和賞?
仲野 ビタミンCで、というわけではなくて、核廃絶運動で平和賞です。そんなに偉い人が唱えてたから、ビタミンCは風邪に効くというのが有名になりました。
ビタミンC摂取で肌は白くなるが
大量摂取は別の疾患を招くことも
仲野 ほかにも、がんに効くとかね。一時は、おそらくがんにビタミンCは効かないのではないかと考えられていました。けど、数年前に、効くかもしれないという論文が超一流誌に出ましたから、いまはペンディング状態でしょうか。ポーリングは、晩年はビタミンCのことですこし評判を落としたとも言われてます。風邪に効くというんだけど、一日の必要量が100ミリグラムのところ、3グラムとかけっこうな量を摂取しないとあかんと唱えたんです。
でね、ほんまに長期にわたって超大量摂取してた人がいてたんです。大阪大学の名誉教授で、日本で買うと高いから、外国に留学してる人に頼んで取り寄せてわざわざ飲んではったんですけど。…これがね、効くんですよ。顔がね、真っ白になってはった。たぶん皮膚の色素であるメラニンの産生抑制によるものだと思いますけど。
若林 やだー!(笑)たしかに美白効果があると言いますけど。私もタケダのビタミン錠を大量に飲んだことがあるのですが、一発で胃がやられた!
仲野 飲んだんですか…ビタミンCを摂りすぎると尿路結石ができやすくなると教科書には書いてありますから、注意が必要です。肌の白さも、自然じゃなくて病的な白さでしたし。
話がそれましたけど、風邪にビタミンCは効かないっていうのが正しそうです。
体の不調にツボ押しが効果的ですが、「多すぎて覚えきれない!」という方もいるのでは。そんなときにおすすめの、さまざまな部位に効く「万能ツボ」を、鍼灸あん摩マッサージ指圧師・柳本真弓先生が教えてくれました。
「合谷(ごうこく)」は“気”の巡りをよくし、エネルギーを補うツボ。腰痛など、とくに痛みの緩和に役立ちます。
右手の親指と人さし指の間に、左手の親指の第一関節を当てます。
指を倒したときに先端が来るところが合谷です。
挟むようにして親指の腹を当てます。イタ気持ちいい力で押すと効果的。反対の手も同じように刺激してみましょう。
肩こり・ストレス・便秘・風邪・疲れ目・痛み…ほか。
「三陰交(さんいんこう)」は“気・血”の巡りを整える効果が高いツボ。胃腸の働きを整えたり、骨盤内や足の血流を促したりして不調を改善します。
内くるぶしから、指4本分上がったところ。押すと軽い痛みがあります。
両手の親指を重ね、イタ気持ちいいくらいの力でツボを押します。
足の冷えやむくみ・婦人科系の症状・疲れ目・腹痛…ほか。
「足三里(あしさんり)」は胃腸の消化吸収を助けるツボ。毎日の食事は“気”のもと。“気”をチャージできる体に整えて、元気をもたらす効果が。
手をL字型に広げ、ひざ上に親指を引っかけたとき、中指が当たるところ。
ひざを両手で包むようにして親指を重ね、ツボをゆっくり押します。
胃腸の不調・腰痛・疲れ・ストレス…ほか。
※ ツボ押しを行う場合、妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また、試してみて痛みや不調があるときは、すぐ中断してください
朝起きるのがつらすぎて、いつの間にか二度寝してしまい、飛び起きて仕事や学校にいっているという人は少なくありません。どうして二度寝してしまうのでしょうか?
・寝る時間が遅い
・心身にストレスがたまっており、すぐに眠れない
・肉体的に大きな負荷がかかっており、疲労の回復が間に合っていない
二度寝とひと口にいっても、原因はさまざまです。
二度寝してしまう習慣を改善したいときに実践しべき、時間通りに起きるための方法をまとめました。
早めの就寝は、睡眠時間を確保するのに欠かせない習慣です。起きる時間が決まっているのであれば、就寝時間を早めることが必須になります。夕食や入浴の時間を早めに設定し、時計を見ながら早め早めの行動を心がけましょう。
就寝前のスマホ操作やテレビ視聴を控えると、スムーズに就寝しやすくなりますよ。
過度なストレスは、熟睡や入眠の妨げになります。仕事や学校などでストレスを感じる場面は多いと思いますが、できるだけこまめにストレスを発散するようにしましょう。
出勤や登校に対してストレスを感じている場合は、就寝後の眠りが浅く、夜間何度も目が覚めてしまうかもしれません。適度なストレスは刺激になりますが、過度なものになると生活や健康に支障が出てしまう恐れがあるので注意しましょう。
二度寝防止のために目覚ましを複数かけておくことは、非常に有効です。しかしすべて手元に置いておくと、時間をずらして設定していたとしても、アラームを止めてそのまま寝てしまう可能性があります。
そこで実行したいのが、歩かなければ止められない位置に目覚まし時計を置いておくことです。歩いて体を動かすと、目が覚めやすくなります。できるだけ長く聞いておくのは堪えがたいような音のものを選ぶと、体を起こしやすくなりますよ。
太陽光を浴びることで、体内時計がリセットされます。ただ日の光を浴びるのではなく、太陽の光を目に入れることで、体内時計がリセットされやすくなり、目もすっきり覚めやすい傾向です。太陽光を直接見てしまうと目がダメージを負ってしまうので、その点は注意しましょう。
起きてすぐ水分補給することで、胃腸に適度な刺激を与えられます。胃腸が刺激を受けることで、交感神経と副交感神経が切り替わり、目がすっきり覚めやすくなりますよ。刺激が強い炭酸水やコーヒーは、目が覚めやすい反面おなかを壊す原因にもつながるので、飲み物の種類には注意しましょう。
二度寝しないための工夫は、さまざまなものがあります。普段感じているストレスや生活習慣などを振り返り、自分にあった方法で二度寝を防止しましょう。
不足分をおぎなうか、不要なものを出すか
「補・瀉・押し方平」のツボの
ツボ押しのとき、覚えておいてほしいのが「補(ほ)」「瀉(しゃ)」「平(へい)」という3つの押し方です。本記事でも、各ツボのところにこの3つのどれかを併記しています。
東洋医学(中医学)における診断方法には「虚実」という考え方があります。ざっくりいうと、「虚」は心身に必要なものが足りていない状態で、「実」は心身に余分なものがたまっている状態をさします。
ツボ押しや鍼治療をおこなうとき、私(中神)は相談にいらしたかたの不調の原因が「虚なのか、実なのか」をみきわめ、それにあわせて押し方(さし方)を決めています。虚の場合は足りていないものを満たすために「補す」必要があり、実の場合は余分なものを流すために「瀉す」のです。
足りないものがあり、それをおぎないたいときの押し方です。不足している分をおぎない、満たすためには、痛くする必要はありません。やさしく押すことで、足りないところをじっくりと満たしてください。トントンとやさしくたたいてもよいでしょう。
余分なものがたまっているときの押し方です。詰まりを流し、取りのぞくイメージなので、強めにしっかりと押すのがポイントです。「痛気持ちいい」をめざしましょう。指の腹では押しにくいときは、爪やペン先などを利用してもOKです。
補と瀉の中間が「平」です。これはそのツボが本来もっている機能を回復させたいときの押し方で、おぎなうでも流すでもなく、もとにもどすのが目的。中くらいの強さでしっかりと押しますが、痛いほど強くしないようにしましょう。
(C)櫻井大典、中神洋和 絵:ももろ
頭と体をつなぐ首は、いわば中継地点。体中に散らばっていた血液が一気に首に集まり、頭へと向かうので、血が一極集中する首は熱がこもりやすくなります。
熱がこもる原因はさまざまで、ストレスや食べすぎ・飲みすぎ、冷え、目の疲れなどがあげられます。それらの原因によって血液のめぐりが悪くなると血は熱をもち、場合によっては痰湿(たんしつ)という余分なゴミがたまった状態で首に集まってくるのです。
そこで便利なのが肩井(けんせい)のツボです。このツボは首の周りに集まってきた気をおろして興奮をしずめる働きがあり、血液のめぐりをよくしてくれます。
ちなみに、首こり・肩こりの原因がストレスであることは意外なほど多いです。ストレスによって体内のエネルギーや血液のめぐりは悪くなるので、リラックスを心がけましょう。
【肩井】押し方:瀉
首の付け根と肩先の骨をつないだ真ん中あたり、やや背中寄りにあります。筋肉が盛り上がっている部分なので、その下に差しこむイメージで指を押しこみます。その状態で肩を動かすと、ゴリッとしたふくらみがあるので、指を左右に揺らしながら3分ほど押してください。
(C)櫻井大典、中神洋和 モデル:宗田淑
たたきたいか、押したいかによって養生が変わってくる
肩や首がこったとき、トントンとたたきたくなるなら、血流がとどこおっている証拠。前後10回ずつ、大きな円を描くように肩を回して血流をあげてください。また、首を8の字に大きく回すのも効果的です。
逆に、肩をぎゅっと押してもんでほしくなるなら、血がドロドロになっている可能性が高いので、脂っこいものや味の濃い食事は避けましょう。
肩こり・首こりには漢方薬もおすすめです。「冠元顆粒」や「血府逐丸」は、血流改善によい漢方薬。また、「桂枝加葛根湯」は、急に冷えて肩がこるときに効果的です。
猫背や疲れ、肩こりに腰痛といった不調の原因は「慢性的な筋緊張」です。それらを一瞬で取り除くための革命的セルフケアを伝授しているのが、難治性患者専門の特命理学療法士であり、無意識の筋緊張を取り除く身体技法「アレクサンダー・テクニーク」の第一人者・大橋しんさん。 大橋さんの著書『筋緊張がとれ、自律神経が整う イラスト見るだけ整体』(KADOKAWA)は、見れば体のイメージが変わる、魔法のイラスト集です。その本の中から、体の各部位をほぐしていくことで慢性的な筋緊張を取り除き、体を楽にする方法をご紹介します。
※本記事は大橋しん著、芦田京子監修の書籍『筋緊張がとれ、自律神経が整う イラスト見るだけ整体』から一部抜粋・編集しました。
目の大きさは、どのくらいだと思いますか?
だいたいこのくらいかと想像するのは、まぶたの間に見える、黒目と白目の大きさくらいではないでしょうか。
でも実際の眼球は、イラストのようにピンポン玉くらいの大きさがあります。
そう、けっこう大きいのです。それが体液で覆われているので、クルクルと動いています。
頭の中に、そんなスペースと潤いがあるなんて、そしてその中に動きが起こっているなんて、考えたこともないかもしれませんね。
目が疲れると、顔面の筋肉だけでなく、目の奥の筋肉までこりかたまってきます。目を細めたり、しかめっ面になったりすると、緊張でよけいにものが見えにくくなってしまいます。それだけでなく、首も肩もかたまってきて、やがてそれはガンコな首こり、肩こり......、果ては頭痛に発展してしまいます。
そうなる前に、目玉の大きさと、それが体液に包まれながらふわっと収まっているスペースを想像してみてください。それは目にとってのゆとりや潤いをもたらし、そこから顔、首、肩の緊張がほぐれていくことでしょう。
歩行中などに突然襲う、股関節や膝の不具合を解消する簡単なセルフケア法を、整体のプロが教えてくれました。
階段を上り下りしているとき、股関節まわりの筋肉は連動してフル稼働。浮いている脚、着く脚、軸になる脚と次々に重心が変わるのに合わせてスムーズに動かないと不具合を感じる。硬くなっている箇所をじっくりほぐしてみよう。
股関節が痛む側の足を1段上の段に乗せる。できるだけ脚の付け根に近い場所に利き手の手のひらを当て、もう一方の手を重ねる。利き手の手のひらの根元部分の骨を使い、グーッと筋肉を押し込むように刺激する。両脇を締め、お腹の力を使って押し込むイメージで。10秒押したら力を抜き、3秒数える。押してから力を抜くを繰り返す。
膝が痛む側の足を1段上の段に乗せる。膝のお皿の骨の上に軽く親指を置き、それ以外の指は皿の下に。両手の中指と人差し指を肌に密着させたまま、皮膚を動かすようにグリグリと刺激する。
膝や股関節が痛む側の足を2段上の段に乗せ、つま先は少し浮かす。伸ばした脚の太ももの上に両手を置き、上体を倒す。太もも裏が伸びているのを感じながら30秒キープ。このとき体重を脚にかけすぎると膝が伸びすぎて痛みを悪化させるので注意。足を乗せるのが1段目だと膝が伸びすぎるので、2段目に置くのが妥当。
いつまでも若々しく過ごすために、認知症の予防は欠かせない。どんなふうに生活習慣を変えるといいのか。「攻めのリハビリテーション」を掲げるねりま健育会病院の酒向正春院長に、ノンフィクション作家の野地秩嘉さんが聞いた――。(第1回/全4回)
2022年から23年にかけて九州大学が発表した研究結果がある。「認知症及び軽度認知障害(MCI)の有病率調査並びに将来推計に関する研究」という長い題名のものだ。
題名は長いけれど、結論は短い。つまり、「認知症の患者は想像以上に多く、今後も増えていく一方」というものだ。高齢になると、誰もが認知症になるリスクがあるわけだ。
研究によれば2022年における認知症の高齢者数は443.2万人(有病率12.3%)、また、MCI(軽度認知障害)の高齢者数は558.5万人(有病率15.5%)と推計されている。そして、この調査から得られた性年齢階級別の認知症及びMCIの有病率が2025年以降も一定とすると、2040年には、それぞれ584.2万人(有病率14.9%)、612.8万人(有病率15.6%)になると推計される。
有病率とは65歳以上の高齢者数(3627万人、2022年)に対する認知症になった人の割合だ。高齢になると、認知症は避けて通ることのできない病気ということである。
そこで、できるだけ認知症にならずに生きていたいわたしは「酒向先生に話を聞くしかない」と判断した。それで連絡して会いに行ったのである。
まずはお世辞からである。
「酒向先生は日本一のリハビリ医ですね」
そう言ったら、ねりま健育会病院の院長、酒向正春は首を振った。
「やめてください。私はチームで診療しています。私ひとりではできません。ただ、チームは日本一だと自負しています」
わたしはとたんに謝罪した。
「わかりました。浅はかでした。すみません、それはそれとして、認知症にならないための生活の仕方を教えてください」
酒向先生は微笑する。
「最初からそう言ってください」
現在、酒向先生は練馬区大泉学園にある医療法人社団健育会 ねりま健育会病院院長を務めている。2階が病院で、3階にある老健施設もまた彼が管轄している。著書も多い人だ。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」第200回にも取り上げられている。
プロフィールは次の通りだ。
酒向先生は1961年生まれ。地元の愛媛大学医学部を卒業して脳神経外科医となった。その後、脳リハビリテーション科に転身し、医師、看護師、リハビリスタッフなどと一緒に「チームねりま」を作り、チームとして障害者や認知症の患者、家族のために働いてきた。
酒向先生に教えてもらったのは「認知症にならないようにするには高齢になる前から、どういった生活を送ればいいか」だ。
具体的には一日の過ごし方だ。加えて食事の内容、酒タバコなどの嗜好品との付き合い方、ウォーキングなどの運動、入浴、睡眠など、対人関係、ペットとの関係……。生活のあらゆる面で認知症にならないためのアドバイスをもらった。
まず、酒向先生に仕事と生活の時間割を訊(たず)ねた。
なるほど彼は「これなら健康そのもの」という生活を送っている。
毎朝、起きるのは午前5時だ。そして、起きたらすぐ風呂に入る。
「妻は夜に入りますが、私は朝風呂です。湯の温度は36度くらいです。そして、追い炊きを10分。湯の温度を42度にあげます。至福の時です。湯上りには妻がヘアアイロンで髪の毛を整えてくれます」
風呂に入る時は必ず入浴剤を入れる。肌が弱いため保湿が必要なのだ。水道水で肌がかゆくなる人は入浴剤を使ったほうがいいと先生は言う。
湯上りに髪の毛を整えてもらいながら、妻と会話する。これも重要だ。認知症にならないためには夫婦、パートナーとの親愛のコミュニケーションが不可欠なのである。夫婦、パートナーが冷え切った関係になってしまうと、ストレスがたまる。それはよくない。
入浴の後、麦茶、ブラックコーヒー、加えて少量のブラッドオレンジと牛乳をとる。朝はそれだけで固形物は食べない。
酒向先生は16時間の糖分の断食によるケトジェニックダイエットで体内の脂肪を燃焼させている。
午前6時30分に自宅を出て、徒歩、電車、バスを利用し、7時30分にねりまの病院に到着する。
そのまま仕事に突入だ。老健、および病院の回診から始めて、午前中は15分の病院運営会議を終え、新患外来の診療で忙しい。
正午には検食。病院で出している昼食を食べる。おいしい。しかし、ご飯をお代わりすることはない。
12時45分から15分間は入院判定会議を行う。入院判定会議とは、月に60~70件ある患者の紹介案件のうち、誰を受け入れるかを判断する会議だ。
午後1時から5時30分までは診療、人材の育成、医療安全などがある。その後、午後8時まで、臨床研究、社会貢献活動、講演準備、執筆、学会準備、医師会、地域貢献に関係する仕事をする。
月に一度は会食が入るので、その時は午後5時30分には病院を出る。
帰宅すると、8時30分だ。
愛する妻が作った食事をふたりで食べる。基本的に酒は飲まない。飲むのは会食時のお付き合いで、月1回程度。1回に飲む量はスパーリングワイン1杯と赤ワイン1杯。もしくは、生ビール1杯程度にしておく。
眠るのは午後10時から11時。テレビやスマホはニュースだけ。ショート動画を見ることはない。ただし、趣味の競馬中継とスポーツライブは見ることにしている。
運動は週に1回、スポーツジムに通う。加えて、週に2回は病院か自宅で筋トレとストレッチをやる。疲労がたまると、2カ月に1回は60分のマッサージを利用する。
酒向先生は言う。
「認知症の人の分布ですが、年齢では80代の人で20%くらい、85歳では40%、90代で60%くらいで、95歳になると80%は認知症になると思ってください。ただし、同じ年齢なら女性の割合が高いです。そして、認知症になるには遺伝的な要因と環境的な要因があります。遺伝的な要因がある人はなりやすい。
しかし、生活環境を整えればリスクを減らすことはできます。特に、認知症予防の啓蒙が始まって以来、世界の先進国では、運動と新しい学習や人との交流を楽しく続けることで、90歳までは認知症の発症率が低下するエビデンスが出てきました」
酒向先生のように、早寝早起きして、適度な運動と仕事をしていれば認知症のリスクを減らすことができる。
逆に認知症になりやすい人とはどういった生活を送っている人なのか。これもまた教えてくれた。
「絶対にやってはいけないのはタバコを吸うこと。加えて、糖尿病、高血圧、肥満、鬱の人は認知症になりやすい。なりたくなければ高血圧、肥満にならないよう生活し、鬱にならないよう気をつけることです」
酒向先生が毎日、朝風呂に入り、16時間の断食とケトジェニックダイエットをしているのは糖尿病、高血圧、肥満、ストレスを防いで気持ちよくなるためで、ひいては認知症になるのを防ぐためである。
そして、先生は朝風呂を推奨する。それは「温熱、清潔、静水圧、浮力」という4つの効果があるからだ。ここにある「静水圧」とは静止した水(お湯)のなかに働く圧力で、水の深さが深くなるほど、静水圧は大きくなる。
先生は朝風呂の4つの効果について、詳しく説明してくれた。認知症になりたくないわたしはメモしながら聴いた。
「まず、温熱効果で深部体温を上げることで、代謝が活発になります。寝起きでなかなか開かないまぶたが覚醒しますし、筋肉のコリや緊張がほぐれます。深部体温を上げるにはゆっくり浸かってください。私は15分は入っています。深部体温とは体の中心部の体温のことです。内臓などの体温で、皮膚表面の温度よりも高い。人間の深部体温は37度前後になります」
次は清潔にすることの効果だ。
「汗や皮膚表面のよごれを落とし、朝一番から清潔ですっきりと、快適な気持ちよさを獲得できます」
そして、静水圧効果である。シャワーを浴びて出勤する人は多いと思われるが、シャワーでは静水圧効果がない。そこで、酒向先生はシャワーよりも湯船につかることをすすめる。
「静水圧効果は重要ですよ。横隔膜があがり、呼吸数が増加し、覚醒します。また、下半身の血液が心臓に戻りやすくなり、血液循環が良好になることで、脚のむくみが解消します」
最後が浮力の効果だ。
「浮力効果で、重力の影響が低下するため、筋肉の緊張がほぐれます。腰痛がある時は、浮遊感を利用して、湯船のなかで腰椎の屈曲と伸展運動が簡単にできます。これを10回繰り返します。さらに、膝を屈曲して、左右に回旋する運動も簡単にできます。10回繰り返すことで、腰痛は驚くほど改善します」
屈曲と伸展のほか、酒向先生は「リンパマッサージもいい」と言う。リンパマッサージは体の先端から心臓に向かってマッサージすること。足であればふくらはぎから鼠径部に向かって手で揉んでいく。手のひらから腕の付け根を経て首筋まで揉む。
簡単なマッサージだし、湯船のなかでできる。
そして、もうひとつ、教わった。水道水で風呂に入っているのであれば「入浴剤は必須」ということだ。
先生は言った。
「私は皮膚が弱いので、入浴剤を使わないと、皮膚がぱさぱさ、かゆかゆになり、とてもつらいです。ですから毎朝、入浴剤を湯船に入れます。入浴剤の効果は、温浴効果と洗浄効果ですが、保湿効果もあると思います」
入浴剤は市販のものでいい。値段も高いものでなくていい。皮膚が「ぱさぱさで、かゆかゆ」になると、ストレスになるので、使うのだという。
朝風呂、入浴剤、湯船での腰痛体操やマッサージはすぐに真似できる。ジムに行ったり、ウォーキングしたりといった手間とお金もかからない。認知症の予防にはまずここから始めるといいだろう。また、風呂は夕方でも夜でもいいが、翌朝も湯船に浸かることを勧める。要はリラックスすることだ。
痩せるための方法として、肩甲骨をストレッチしたり肩甲骨周りを動かしたりするエクササイズが紹介されることがよくあります。その理由は、肩甲骨の周りには褐色脂肪細胞といわれる脂肪燃焼に役立つ細胞が存在するから。脂肪を分解してエネルギー代謝をアップしてくれるのです。もう少し、詳しくみていきましょう。
■肩甲骨周りを動かして痩せた人の声
肩甲骨周りを動かすと、脂肪が燃焼しやすくなるといわれています。現に、肩甲骨周りを刺激し続けたことで「運動や食事制限なしで体重が減っていた」という声も多いようです。さまざまなダイエット系のダンスやエクササイズを見ていると、肩甲骨周りを動かすものも多く見られます。実際にやってみると、身体が熱くなりやすく汗も出やすくなることが分かります。
また、簡単な肩甲骨ストレッチを毎日やり続けるだけで「着々と痩せていった」という声もあります。寝ているだけで痩せられる身体になれば、無理に運動しなくてもよくなるので、ありがたいですよね。ちなみに、褐色脂肪細胞は首や肩甲骨周辺、脊髄周辺、脇の下に多いといわれているので、意識してその部分を鍛えるのがよいでしょう。
■肩甲骨を動かすだけで痩せることはない?
とはいえ、「肩甲骨を動かすだけで劇的に痩せることは難しい」というのが多くの人の意見です。確かに、代謝が上がるだけでは、劇的な効果は期待できません。運動や食事制限と組み合わせるのがオススメです。
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【書影】医学的な根拠のある改善法を、YouTube登録者20万人の整形外科医が紹介!歌島大輔『ひざ痛と股関節痛 自力でできるリセット法』
「これが効く!」という食べ物はありません。
軟骨にいいからと「カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、タンパク質を多く含む食べ物を取りましょう」などとよく言われます。ですが、まず強調しておきたいのは、食品もサプリメントと同じように、薬ではないということです。
薬にはリスクがありますが、そのリスクと引き換えに、目に見える効果を発揮します。
人の体に変化を起こすとき、その変化にはプラスもマイナスもあり得るわけで、だからこそ薬は厳密な治験などの研究を積み上げて作られています。食品にはそこまで強い変化を起こすことはできません。
たいていの医師が患者さんから「何を食べるとひざにいいですか?」「このサプリメントをどう思いますか?」と聞かれたときに、「いや、それよりもバランス良く食べなさい」と答えるのは、無難だからでも、説明が面倒だからでもありません。
食事やサプリメントにはリスクが少ない一方で、効果もとても小さいことを知っているからです。
あらゆる栄養素は、欠乏しても過剰になってもよくありません。
多くの食品をバランス良く取るという厚生労働省が勧める栄養管理が基本だと思ってください。
基本的に食べ物の影響は少ないです。
ただし、長期的な健康や関節痛予防のために最近取り沙汰されているのは慢性炎症と食事の関係です。この視点から「抗炎症食品(こうえんしょうしょくひん)」を多めに食べ、反対に炎症を起こしやすい食品を避けてもいいかもしれません。
もちろん薬のような効果は期待できませんが、「炎症を抑える可能性のある食品」と「炎症を促進する可能性がある食品」のどちらかを選ぶときには、前者を選ぶほうがいいということはあるでしょう。
抗炎症食品には、果物、野菜、全粒穀物(ぜんりゅうこくもつ)、豆類、紅茶、コーヒー、チョコレート、ハーブ、スパイス、ナッツ、魚などがあります。
炎症を起こしやすい食品には、炭酸飲料、揚げ物、高脂肪の加工肉(ハムやソーセージ)、乳製品、過剰なアルコールなどがあります。
バランス良く、いろいろな食品を食べるのが基本ですが、たしかに変形性関節症には脂ののった魚がいいかもしれません。
魚油(ぎょゆ)サプリメントで長鎖(ちょうさ)オメガ‐3脂肪酸(しぼうさん)を摂取するのがいいという研究もあり、青魚などの良質の脂質は基本的に健康的な栄養素になります(*1)。
実際、栄養の摂取では「肥満を防ぐこと」「良い脂肪を摂取すること」は覚えておいてよさそうです。特定の食べ物を食べて関節痛が治ることはありませんが、良い栄養素が欠乏しないようにすることは健康に必要なことです。
脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の通路である脊柱管が、骨の変形や椎間板、靱帯の突出などにより狭くなる病気です。つらい悩みを和らげるストレッチを実例を交えながら紹介します。
Tさん(70代、女性)は、旦那さんとの二人暮らしを送る主婦です。若い頃から繰り返し腰痛に悩まされてきましたが、ここ数年で症状が悪化。整形外科で脊柱管狭窄症と診断されました。
整形外科では痛み止めが処方されました。しかしTさんのつらい症状は、日々の生活に大きな支障を与えていました。Tさんの状態は手術が有効とされるケースでしたが、「周りで手術がうまくいかなかったという噂を聞いたので、怖くて踏み切れないんです。」とTさん。
しばらくの間は痛み止めなどの薬に頼りながら生活を続けていました。しかし、痛みや不自由さは徐々に増し、TさんのQOL(生活の質)は著しく低下。「何とかしたいけれど、この先を考えると手術はなるべく避けたい…」と悩んでいたTさんが選んだのは、リハビリテーションという選択肢でした。
Tさんは脊柱管狭窄症により買い物が困難になっていました。長い時間車に乗るとお尻が痛みだし、スーパーに着いても、少し歩くと神経痛・しびれ・ふらつきで歩き回れない状態。
「30分車に乗るのも痛くて耐えられない。楽しみだった夫との買い物も行けません。デイサービスの送迎車に乗る時間も短くしてもらうようお願いしました」とTさん。
これらの症状は、脊柱管狭窄症により腰の椎間板や脊柱管が圧迫され、血流が不足することで起きる症状と考えられます。
Tさんは典型的な反り腰の姿勢でした。姿勢不良の原因は個々に異なりますが、Tさんの場合はお尻やふくらはぎの筋肉に硬さがあり、脚全体の柔軟性が低下していました。
まず行ったのが、狭窄部位の神経根への血流改善を目的にしたセラピストによる施術です。それにより凝り固まっていたお尻の筋肉の柔軟性を改善しました。その後、徐々に運動療法を開始し、お尻や脚全体を緩めるストレッチを指導。痛みが軽減してきたところで有酸素運動を開始しました。
Tさんの痛みを和らげるには、過度に緊張したお尻と脚全体をゆるめ、神経への血流を改善することが重要でした。Tさんの場合、座っていられないほどの症状だったため、最初はセラピストによる施術でお尻の筋肉の柔軟性を出します。その後ストレッチを加えることで、徐々に血流の改善をめざしました。今回の症例のように、座って症状が強く出るかたのストレッチのポイントは楽な姿勢を維持した状態でのケアです。
硬くなったお尻の筋肉を柔らかくすることで痛みを軽減。
1. 脚の付け根の外側(ポケットの位置)に骨のでっぱりを探します。
2. その少し上にボールを当てる意識を持ちます。
3. リラックスして横向きに寝ます。
4. 両膝を90度ほどに曲げ、先ほど確認した位置にボールを入れます。
5. 深く呼吸をしながら、30秒ほど圧迫ストレッチをします。
6. 数センチずつ場所を変えて、各部位30秒、左右行いましょう。
1. リラックスして両膝を曲げ、後ろに手をついて座ります。(後ろに倒れそうな方はクッションや座椅子などを使用してください。)
2. ふくらはぎの外側をねらって、深く呼吸をしながら、ゆっくりとふくらはぎにボールを押し当てるようにし、筋肉をほぐしていきましょう。
3. そのまま左右につま先足をひねり、固いと感じる部位をほぐしましょう。
4. 30回程、ほぐれたと感じるまで行いましょう。
5. 数センチずつ部位をかえてふくらはぎ全体をほぐします。左右行いましょう。
<ボールが無い場合>
ボールが無い場合は、自分の足のすねを使ってストレッチしていきます。
結果として、セラピストの施術やストレッチの施行から数か月で徐々に血流が改善し、腰痛とお尻の痛みが軽減。以前より長く座れるようになりました。
また、脚とお尻の柔軟性も向上し、腰痛の軽減がみられました。座れる時間が少しずつ延びてきたため、自転車エルゴメーター(固定された自転車のことで、筋の協調性、脚の循環、関節の可動域などの改善が期待されるマシーン)などの有酸素運動やその他の運動も開始。リハビリテーションを通して継続的な運動を行うことで、最終的に20分〜30分程車に乗れるようになりました。
一生動く体でいるためには、股関節、膝、足首などを柔軟に保つことが大事だが、それには筋トレも有酸素運動も不要。日常生活の中で、十分改善できるのだ。
ニューヨークタイムズでベストセラーになった『すごい可動域』(かんき出版)の著者、ケリー・スターレットはこう言っている。
「本書は、日々続けるには難しすぎるものを羅列するのではなく、ちょっとしたことを意識的に行えるように書いている。それは、椅子から立ち上がる回数を増やすこと、バランス能力を改善するために数分間片足で立つこと、ブロッコリーを皿に追加すること、睡眠を助けるアイマスクを着用すること、テレビを観るときは床に座ること、腰や肩、背骨をよく動かすことなどである。
以上は、しばらくサボったとしても、また始めればいい。こういった習慣を日々の基本にすることが生涯健康でいるための拠り所になる」
本書の中から、一部を抜粋、編集して、4回に分けてお届けする。
第3回は、きちんとしゃがめているかのテスト法をお伝えした。今回はその改善法を紹介する。
2002 年に発表された中国と米国の大学による共同研究に、中国に住む高齢者と米国に住む高齢者の股関節炎の有病率を比較したものがある。それによれば、関節炎による股関節痛の発生率が、アメリカ人の男女と比べて、中国人の男女は 80 ~ 90 パーセントも低かった。この違いを生む原因の一部が遺伝にある可能性を指摘しつつも、中国人の日常的な体の使い方に起因していると研究者らは結論付けていた。
そして、「深くしゃがむと股関節がエンドレンジまで達し、直立姿勢では負荷がかからない股関節軟骨に負荷がかかる。使われない股関節軟骨は脆くなりやすいし、ストレスに弱い。しゃがむことが、軟骨のターンオーバーと再生を刺激している可能性がある」と報告している。
しゃがむときは、股関節のほかに、足首と膝の 2 つの関節もかかわってくる。足首は過小評価されがちな部位だが、実は進化の賜物であり、体全体のバランスを維持するうえでとても重要なものだ。
もう1つ大きくかかわってくるのが膝関節だ。膝を 90 度以下の角度に曲げるしゃがみ方は、その膝を悪くすると言う人がいる。しかし、躊躇する必要はない。関節は深く曲がるように設計されており、膝関節も同じだ。スクワットは膝を傷めるどころか、膝を支える筋肉を鍛え、膝を保護するのに役立つ。
実際、最も人間的な行為の 1 つ――うんち――は、膝を深く曲げてしゃがむ能力に依存している。ちょっと前までは、世界のどこにおいてもそのスタイルで排泄を行っていた。ある歴然とした事実がある。しゃがんでトイレする文化圏では、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患などの消化器疾患の発生率が明らかに低いことだ。
都会に住む私たちが使っているトイレは、椅子、コピュータ、クルマを使うときと同様、体のデザインと一致しない不自然な姿勢を強いるものになっている。もちろん、それを放棄するよう求めているのではない。しかし、排泄時の姿勢について考えると、しゃがむのが自然であり、その一点を取ってもしゃがみ込むことが定期的にとるべき姿勢であることがわかる
アジアを旅したり、キャンプに行ったりしない限り、しゃがんでトイレするチャンスはないかもしれない。しかし、床に落ちた何かを拾わなければならないときはあるだろう。ここで、スクワットができるととても便利だ。もちろん、脚をまっすぐにしたまま、股関節を 90 度に曲げて拾うこともできる。しかし、もっと手を伸ばさなければ拾えないときは?
2 つ選択肢がある。1つは立ったまま膝を少し曲げて拾うことだ。その場合は、脚の大きな筋肉ではなく、背中にある小さな筋肉を使って拾い上げることになる(腰痛行きだ)。
別の選択肢がディープスクワットすることだ。これなら、体を低くできるし、脚とお尻にある大きな筋肉を使って、対象物を拾い上げることができる。こっちのほうが安全で効率的なオプションになる。その都度、股関節、膝関節、足首関節の可動域を広げる練習になる利点もある。
体が覚えているので、驚くほど回復させやすい動作、それがスクワットだ。以下は、スクワット技術を向上させることを目的に行うものではない。前述の通り、私たちは部分的なスクワットをいつもやっている。
練習するのは、いつもの座る動作を、いくつかの関節――股関節、膝関節、足首関節――においてエンドレンジに到達させることだ。
◆シット・スタンド
ディープスクワットに向けて、体を少しずつ再訓練していくモビライゼーション。最初は椅子を支えにし、その後、支えを使わずにスクワットできるところまで進んでいく。
椅子に足の甲を近づけて立つ。肩の高さで両腕をまっすぐ前に伸ばし、膝をゆっくりと曲げ、お尻を椅子の座面に向けて下げていく。座面に少し触ってからゆっくりと立ち上がる。2 ~ 3 秒かけて下げるようにし、ドスンと座らないように注意する
初日はこれを 1 回行う。2 日目は 2 回行う。3 日目は 3 回行う。20 回になるまで、毎日 1 回ずつ増やし続ける。20 回に達したら、今度はさらに下方までスクワットする。
椅子の代わりにもっと低いもの、例えば、コーヒーテーブルを対象に同じ手順を繰り返す。20 回できるようになったら対象物をさらに低いものに変えて同じ手順を繰り返す。最後は、対象物なしで行う。それがディープスクワットだ。ここでも 20 回になるまで、毎日 1 回ずつ増やし続ける。
◆ディープスクワット・ハングアウト
今やっている姿勢は大切だと脳に伝えたかったら、その姿勢(この場合は、しゃがみ込んだ状態)をキープすることが最良の方法になる。ディープスクワットをマスターしたら、能力を失わないよう、深くしゃがんでいる時間を 1 日 3 分間でもいいのでつくるようにする。会社の休憩時間にしゃがんだり、床に座っている時間に取り入れたりする。
※身体の状態は個々異なります。痛みなどの症状がある場合は、その原因を専門医で確かめることも重要です。からだに負担がない動作ですが、疾患がある方、心配な方は専門医の指導のもと行ってください。
冬になると、風邪やインフルエンザが流行しやすくなりますよね。「冬は免疫力が低下する季節だから当たり前……」と考えている人も多いはず。でも本当は、冬は免疫力が高くなり、風邪を引きにくくなっているはずなんです。では、どうして冬になると風邪やインフルエンザが流行するのでしょうか?
この記事では、冬の免疫力についての意外な事実や、現代の生活習慣が免疫力に与える影響、そして免疫力を高めるための方法をご紹介します。
免疫について知り、元気に冬を乗り越えましょう!
「夏より冬のほうが免疫力が高い」と聞くと、驚く人もいるかもしれません。でも、これにはちゃんと理由があるんです。
本来、冬は免疫力が高まっている季節。でも、家事に仕事にとマルチタスクに追われる現代人は、知らず知らずのうちに免疫力を低下させてしまっているかもしれません。ここからは、免疫力を低下させる原因についてご紹介していきます。
年末はとくにオーバーワーク気味になったり、ストレスがたまったりしがちですよね。仕事の締め作業や、大掃除や買い出しなども重なり、なかなかからだと心を休めづらい時期です。
しかし、ストレスをためすぎるのは要注意。過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、免疫力が低下する原因になるとされています。
冬は忘年会や新年会なども続き、食事や睡眠などの生活習慣が乱れやすい時期。
飲み過ぎや食べ過ぎが続くと肥満を招き、免疫力の低下につながります。さらに、年末食べ過ぎたからといって極端なダイエットをするのも、栄養不足を招き、免疫力を低下させてしまいます。
また、夜更かしや睡眠不足も体内時計を乱し、免疫系に悪影響を与えるといわれているので、規則正しい生活リズムを心掛けることが大切です。
体温が下がることで免疫細胞の働きが低下し免疫機能が下がるとされています。これは、体温が下がると、免疫に関わる腸の働きも低下してしまうことが原因です。忙しいからといって、湯船に浸からずシャワーだけですませてしまうのも、からだを冷やし、免疫力低下につながってしまいます。
ここまで免疫力を高める方法を紹介してきましたが、忙しい毎日のなかで、規則正しい食生活や、睡眠時間の確保、運動習慣を続けることは難しいという人もいるかもしれません。
そんな人は、漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。漢方薬なら自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、簡単に続けられますよ。
免疫力を高めたい人は、「胃腸の働きをよくして、食事の消化吸収を上げる」「血流をよくして栄養を全身に届ける」「自律神経を整え、ストレスによる疲労を減らしたり、睡眠の質を上げたりする」といった作用のある漢方薬で、からだの機能の回復を目指していくといいでしょう。
漢方薬は、免疫力の低下の改善や自律神経の乱れを整えることを得意としています。
さらに、根本からの体質改善が目指せるので、不調を治すだけでなく、不調になりにくいからだづくりにも役立ちます。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう):からだが疲れやすく、胃腸の働きが衰えて食欲も気力も低下している人におすすめです。胃腸の働きを高めて、食欲不振や疲労倦怠感に働きかけます。
・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):痩せていて冷えがあり、貧血が気になる人におすすめです。慢性的なストレスや、過労・病気で消耗した元気と栄養を補って、体力低下、疲労倦怠感、からだの冷えに働きかけます。
ただし、漢方薬を飲むときは自分の体質に合うものを選ばないと、思わぬ副作用が出ることがあります。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるためには、漢方に精通した医師や薬剤師の力を借りるのがおすすめです。
スマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような、オンライン個別相談も話題です。あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、漢方のプロが体質に合った漢方を見極めて自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービス。
スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
冬は乾燥や忙しい日々の影響で免疫力が下がりがち。だからこそ、毎日の生活のなかでからだをケアし、免疫力を高めることが大切です。免疫力を高める食材を日々の食事に取り入れて、からだを内側から元気にしていきましょう!
また、夜はスマホを少し早めにお休みさせて、質のいい睡眠をとるのがおすすめです。忙しくてなかなかケアができないときは、漢方薬の力を借りることも検討してみてください。自分に合った方法で免疫力を高めて、風邪知らずの冬を楽しみましょう!
年を重ねると老化の影響で骨や筋肉が弱まり、膝や腰に痛みを感じることが増える。膝痛・腰痛がある人は認知症の発症リスクが上がると言われており、早めの予防が肝心だ。専門医が実際にやっている「病気を防ぐ習慣」と絶対にやらない「病気を招く習慣」を紹介する。
戸田佳孝さん/戸田整形外科リウマチ科クリニック院長
眞鍋雄太さん/神奈川歯科大学認知症・高齢者総合内科教授
生活の質(QOL)を著しく下げるのが腰や膝の痛みだ。
戸田整形外科リウマチ科クリニック院長の戸田佳孝さんは、「一因は筋力の低下にある」と語る。
「加齢とともに筋力が低下すると体に余計な負担がかかったり体幹が弱まったりして、腰や膝の痛みにつながりやすい。特に膝の痛みは足回りの筋力低下と肥満が原因で生じるケースが多い」
腰痛や膝痛の予防・改善のために戸田さんが実践している習慣が「鶏むね肉の摂取」と「軽い筋トレ」だ。
「鶏むね肉には筋肉の持久力の向上や疲労回復に効果がある成分のカルノシンが豊富に含まれるうえ、低脂肪でタンパク質が多く、筋力を落とさずダイエットするのに最適。鶏むね肉を茹でて棒々鶏(バンバンジー)風にして食べています。食後にスクワットなどの筋トレを行なえば、肥満の解消と筋力の維持・増強もできる」(戸田さん)
腰痛や膝痛と密接に関係するのが、意外にも認知症だ。
「足腰の痛みから外出が減り、家にこもりがちになると認知症のリスクが高まる。骨折などで寝たきりになるとそのリスクは跳ね上がります」
そう話すのは神奈川歯科大学認知症・高齢者総合内科教授の眞鍋雄太さんだ。
認知症になり活動量が減って筋力が低下……という負のスパイラルが生じやすく、筋トレと認知症対策は同時に考えたい。
「飲み会やサークル活動などに参加して、人と接してコミュニケーションを取ることを心がけています。できれば社会的立場などが異なる人と会って話をすると刺激が増してより効果的です。集まりが終わったら、そこで交わした会話を思い起こすことも脳を活性化させます」(眞鍋さん)
安易にネットの検索機能に頼らず、自力で思い出そうと努力することも効果的だという。
食習慣も大切だと眞鍋さんは語る。
「青魚に含まれるDHAやEPAはアルツハイマー型認知症の原因になるタンパク質アミロイドβから神経細胞を保護するので、アジやサバを積極的に食べています。一方で霜降りの牛肉は血管の老化を早めるため、なるべく控えています」
認知症を招きやすい「思考」の習慣もある。
「『もう年だから』が口癖の人は要注意です。これが行動制限の引き金になって運動を控えたり、人との接触を避けたりして認知症が進行する人が本当に多い。何かを始めるのに遅すぎることはなく、年齢を気にしないという姿勢が結果的に認知症を防ぎます」(眞鍋さん)
分野のプロだからこそ分かる「寿命を延ばす」日常の知恵を紹介する。
<防ぐ習慣>
【1】鶏むね肉を食べる
筋肉の持久力の向上や疲労回復効果などがあるカルノシン成分が豊富に含まれる鶏むね肉を棒々鶏などの料理にして食べる
【2】起床時に硬直した体をほぐす
起床時に簡単な筋トレやストレッチを行なうと、筋肉の緊張や身体のこわばりをほぐして転倒予防にもつながる
【3】「パチパチもも上げ」体操をする
水平に伸ばした手に膝を交互にパチパチと当てる「パチパチもも上げ」体操を行なうことで膝、腰の慢性的な痛みを和らげる
<招く習慣>
【4】無理して階段を下りる
階段を下りる際に膝の皿の裏の軟骨に圧力が加わり、膝を痛める原因になる。無理に階段を使わずエレベーターを使う
【5】1時間以上座り続ける
長時間座り続けると骨盤の周りの筋肉が硬直。特に前かがみ時に腰にかかる負担が増え、腰痛悪化の原因になる
【6】朝食で炭水化物を制限する
脳のエネルギーとなるブドウ糖が不足して朝から集中できなくなり、もとの痛みが脳で増幅されてより痛く感じる原因になる
<防ぐ習慣>
【7】飲み会に行く
脳を活性化させる最大の方法は他者とのコミュニケーション。飲み会やサークル活動は最適の脳活性方法なので誘われたら極力参加する
【8】検索機能に頼らない
タレント、歌手の名前が思い出せない。そんな時、安易にネットの検索に頼らない。思い出そうと努力することが記憶のトレーニングにつながる
【9】青魚を食べる
サバ、アジ、コハダなどの青魚には不飽和脂肪酸のDHAやEPAが多く含まれ、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβから神経細胞を守る
<招く習慣>
【10】脂の多い肉を食べる
霜降りの牛肉などは食べすぎない。脂質が多いので、血管の老化を早め、脳の健康を害する
【11】21時以降に食事を摂る
消化されづらく、オーバーカロリーになり、認知症につながる糖尿病になりやすい
【12】「もう歳だから」を口癖にする
年齢を理由に挑戦することをやめてしまうと認知症になりやすい。いくつになっても新しいことにトライし続けることが予防になる
少し動くだけでもひざが痛む「変形性膝関節症」は、手術か薬で改善するしかない――そう思っていないだろうか。ひざの名医が教える、1日1分の「ひざ皿ほぐし」を試してみて欲しい。毎日継続して行うことで痛みが軽減するのだという。家で簡単にできるやり方を紹介する。
東京医科歯科大学大学院運動器外科学教授・医師 古賀英之さん
変形性膝関節症の根本治療のためには軟骨のすり減りを防ぐことが重要だ。痛みや腫れのきっかけとなる「ひざ関節への衝撃」を緩和するクッション機能を維持・増強する必要がある。
体重の数倍にもなるひざへの負荷を軽減させるには、太ももやひざ周りに筋肉を付けることが理想だ。だが、そのために無理な運動をして、ひざを痛めては本末転倒。
『運動を頑張らなくてもひざ痛がよくなる1分ほぐし大全』(文響社)の著者でもある、ひざの名医として知られる東京医科歯科大学大学院運動器外科学教授の古賀英之医師が患者に指導するのは「東京医科歯科大学式『1分ほぐし』」だ。
「重い負荷をかける筋トレや、長時間にわたってひざに衝撃を与えるジョギングは症状を悪化させる可能性があるため、運動療法としては不向きです。その点、『1分ほぐし』は“きつい”も“つらい”もなく、自分で簡単にできるので、誰でも無理に頑張ることなく続けられます」(古賀さん・以下同)
「1分ほぐし」で重要なポイントは、「ひざのお皿(膝蓋骨)の動きを滑らかにする」こと、「ひざをピンと伸ばせるようにする」ことの2つだ。
「ひざ関節はまっすぐ伸びた時に安定する構造です。お皿の動きを滑らかにして、しっかり伸ばせるようにほぐせば、各組織がうまく連携して動くようになり、痛みも軽減されます」
一口に「ひざ痛」といっても、複雑な構造を持つひざ関節の症状は「伸ばす時」「着地の時」「ひざの内側または外側」など、痛みが出る動きや場所がそれぞれ異なるが、多くの人にまず実践してほしいというのが「お皿八方ほぐし」だ。
「変形性膝関節症の初期ではほとんどの場合、『ひざ皿まわり』が硬くなってひざを伸ばせなくなっています。そこで、症状改善には手でお皿を前後・左右・斜めの8方向に動かす『お皿八方ほぐし』が有効です」
ひざのお皿の場所は、足を前に伸ばして座り、手を太もも中央からなで下ろした時に硬い骨に触れたところが上縁、脛の中央からなで上げた時に少しくぼんで硬い骨に触れたところが下縁となる。
「両手の親指を合わせて上縁や下縁に当て、8方向それぞれに5秒ほど強めに押し動かします。痛みや硬さを感じる方向が、ひざ痛の発生部位と考えられます。その方向に5秒押してから緩める動作を1分間、繰り返します」
古賀医師が監修する「お皿八方ほぐし」のやり方をご紹介する。
壁などに寄りかかり、痛むほうの足を伸ばす
ひざのお皿のまわりを、前後左右斜めに指を押しながらスライドさせる。このときは、左右の親指を合わせ、お皿(ひざの丸い骨)の縁に合わせてひざ側に動かす。
痛みを感じた方向に5秒ほど押し、少し緩めて押すことを繰り返す。
どの程度の頻度で行なうべきか。
「1日1セットからでも効果はあります。1回1分を1日2〜3セット行なうのが理想ですが、とにかく続けることが大事。
変形性膝関節症は高齢者に多い疾患ですが、『1分ほぐし』を始めるのに年齢は関係ありませんし、特別な筋力や心肺機能も必要ありません。ほぐしていくなかで徐々に感じている痛みが減り、可動域が広がれば、力強く歩けるようになります」
異物から自分自身の体を守る「免疫」。細菌やウイルスが侵入するのを防ぎ、体内に発生した異常な細胞を攻撃する機能をつかさどります。
「免疫には『自然免疫』と『適応免疫』があり、自然免疫はもともと人間に備わっている機能。体内に侵入してきた細菌やウイルスをいち早く見つけ出し、取り除くために働きます。一方の適応免疫は、病気のもととなる病原菌を一度体の中に取り込むことで、それが有害であると学び覚える免疫のこと。次にその細菌やウイルスが入ってきたときに、迅速かつ強力に病原菌を防御できます。各種のワクチンは、この適応免疫の特徴を利用しているのです」
そう解説するのは、感染症に詳しい内科医の久住英二先生です。
私たちの体は、自然免疫と適応免疫の両者がうまく働くことで多種多様な細菌やウイルスを撃退していますが、50代以降は、どちらの免疫機能も低下していくといいます。
「風邪をひきやすくなったり、また治りにくくなるのも、免疫機能低下の表れ。たとえば、体の中では毎日がん細胞がつくられますが、自然免疫が働き、それを『異物』と認識して退治することでがん化せずに済んでいます。ところが50代以降は、この異物として認識する力が弱まるため、がんが増加するのです」(久住先生。以下同)
適応免疫も同様に衰えます。
「子どもの頃に罹患した水ぼうそうのウイルスは体の中に存在していますが、その記憶が弱まることでウイルスが活性化し、帯状疱疹を発症しやすくなります。国の対策として、50歳以上の人に帯状疱疹のワクチン接種が推奨されているのも、そうした理由からです」
粘膜のバリア機能が弱まることも、感染症にかかりやすくなる要因です。
「鼻やのど、腸などの粘膜の表面は、ムチンと呼ばれるねばねばした成分でおおわれ、細菌やウイルスが直接、体の組織に触れないように防御しています。ところが、加齢とともにこのムチンの産生力が低下。また、腸の粘膜は、若いときには高級絨毯のように厚みがあり、ひだが詰まっていて、おいそれとは病原菌が中に入れない構造になっています。けれど、それも薄くなり、病原菌が入り込みやすくなるのです」
日頃から細菌やウイルスと闘う力を高めておくよう心がけて、と久住先生はアドバイスします。カギになるのが運動と食事。
「体を動かすことは筋肉を維持する、気分を前向きにするなど、いいことずくめ。実は、運動習慣がある人は感染症にかかりにくい、というデータもあります。体内に病原菌が侵入すると、体は熱を出して撃退しようとしますが、主にその熱をつくるのが筋肉です。筋力維持のための体づくり、つまり運動が欠かせません」
運動の目安は、ウォーキングなど1回30分の有酸素運動を週3回、筋トレは週に合計1時間程度。
「これだけの時間の運動をこなすことはできないという方が多いのですが、まったくやらないのと、週1回でもやるのでは大違い。運動習慣がない方は、少しでも体を動かす時間を設けるようにしましょう」
筋肉をつけるためには、たんぱく質を摂ることも大切です。
「たんぱく質は、筋肉や免疫細胞のもとになります。体重50キロの人であれば、一日50グラムのたんぱく質を摂るのが目安。肉、魚、卵、豆類、乳製品など、たんぱく質を含む多様な食品を食べることを心がけてください」
最近の研究で、「タウリン」というアミノ酸に免疫の機能を調節する重要な働きがあることがわかってきたそう。
「カキやタコ、イカなどに多く含まれていますから、そうした食品も意識して摂りましょう」
食べすぎると太る。そう考えていませんか? しかし、AGE牧田クリニック院長・糖尿病専門医の牧田善二先生は、「タンパク質を含んだ肉や魚はどんどん食べてもOKですよ」「カロリー制限をする必要はありません」「空腹はがまんしないで、どんどん間食してください」と話します。では、牧田先生が推奨する「牧田メソッド」はどのような食事法なのでしょうか。詳しく伺いました。
【漫画】『まんが 疲れの原因は糖が9割 健康診断ではみつからない不調の正体』
ご飯やパン、麺類などの炭水化物は、糖質と食物繊維からできています。炭水化物をとると血糖値が上がるのは、この「糖」が原因なのです。では、肉や魚、豆腐などのタンパク質は血糖値を上げないのでしょうか?
答えは「イエス」です。タンパク質は、食べても血糖値が上がりません。なぜなら糖質がほとんど含まれていないからです。
たとえば、白いご飯は、茶碗で軽く1杯(100g)に糖質が37.1g含まれます。一方ステーキ100gの糖質は、たったの0.3g。つまりご飯はステーキの123倍もの糖質を含むのです。
とにかく血糖値を上げるのは糖質だけ。お肉や魚、豆腐、野菜などは、どんどん食べてください。
時間がないランチタイムでは、「とりあえず、ざるそばでも」という方も多いのではないでしょうか。じつは、そばはうどんよりも糖質が高く、糖質のかたまりのようなものです。
ざるそばはブドウ糖オンリーなので、小腸からすいすい吸収されて、血糖値が急上昇します。昼食後に眠くなるのは、それが原因だったのです。
では、そばの正しい食べ方はなんでしょうか。それは、脂質やタンパク質と一緒にとること。どちらも消化・分解・吸収に時間がかかるため、血糖値は急上昇せずゆるやかに上がります。
試しに、月見そば、天ざるを食べた日と、ざるそばだけの日を比べてみてください。恐らく前者のほうが、疲労感や眠気が起こりづらいことに気づくはずです。
また、パンを食べるときも同様。血糖値の上昇をグラフで比較すると、パンをそのまま食べたときよりも、オリーブオイルをたっぷりつけてパンを食べたときのほうが血糖の上昇はゆるやかです。
血糖値が上がらないということは、使いきれずに余ったブドウ糖を中性脂肪として蓄えなくてすむということ。つまり、太らないということ! 天ざる、オリーブオイルにつけて食べるパンはカロリーが高いにもかかわらず、太らないのです。
なぜなら食事回数が多いほど、血糖値が安定しやすくなるので、間食は大丈夫。血糖値が安定すれば疲れがたまりにくく、健康にもよいのです。
1食抜くと、「昼を抜いたから総カロリー数も減っているはず」と思うかもしれませんが、空腹からドカ食いすると、血糖値スパイクが起こり、疲労感、眠気から集中力がきれてしまうことに。そうすると、気合を入れるために栄養ドリンクやジュースなどを飲み、血糖値スパイクが起こって疲労感…という悪循環に陥ります。
しかし、間食はなにを食べてもいいわけではありません。メロンパンなどの菓子パンは血糖値を爆上げしますからNGです。
心身ともに健康に生きる基本となる、「歩く力」。しかし、足は年々老化し、「何もしないと足の耐用年数は50年ほど」と足病医療の専門家・久道勝也さんは指摘する。
「足は心臓から一番遠く血液が滞りやすいうえに、全体重を支えて1日何千回も地面に叩きつけられます。しかも靴という “硬い服” をまとう過酷な条件下にあり、50歳以降はさまざまなトラブルが出やすくなります」
そのため、50歳を過ぎたら足のセルフケアが非常に大事になる。歩く力を落とさないための方法の一つが「アキレス腱伸ばし」だ。
「アキレス腱が硬いままだとスムーズな歩行が妨げられ、足の変形や痛みにつながります。意識してやわらかさを保つことが大切です」
年齢を重ねるにつれてだんだん硬くなるアキレス腱。やわらかく保つための「アキレス腱伸ばし」が、足のトラブルを遠ざける。
アキレス腱の柔軟性が健康のカギを握る
アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)とかかとの骨をつなぐ腱。
「普段運動をする人やストレッチを習慣にしている人でも案外、足首の関節は硬い人が多い」と久道さん。
「加齢の他、遺伝的な体質や環境がアキレス腱の硬さに影響します。ハイヒールやパンプスをよく履く人は、ずっとアキレス腱が縮んだ状態になり、伸びが悪くなっています」
アキレス腱伸ばしを3カ月程度続けることで、すねが以前より深く倒せるようになるなどの変化が表れるという。
「歩行がスムーズになり、足のトラブルのリスクを減らすことができます。ぜひ毎日の習慣にしてください」
まっすぐ立って、片足を一歩後ろに下げる。両ひざと両足の人さし指が正面を向いた姿勢で、前側の足をゆっくり曲げていく。後ろ側のすねが、ひざを曲げずに直立の状態から10度以上倒せているかチェックしよう。
アキレス腱伸ばしは壁に向かって床に垂直に立って行う。壁を使うと安心して上体を倒せるので、アキレス腱をしっかり伸ばせる。最低3カ月以上続けよう。
快適に歩ける
加齢や女性ホルモン(エストロゲン)、ハイヒールなどの影響で特に女性はアキレス腱が硬くなりやすい。アキレス腱伸ばしで、足首の柔軟性を保ち快適に歩けるようになる。
足の痛みを防ぐ
アキレス腱がやわらかいと、歩行時の衝撃を和らげる足裏のアーチ構造が守られ、外反母趾や扁平足、足底腱鞘炎などの病気を予防できる。
足の血流不良を防ぐ
アキレス腱伸ばしでふくらはぎの筋肉がしっかり伸び縮みするようになると、冷えやむくみ、下肢静脈瘤などを防ぐことにつながる。
①壁の前に立ち、両手を伸ばして壁に当てる。片足を一歩後ろに下げる。つま先はまっすぐ前に向け、かかとを浮かさないようにする。
②壁に体重をかけて、前に出したひざをゆっくり曲げる。アキレス腱に伸びを感じつつ30~60秒キープ。足を入れ替え各5回行う。
●足の親指がまっすぐ前を向かず斜めに外を向いている
●後ろ側のひざが曲がっている
●反動をつけている
一般的に「四十肩」や「五十肩」というのは、肩関節の骨や軟骨には異常がないのに、周囲の筋肉や骨と骨をつなぐ靭帯、筋肉と骨をつなぐ腱、関節を包む関節包などに炎症や老化による変性、損傷、断裂などが単独か複合して起きる病気です。
正式な病名は「肩関節周囲炎」で、中年での発症が多いことから「四十肩」「五十肩」とも呼ばれます。肩を上げる、後ろにまわす、服の脱ぎ着などで痛みが強くなり、肩の動きが制限されます。肘のあたりまで痛みが放散することもあります。
痛みの程度により適宜鎮痛薬や湿布などを使いつつ、肩を痛い方向に少しずつ動かしていくことが大切です。痛いからと安静にしていると関節が固まってしまうので、少し痛みを感じる程度に1日数回少しずつゆっくり動かすことが大事です。
両手の指を体の前で組んで手のひらを前方に返し、両手を組んだまま頭の上まで動かし天井に向かって背伸びしてください。ついでに体を左右に動かしたりひねったりすると、背伸び体操にもなります。これができなかったり、髪の毛を結う動作、帯を後ろで結ぶ動作ができなかったりすると、五十肩になっている可能性があります。
たまに、関節の奥にある腱板が断裂していて手術をしたほうがよいこともあるので、長引く場合は整形外科を受診してください。
五十肩は50代を中心とする40~60代に多いので「五十肩」と呼ばれますが、それ以外の年齢でも起こります。
五十肩は動かしてよいのか、動かさないほうがよいのか、自分では判断がつかないと思いますが、そのままにしておくと肩関節周囲の筋肉や腱、靭帯が拘縮して硬くなり、動く範囲がどんどん少なくなるため、痛くても体操で動かしたほうがよいのです。
まずは痛い方の肩を痛い方向にゆっくり動かします。痛くないほうの手で介助するのも効果的です。ちょっと頑張って、少し痛みを感じるぐらいまで動かします。
いきなり無理は禁物ですが、少しずつ頑張ります。この動きを数回、1日に何回か行います。痛みのない「もとの体に戻す」というイメージが大切です。
手を背中にまわすのが厳しくなった時は、タオルで背中を洗う要領で、痛くないほうの手でタオルを引っ張り、痛いほうの手を少しずつ背中で引き上げます。
壁の横に立って壁に指を這わせながら徐々に肩を上げていくのも効果的です。
前方に上げるのが痛ければ壁に向かって、横に上げるのが痛ければ壁の横に立って横の壁に指を這わせて上げていきます。自分の限界を少し超えるぐらいまで頑張って上げましょう。
五十肩は、悪化すると「凍結肩(とうけつがた)」と呼ばれるほどガチガチに動かなくなる場合があります。痛い方向に少しずつ動かしていくのがコツです。
肩が上がらなくなる原因の1つは肩関節自体の問題で、肩関節のカプセルや靱帯、筋肉が炎症などで拘縮する五十肩や、老化やケガで肩を挙上する腱板が断裂する場合です。消炎鎮痛薬の湿布や経口薬、注射を使いながらリハビリで治していきます。
痛くても痛い方向に少しずつ頑張って動かすのが大切です。拘縮が強い場合や腱板が完全に切れている場合は手術が必要なこともあります。
2つ目の原因は、麻痺によるものです。脳梗塞や脳内出血など脳が原因で肩が上がらない麻痺は、多くの場合肩以外の肘や手などにも麻痺があります。
コロナウイルスワクチンの肩の筋肉注射では、肩だけ麻痺が生じる腋窩(えきか)神経麻痺が起こることもあります。肩を挙上する三角筋を動かす腋窩神経が注射針で傷つくと肩の外側部にしびれが生じ、肩を上げるのが困難になるのです。神経を元気にするビタミンB12を服用し、リハビリで肩の挙上を回復します。
頚椎椎間板ヘルニアで、稀にしびれがないのに肩だけ上がらなくなるキーガンタイプの麻痺があります。ヘルニアが頚椎から腕に出る第5番目の神経の前方だけを圧迫し生じますが、非常に稀で、滅多にないために整形外科医でも診断がつかないことがよくあります。麻痺が治らなければ、頚椎の手術が必要なこともあります。
人生100年時代。ということは、現在50歳の人も、まだまだ半分しか人生を生きていないということになります。とはいえ、年齢を重ねるにつれ、ざまざまな不調が出やすくなることを、実感している人も多いかもしれません。
「人間が生物としていちばん元気なのは、20代といわれます。そのあとは、なにも気をつけなければ基礎体力が落ち、体が冷えやすくなって寝つきが悪くなったり、免疫力が落ちて病気になりやすくなったり…。そこで、しっかり睡眠をとって自律神経を整え、食事や運動に気を配って体力をつけ、免疫力を高めることが、元気に年齢を重ねることにつながります」(石原先生・以下同)
老化速度は人によって約8倍も変わる
PoA(Pace of Aging)=老化速度という言葉が注目を集めています。ある研究では、老化のペースには個人差があり、生物学的に老化が遅い人は1年間に0.4年分しか歳をとらず、早い人は1年間に2.44年分も老化が進むことがわかりました(※)。そして、見た目の若さは、身体的な若さに比例します。
同じ遺伝子を持つ双子の研究では、生活習慣が違うと見た目に歴然と差が出るという結果も報告されています。遺伝的要因で若く見える人もいますが、老化速度は環境要因が7~8割を占めているということなのです。
※ニュージーランドのダニーデン市で1972年~73年に生まれた約1,000人を26歳から45歳までの20年間追跡した研究による
“免疫力アップ”というけど、そもそも免疫力ってなに? 石原先生に聞いてみると、「血液に含まれる白血球には体に侵入したウイルスやバイ菌などをやっつける働きがあります。この白血球の病気を退治する力が免疫力です」とのこと。
では、免疫力を上げるにはどうしたらいいのでしょうか?
「まず、体が冷えて血行が悪くなると、運ばれる白血球の数が減るので、冷えを防ぐこと。また、体の免疫細胞の7割は腸にあるので、腸内を健康にすることも大切です。さらに、のどや鼻の粘膜を鍛えたり、バランスのいい食事をとることも欠かせません」
寒い時季はとくに免疫力アップを心がけて、インフルエンザや風邪を撃退しましょう。
石原先生がおすすめする、免疫力アップが期待できる食べ物を2つ紹介します。
薬味やスパイスには、血管を広げた血流をよくし、体を温める効果が。「ショウガやシナモンのパウダーを紅茶や白湯にちょいたしして飲むとポカポカに。はちみつを加えれば、おいしさもアップ。みそ汁にもネギやショウガをたっぷり入れましょう」
腸内の善玉菌を増やしてくれる発酵食品。なかでもおすすめなのが、キムチや漬物です。「これらに含まれる植物性乳酸菌は、生きて腸まで届いて腸内環境を整え、免疫システムを活性化。手軽に続けやすいので、ぜひ毎日の食事に取り入れて」
ダイエットやトレーニングをしている方は、夜食を食べないほうがいいと言われたことがあるかもしれません。しかし、夜食は食べるものや食べ方、量に気をつければ、食べても問題ありません。むしろ、過度な食事制限はパフォーマンスの低下や体調不良を引き起こすため、健康的に痩せたりパフォーマンスをあげたい場合は、夜食をうまく活用してあげましょう。
夜食を食べる際、食べるものだけでなく、食べ方も重要になります。実際に、どのようなことを意識してあげれば良いのでしょうか?
夜食を食べる際は、満腹感を感じるために、ゆっくり良く噛んで食べましょう。噛む回数が多いと、脳の満腹中枢が刺激され、満腹感を感じやすくなります。また、消化も良くなり消化管に負担をかけないため、腹痛や下痢の予防にもなります。
夜食から寝るまでの時間が短いと、消化不良になるため遅くても寝る1時間前までには食べ終わりましょう。消化不良は腹痛などの原因となる他、睡眠の質を落とす原因にもなるため、食べてすぐに寝るのはおすすめできません。
低カロリーの食品であっても、適量摂取を心がけましょう。低カロリーの食品だからといって、食べ過ぎてしまっては消化不良やカロリー過多になるため、適量摂取は常に心がけましょう。
サラダチキンは、100gあたり110kcalと他のおすすめ食品に比べ少しカロリーが高いですが、たんぱく質が約24gと非常に多いです。また、密度が高く噛み応えがあるため、満腹感を得やすい点や、コンビニやスーパーなどどこでも簡単に手に入る点もおすすめです。
こんにゃくゼリーは、100gあたり104kcalと、比較的低カロリーの食品です。こんにゃくゼリーには、食物繊維やカリウムなどの栄養素が含まれています。食物繊維にはお通じの改善や血糖値の上昇抑制効果、カリウムにはナトリウムの排泄促進による降圧効果などが期待できるため、これらを気にしている方にはおすすめです。
ゆでたまごは、100gあたり134kcalと低カロリーの食品であり、たんぱく質や脂質、ビタミンなどを豊富に含んでいます。卵の中でも、卵黄には脂質が比較的多く含まれており、卵白にはたんぱく質が多く含まれているため、よりカロリーを減らしたい方は、卵黄を取り除くのがおすすめです。
スープなどの汁物も、使う具材や調味料によって低カロリーのメニューにすることができます。例えば、野菜や春雨、こんにゃくなどの食物繊維を多く含むような食品はカロリーが低く、噛みごたえがあるため満足感も得やすいです。味付けには、出汁や醤油、塩などを用い、油などを抑えることで低カロリーの汁物にすることができます。
ダイエットやトレーニングをしていると、どうしても夜にお腹が空いてしまうもの。無理に夜食を我慢するのではなく、低カロリーの食品をうまく活用して、罪悪感なくお腹を満たしてあげましょう。
仕事の関係で夜遅い時間に夕食を取る人は多いと思います。夜に食事をすると太るといわれていますが、どのような食べ物であれば摂取してもよいのでしょうか。夜遅い時間に摂取してもよい食べ物、摂取を避けた方がよい食べ物について、管理栄養士の桜井このさんに聞きました。
【要注意】「えっ…!」これが「血糖値」が上がりやすい食べ物&飲み物です(10枚)
Q.そもそも健康的な生活を送るためには、何時までに夕食を終えるのが理想なのでしょうか。
桜井さん「寝るまでの時間を逆算すると、だいたい午後7時ごろまでに夕食を済ませておくのがベストです。なぜかというと、食べ物を消化して体内に吸収するには、4時間から6時間程度かかるといわれているからです。もしその間に寝てしまうと、体の働きが鈍くなってしまうため、余計に体に負担をかけることになります。ですから、なるべく消化が終わる時間に眠りにつけるようにするのが理想的でしょう」
Q.夜遅くに食べるのを避けた方が良いものについて、教えてください。
桜井さん「摂取を避けたいのは消化が遅くなる食べ物や脂質が多い食べ物、炭水化物などですね。またタンパク質もメリットが多い栄養素ではあるのですが、夜遅くにタンパク質が含まれた食べ物を食べると、胃腸に負担をかけてしまいます。そのため、夜にタンパク質をたくさん摂取するのはお勧めできません」
Q.どうしても夜遅い時間でなければ夕食を取れない場合、どのようなものを食べると良いのでしょうか。
桜井さん「体に負担をかけないようにするためには炭水化物を少なめにするなど、カロリーをなるべく減らすメニューにすると良いと思います。夜にタンパク質を摂取する場合、脂の多い肉ではなく、魚や大豆製品などから取る方法があります。また、茶碗に白米をたっぷり盛って食べるのではなく、おかゆや雑炊などにして消化しやすいように調理して食べる方法もありますよ」
女性ホルモンは小学校高学年ごろから少しずつ分泌が始まり、更年期を迎えるとされる45歳ごろから急激に分泌量が減っていきます。では女性ホルモンが減ってくると、どんな症状がみられるのでしょうか?
まず代表的なのは、頭痛、肌荒れ、むくみ、疲れやすい、生理不順、無月経などの体に現れる症状。さらに、いつもは平気な些細なことにでもイライラする、落ち込むことが増える、不安感、不眠といった心に現れる症状もあり、一言に不調といっても個人差が大きく多岐にわたります。
まだ更年期ではないのにいつもの生理周期にこのような不調が現れる場合は、生活習慣が乱れていたり過度なストレス状態にある可能性が考えられます。一度ゆっくり心を落ち着ける時間を作るのもいいでしょう。
お菓子やジュースなどに入っている精白された砂糖は、注意が必要な食材のひとつ。砂糖を摂りすぎている方の体の中では、血糖値の乱高下が頻繁に起こっています。血糖値の変動が1日に何度も起こると、血糖値を下げるインスリンが効きにくくなったり体にストレスがかかることで、ホルモンバランスに影響が出ることがあります。
唐辛子を多く利用した辛いものは、食べると汗をかいてすっきりする半面、刺激物によって胃腸がストレスを感じることでホルモンバランスが崩れることがあります。さらに、更年期特有ののぼせやほてりなどといったホットフラッシュとの関連があるともいわれています。
適量のお酒を楽しむことは、気持ちをリラックスさせてくれるといったよい面もありますが、過度なアルコール摂取はホルモンバランスに影響を与えてしまいます。アルコールを摂取しすぎると月経前症候群(PMS)の症状を悪化させるという研究もあるため、体調がよくない場合はお酒を飲むのを控えましょう。
コーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物は神経を興奮させる作用があり、ホルモンバランスに影響を与え情緒不安定になることがあります。コーヒーを毎日5杯以上飲んでいる方は飲みすぎている可能性があるので、そのうちの1〜2杯は水に変えてみるなどの工夫を行ってみましょう。エナジードリンクも意外とカフェインが多く含まれるので要注意です。
女性ホルモンのバランスを整えるには、和食を中心とした食事や質の良い睡眠、適度な運動が大切です。過度なストレス状態にあったり、無理なダイエットによって適正体重を外れている方は、特に生活を見直す必要があります。必要であればサプリメントを取り入れたり、気になる症状があれば病院で相談してみることも大切ですよ。
今回は、ホルモンバランスを乱してしまう可能性がある食べ物についてご紹介しました。上でご紹介した食べ物を控えれば女性ホルモンの量が保てるというわけではありませんが、ストレスをためないために何事もほどほどに楽しむことが大切です。
さらに、ここに書いたもの以外にも体質に合わない食材がある可能性もあります。これを機に自分が食べたものとその後の体の状態をチェックしてみてもいいかもしれませんね。
脳の健康維持のために
患者と医師が問うべき12の質問とは?
米国神経学会(AAN)の「脳の健康イニシアチブ(Brain Health Initiative)は、人生のあらゆる段階において脳の健康に影響を与える12の要因についてまとめた論文を、「Neurology」に2024年12月16日発表した。論文には、神経科医が患者の脳の健康を向上させるために活用できる、スクリーニング評価や予防的介入の実践的アプローチに関する内容も含まれている。
脳の健康に関わる12の要因、およびそれを評価するための質問は、以下の通りである。これらについて自分自身に問うとともに、医師とも話し合うとよいだろう
1. 睡眠:「睡眠により十分に体を休めることができていますか?」
日中の眠気、シフトワークの影響、夜間の痛み、不眠症、昼寝の習慣などについて医師と話し合おう。
2. 感情、気分、メンタルヘルス:「自分の感情、気分、ストレスについて心配がありますか?」
医師は患者の抑うつや不安を評価するべきだが、患者が自分から相談できるよう準備しておくことも大切だ。
3. 食品、食事、サプリメント:「十分な量の食品や健康的な食事の確保に心配がありますか? サプリメントやビタミンの摂取について聞きたいことはありますか?」
4. 運動:「生活の中に運動を取り入れられていますか?」
身体活動に加え、動き、バランス、自立性を維持する方法について医師と相談しよう。
5. 支えとなる社会的つながり:「親しい友人や家族と定期的に連絡を取り合っていますか? 周りの人から十分なサポートを受けていますか?」
6. 事故や外傷の回避:「運転時にシートベルトやヘルメットを着用していますか? 子どもがいる人はチャイルドシートを使用していますか?」
職業上のリスクがある人は、それについて話し合うことも重要だ。
7. 血圧:「自宅で高血圧に気付いたり、病院で高血圧を指摘されたりしたことはありますか? 血圧の治療や家庭用血圧計について疑問がありますか?」
高血圧の二次的原因や薬と血圧の関係について医師に相談しよう。
8. 遺伝的リスクと代謝的リスク:「血糖値やコレステロール値のコントロールに問題がありますか? 神経疾患の家族歴がありますか?」
遺伝的リスクを調べて認識し、必要に応じて脂質や糖尿病の管理、健康的な体重の維持について質問すること。
9. 医療のアフォーダビリティ(支払いのしやすさ)とアドヒアランス:「薬代が大きな負担になっていませんか?」
保険の支払いに関わり得る年齢の変化については医師が確認を取るはずだが、保険内容に変更がある場合は必ず医師に伝えること。
10. 感染症:「ワクチンは最新のものを接種していますか? また、それらのワクチンについて十分な情報を持っていますか?」
11. 悪影響のある曝露:「喫煙、1日に1~2杯以上の飲酒、市販薬の使用、井戸水の摂取、空気や水の汚染が知られている地域に居住、これらの中に該当するものはありますか?」
毎回の診察は、喫煙、飲酒、市販薬の使用に関する問題を評価する機会となる。
12. 健康の社会的決定要因:「住居、交通手段、医療や医療保険へのアクセス、身体的または精神的な安全性について心配がありますか?」
この論文の筆頭著者である米ミシガン大学アナーバー校のLinda Selwa氏は、「科学的研究への資金提供や医療へのアクセス改善などに向けた神経科医の継続的な取り組みは、国家レベルで脳の健康を改善する。われわれの論文は、脳の健康を個人レベルで改善する方法が数多くあることを示している。新年に脳の健康改善を決意することは、素晴らしい第一歩だ」とAANのニュースリリースで述べている。(HealthDay News 2025年2月1日)
ダイエットを決意する大多数の人々が最も悩むのがおなかの脂肪だろう。特に中年期を過ぎると、少量の食事でもお腹はどんどん膨れてくる。 この腹部の脂肪、多くは内臓脂肪で構成されており、内臓脂肪は体内で炎症やインスリン抵抗性を引き起こし、心筋梗塞と癌の発生率を高めるなど健康に悪影響を及ぼす。
では、内臓脂肪を減らす方法はどのようなものがあるだろうか?また、内臓脂肪だけを早く減らすことは可能なのだろうか?特定の部位だけ痩せることは不可能だという事実は広く知られているが、内臓脂肪は少し異なる。
内科専門医ウ・チャンユン医師は最近、自身のユーチューブ チャンネル「ドクターフレンズ」で「内臓脂肪だけを早く、効果的に減らす方法がある」と述べ、「腕や顔などに主に分布する皮下脂肪の場合、一部だけを減らすことは不可能だ。腹部の脂肪が皮下脂肪だけならば、腹部脂肪だけを減らすことは難しいが、内臓周辺に深く位置する内臓脂肪が主な脂肪であれば、優先的に減らすことが可能だ」と説明した。
ウ医師は「実際に内臓脂肪が皮下脂肪よりも早く減らす方法があるという研究がある」とし、「皮下脂肪と内臓脂肪では脂肪の性質自体が異なる。内臓脂肪をより早く減らすためには、内臓脂肪のホルモン的特性を理解する必要がある」と語った。
「内臓脂肪はアドレナリンとノルアドレナリンを含むカテコールアミンに非常に敏感に反応する」とし、「有酸素運動を行うと分泌されるアドレナリンやノルアドレナリンが、内臓脂肪側で脂肪を分解する酸素の活性を大幅に上げる」と述べた。
さらに、内臓脂肪が多い人の場合には「強度」よりも「時間」が重要だと強調した。ウ医師は「すでにお腹が出た状態で内臓脂肪が少し蓄積されている人は、全体的なインスリン抵抗性や、代謝的に効率が低下している可能性が高い」とし、「そのため、同じ強度で運動をしても、内臓脂肪がない人に比べて運動効率も低下する。このような場合は、有酸素運動の時間を長くすることが推奨される」と述べた。
ウ医師は、自身の最高心拍数(220‐年齢)の70%程度を記録する中低強度の有酸素運動を40~50分、週5回以上行うことが最も効果的だと推奨した。
また、生活習慣については「内臓脂肪はインスリン抵抗性を持つため、血糖値を急激に上昇させるお菓子やチョコレート、飲料などは避けることが望ましい」とし、「テストステロンやエストロゲンなどの性ホルモンが低下し、ストレスホルモンが内臓脂肪を増加させる可能性があるため、性ホルモンを高め、ストレスを軽減するには十分な睡眠が必要である」と伝えた。
写真=Pixabay
「最大の原因は、姿勢の悪さです。とくによくないのが前かがみの姿勢。スマホ、PCの使用や家事などで前かがみになると、重さ約5キロもある頭を支えるため、首の後ろや肩、背中の筋肉に大きな負荷がかかります」と話すのは、ストレッチや筋トレについて研究している中村雅俊先生です。
筋肉は、対になってバランスを取っています。上半身の場合、体の前側に大胸筋という大きな筋肉があるのに対し、背中側は小さな筋肉の集合体。大きな筋肉ほど引く力が強いため、気をつけないと前に引っ張られて前かがみになりがちなのだとか。
若い頃に比べ、手足のガサガサがひどくなったと感じていませんか?
「40代からは肌のターンオーバーが遅くなり肌荒れを起こしやすくなります」と語るのは皮膚科医の横井彩さん。とくに冬は保湿剤を塗ってもガサガサ…。
「ガサガサ肌は、肌のバリア機能が低下しているサイン。冬の乾燥した空気で肌の水分が奪われると、角質層のバリア機能が低下し、肌内部の水分はさらに蒸発することに。バリア機能が低下した肌は、外からの刺激を受けやすくなり、乾燥も肌荒れもどんどんひどくなっていきます。そうなる前に、少しでもガサガサを感じたら、乾燥と肌荒れを防ぐ習慣を取り入れましょう」(横井さん、以下同)
当たり前になっている習慣をほんの少し変えるだけで、肌の乾燥をやわらげられます。できることから、1つでも変えてみましょう。
洗剤で顔を洗うのは考えられないのに、お皿洗いのときの手は無防備のまま。
「手も同じ皮膚です。素手で食器を洗うと、洗剤が皮膚の油分を奪いバリア機能を壊し、さらに皮膚の乾燥が進みます。たとえお皿1枚でも、ゴム手袋を使う習慣を」
一日1~2回ハンドクリームを塗っていることで安心してはダメ!
「ハンドクリームは、一度にたくさんの量を塗るよりも、こまめに塗った方が乾燥を防げます。手を洗うたび、トイレに行ったらなど、こまめに塗りましょう」
寒い冬は長風呂になりがちですがそれが肌荒れを加速させることも。
「熱いお湯に長く入ると皮膚の油分や角層内の保湿成分が流れ出てしまい、肌の乾燥が進みます。入浴は40℃以下の少しぬるめのお湯で、つかるのは10分以内に」
乾燥している体に、ナイロンタオルでゴシゴシ洗いはもってのほか。
「体は素手を使って石けんの泡で優しく洗うのが基本です。ナイロンタオルで皮膚をこすると、荒れた肌には刺激が強く、皮膚のさらなる乾燥や、場合によっては炎症を招くことも。泡タイプのボディソープも便利ですよ」
スタンフォード大学の神経科学者、アンドリュー・ヒューバーマン博士によると、朝に次の3つのことを実践することで、よりシャキッと過ごせると言います。 ・できるだけ早く外に出る 起床後1時間以内に少なくとも5〜10分外に出ると、体内でコルチゾールの自然な増加が促進されます。 コルチゾールは1日のサイクルに従って分泌され、この増加が集中力や気分、覚醒度に影響を与えます。 ・カフェインを摂る前にしばらく待つ カフェインを摂取するのは、起床後1時間〜90分ほど待つのが最適です。 これは、体内で眠気を誘うアデノシンという化学物質が生成されるためです。疲れたままカフェインをすぐ摂ると、このアデノシンがカフェインによってブロックされてしまいます。 そのため、カフェインが切れた後もアデノシンが残り、午後にはエネルギーレベルが低下します。 ・冷たいシャワーやお風呂に入る 体温は、起床前から昼にかけて上昇し、夜間には最低まで下がります。 体表が冷えると、それを補うために体温が上がります。 そのため、冷たいシャワーやお風呂に入ると、体温が上昇し、より覚醒した感覚を得ることができます。
朝すっきり目覚められない、暖房のきいた場所にいると眠気が襲ってくる、それは睡眠の質が悪くなっているのかもしれません。靴下をはいたままだったり湯たんぽを使うといった、ついやりがちな冬の就寝時のNG習慣について解説します。
冬の朝は暖かい布団の中が心地よく、なかなか離れ難いもの。しかし、「寝覚めが悪いようなら、そもそも質のよい睡眠が取れていないかもしれません」と睡眠コンサルタントの友野なお先生は忠告します。「冬は誤った寒さ対策で、睡眠の邪魔をしてしまっていることがあるからです」(友野先生)
冬にしてしまいがちな4つのNG習慣について、教えていただきましょう。
足の冷えがひどくて眠れない、と悩む人は少なくありません。
「冷え対策として靴下を履くことがあるようですが、睡眠時にはおすすめできません。特によくないのが5本指靴下です。
ポイントになるのは体温です。人は手足の『皮膚温度』が高くなり、内臓などの『深部体温』が下がることで眠くなるようになっています。四肢から熱を放出することで深部温度を下げて、眠りに入る仕組みなのです。
従って、靴下を履いていると熱の放出がうまくできず、寝付きが悪くなってしまいます。5本指靴下も指に熱がこもってしまいます。足の冷えがつらいのなら、足首を冷やさないレッグウォーマーを使いましょう」 (友野先生)
(2)就寝前の熱いお風呂
1日の疲れを癒やし、リラックスするのに役立つと思われる入浴ですが、温度によっては入眠の邪魔をしてしまいます。
「入浴がスムーズな入眠に役立つのは、一度体温を上げて、それが下がることによって“眠気”を感じるようになるからです。ただし、高めの湯温で入浴すると、交感神経が活発になり、体が“目覚め”てしまいます。
入浴は、就寝の1〜2時間前に39〜40℃程度のぬるめの湯で10〜15分程度が効果的。その後はのんびり過ごすことで、入浴により1℃程度上がった深部体温がゆるやかに下がってよく眠れます」(友野先生)
寒い夜の強い味方といえば電気毛布と湯たんぽですが、意外にも睡眠の邪魔になってしまうといいます。
「電気毛布や湯たんぽは温かくて気持ちよいのですが、熱源となることで体温調節の邪魔となってしまいます。
しかし、布団に入ったときにヒヤっと冷たくて目が冴えてしまったり、寒すぎるのも考えものです。あらかじめ電気毛布や湯たんぽを布団に入れて温めておき、就寝時には布団の外に出したりスイッチを切るようにしましょう」(友野先生)
寒いからといって厚着して寝るのも、睡眠の妨げとなってしまうといいます。
「フリースなどで厚着すると、寝返りを打ちづらくなるのが問題です。人は、一晩に20〜30回ほど寝返りをするものです。寝返りをすることで、血液や体液の循環を促し、特定の部位にばかり重みがかかって骨や筋肉の負担となるのを防いでいるのです。また、寝返りは寝床のなかの温度調節にも役立っています。
寒ければ寝具などで調整して、寝返りしやすい状態をつくるためにも就寝時にはパジャマとして売られているものを着用すると良いでしょう。
また、厚着だけでなく、重めの掛けふとんや、柔らかすぎる敷きふとん、高さの合わない枕などもよくないので注意が必要です。寒いからと毛布など何枚も重ねるよりも、軽く保温性の高い羽根布団などのほうがよく眠れます」(友野先生)
寒い日が続いていますが、免疫力を上げるためにも睡眠は大切です。ぐっすり眠れる環境を整え、健やかに過ごしましょう。
Q.身体にいいお風呂の入り方は?
A.入浴を毎日することがキホン。40度で10分、首までしっかりつかって。(温泉療法専門医 早坂信哉先生)
一日の疲れを癒してくれる入浴。
一人暮らしや、節約心理で、シャワーで済ます人も多い中、「入浴を毎日する人は、そうでない人と比較して、さまざまな病気になるリスクを減らすことができます」と話すのは、温泉療法専門医の早坂信哉先生。
一体、どんな病気に効果があるのか。
「脳卒中のリスクが26%減、心筋梗塞などの心臓の病気は約35%減らすことができるという研究結果が出ています。うつ病や認知症の予防も期待できるので、シャワーだけで済まさず、入浴の時間を取るように心がけましょう」(早坂先生、以下同)
冬はおいしい食べ物の誘惑が多く、寒さによって活動量が減りがちですよね。そのため、冬に体重が増加した経験がある人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、冬にやりがちな「太りやすくなるNG食習慣」とその改善プランを3つご紹介します。
私たちの体には環境に合わせて体温を調節する機能が備わっており、気温が低くなる冬は体温を維持しようと基礎代謝が上がります。そのため、実は冬はやせやすい季節といえます。しかし、冬は寒さで外出がおっくうになって活動量が減ったり、食べ飲みするイベントが続いて太ったりする人も少なくありません。
また、年末年始などの長期休みに入ると生活リズムが崩れ、夜遅くまで食べ飲みしていたり、好きな物を好きなだけ食べたり、朝食を食べなかったりと食習慣が乱れることも肥満につながる要因の1つです。
イベントや会食が続くと、ピザ・パスタ・唐揚げ・焼肉・お餅など糖質を多く含む物や脂っこい物など、高カロリーな物を食べる機会が多くなります。そんな時は、食べる順番を意識してみましょう。糖質を多く含む物を先に食べると、血糖値が急上昇して脂肪が蓄積されやすい状態に。
野菜や海藻類、きのこ類に含まれている食物繊維を多く含む物を先に食べることで、血糖値をゆるやかに上げてくれてダイエットにつながります。そのため、サラダ・温野菜・ワカメスープ・もずく酢・野菜スープ・きのこマリネなどを最初に食べるようにしましょう。
また、イベントや会食の前に野菜スムージー・トマトジュースなどを飲んでおくのもおすすめです。食物繊維は胃の中で膨らむので、空腹感が満たされて暴食を抑えることにも役立ちます。
食物繊維を多く含む物を食べた後は、タンパク質を多く含む肉・魚介類を食べ、最後に糖質を多く含むご飯・ピザ・パスタなどのメニューを食べるようにしましょう。
寒くて動くのがおっくうになると、コタツに入ってだらだらと食事してしまったり、テレビやスマートフォンを見ながら家でゆっくり過ごしたりすることが多くなります。そうなると、買いだめをした食品が家にあふれたり、デリバリーが多くなったりと、気付かないうちに食べ過ぎにつながるのです。
まずは食べる時間や量を決め、食べ過ぎを防ぎましょう。特に間食は、時間や回数、食べる量を決めないと食べ過ぎてしまいます。「個包装の物を選ぶ」「間食用のお皿を用意して1日1皿と決める」「テレビやスマートフォンを見ながら食べない」などのルールを決めるのがおすすめです。
また、家に食べ物が余計にあるとついつい食べ過ぎてしまうので、買いだめしないよう食べる分だけ買うようにするのも効果的。さらに、空腹の状態で食品の買い物に行くと、食べ物を見るだけでも刺激になって欲のまま買い過ぎてしまいます。何を買うのか決めてから買い物に行きましょう。
イベントや長期休暇になると、起床や就寝、食事の時間が乱れがち。イベントや長期休暇が終わった後に、そのサイクルが習慣化してしまうことも珍しくありません。脂肪合成を促進するタンパク質のBMAL1(ビーマルワン)は、夕方以降に増えて午後10時から午前2時に増殖のピークを迎えます。
夜遅い時間に食べると脂肪が蓄積しやすくなるので、夕食は午後9時までには済ませるのが理想的です。食べる時間帯を調整することがダイエットにつながるので、イベント時や長期休暇時のサイクルが習慣化しないように日頃から生活習慣を整えていきましょう。
脳や腎機能の働きを改善する
ウォーキングをすると、なぜ血圧が下がるのでしょうか。
第1に、現代では大きな問題になっている肥満の改善があります。じつは、肥満は高血圧の大きな危険因子です。
血圧は単純に説明すると、心臓から全身に送り出される血液の量(=心拍出量)と、体のすみずみに行き渡る血液の流れにくさ(=末梢血管抵抗)で決まります。
肥満の人は、標準体重の人とくらべて、全身に栄養を運ぶ血液の量も増えます。そのため、血圧が上がるのです。
高血圧の領域で世界的に有名な医学雑誌「ハイパーテンション」(2003年11月)に発表された、メタアナリシス(複数の研究の結果を統合して分析する統計手法)を用いて研究が行われた報告があります。
それによると、体重がおおむね1キログラム減ると、収縮期血圧が1mmHg減る計算になります。ですから、ウォーキングをして体重が減れば、血圧は下がります。
第2に、ウォーキングなどの有酸素運動をすると、全身の血管が広がり、血圧が下がるのです。
筋肉の振動とともに血管に刺激が伝わり、血管の壁をつくる血管内皮細胞で、血管拡張物質である一酸化窒素(NO)がつくられます。
とくに、有酸素運動をすると、“第2の心臓”といわれるふくらはぎのポンプ作用により、血流がアップします。
そのため、大血管だけでなく、全身の血管の99パーセントを占める毛細血管にも酸素や栄養が運ばれるのです。
そのメカニズムですが、大血管の場合には、血流の増加によって血管のいちばん内側にある、血液と接する部分の内膜を構成する血管内皮細胞で一酸化窒素(NO)が多くつくられます。
それが、血管の2番目の層である中膜にある血管平滑筋(へいかつきん)の緊張をゆるめることで、血管全体を弾力があってなめらかな状態にすると考えられています。
全身の血管の緊張がとれると、血圧が低下しますから、動脈硬化も改善されます。なかでも、脳と腎臓という二つの重要な臓器には、全身の血液のそれぞれ20パーセントが流れていることから、脳と腎臓にもいい影響をもたらすと考えられます。
脳では、血流の改善によって、脳梗塞の予防になったり、アミロイドβ(ベータ)のような認知症の原因と考えられている老廃物の排泄がうまくいったりすることが考えられます。
腎臓は、よく知られているように、体内の老廃物をこし取って尿として排泄する臓器です。
その中心部にあって、老廃物をこし取る作用(濾過<ろか>)を行う糸球体(しきゅうたい)という毛細血管の塊に、無用な圧力をかけないようにすることで腎臓の負担を減らすと考えられます。
長生きの秘訣は何か。免疫に詳しい大阪大学の宮坂昌之名誉教授は「スポーツ選手の寿命が短いという説があるが、一概にそうとは言えない。免疫学の観点から、運動には少なくとも6つの効能がある」という―
特に、定期的に運動をすることによってすべての病気の死亡率が下がり、慢性疾患の発症やさまざまな病気の発症率もかなり低下することがわかっています。免疫力を落とさないようにするためにはとても確実な方法です。
ただし、運動をする場合、激しい運動である必要はありません。ともかくからだを動かすことが大事で、それを定期的に行うことによって、次第に病気になって死亡する率が下がっていきます。
ただし、これが選手生活の時のダメージによるものなのか、その後、競技スポーツを急にやめてしまったことが影響しているのか、それとも選手生活をやめてからの食生活を含む生活様式の問題だったのかなどについてははっきりしません。
一方、海外からもさまざまなデータが報告されています。たとえば、フィンランド代表として国際大会に出た、いわばエリート選手の平均寿命は、持久系スポーツ75.6歳、混合系スポーツ73.9歳、パワー系スポーツ71.5歳で、対照群は69.9歳だったことから、※この場合もやはりスポーツ選手の寿命が短くはありませんでした。
※ Sarna S et al, Med Sci Sports Excerc, 25:237, 1993.
また、同じフィンランドの別の研究グループが同国の男性エリート選手と一般人を比べたところ、虚血性心疾患を起こすリスクは、持久系スポーツ、混合系スポーツで約3割減、脳卒中による死亡リスクは持久系スポーツで約5割減、混合系スポーツで約4割減と、いずれの場合もエリート選手のほうが一般人よりもリスクが低くなっていました。
ここでも「スポーツ選手だから短命」とか、「スポーツをやりすぎると病気にかかりやすい」とか、一概に言うことはできません。
一般の人たちでは、むしろ一定量の運動を定期的にすることによって健康増進に役立つと考えられます。
その一例として、運動を続けることによって血液中のさまざまな炎症マーカーが低下してくることがわかっています。
たとえば、CRPというタンパク質は、体内で炎症が起きたり細胞が傷ついたりすると値が高くなる、いわゆる炎症マーカーですが、ふだんから運動をしている人たちはよほど※激しい運動をしてもCRPが上がりにくいことがわかっています。
運動自体は、やりすぎると確かに筋肉などに炎症を起こすことがあるのですが、からだにはそれを元に戻そうとする恒常性維持反応が存在していて、運動をすると体内で複数の抗炎症性タンパク質が作られるようになっています。
このために、ふだんから運動をしている人では、あらかじめ複数の抗炎症性タンパク質が体内でできていて、炎症が起こりにくくなっているのです。つまり、筋肉のストレスに対する予備能力が高くなっているのです。
運動は血管にも働いて、血管の機能をアップさせます。
運動をすると、血流が増加し、これによって血管の内側を覆う内皮細胞が刺激されて、血管を拡張させる物質である一酸化窒素(NO)が作られて放出されるようになるのです。すると、NOは血管壁に存在する平滑筋に働いて、平滑筋の緊張を緩め、このために血管が広がり、血液が流れやすくなります。
一方、運動によって交感神経が刺激されるために、前回の記事で述べたカテコラミンが放出されて血管壁が収縮するようになるのですが、上記のごとく、NOを介する血管拡張が同時に起きているので、血圧が上がりすぎることなく、うまく調節され、血管がよく機能するようになります。
ふだんから運動している人の血管の内皮細胞はNOを作る能力が高く、血管をやわらかい状態に保つのに役立っています。
また、NOは血管だけでなくリンパ管を包む平滑筋細胞にも働いて緊張を緩めてくれるので、リンパ液の流れも良くなります。
拙著『あなたの健康は免疫でできている』(集英社インターナショナル)でも述べていますが、免疫細胞は血管とリンパ管の両方を用いてからだ中をパトロールしていることから、運動は血管とリンパ管の流れを良くして免疫細胞のパトロール機能を亢進させ、これによってもからだにいい効果をもたらします。
これに加えて、運動によって骨や筋肉からからだにいい物質が放出されることが最近わかってきました。たとえば、筋肉運動によって骨の中にある骨芽細胞から「オステオカルシン」という物質が放出されます。※
※ Karsenty G, Annu Rev Nutr, 43:55, 2023.
オステオカルシンはすい臓に働いてインスリンを作らせます。インスリンは細胞のグルコースの取り込みを促進して血糖値を下げる役割があるので、運動による血糖値の低下に一役買います。
オステオカルシンはまた、男性では睾丸に働いて筋肉量や筋力増強をもたらす男性ホルモン(テストステロン)を作らせます。脳の活性化にも役立ちます。
また、運動によって筋肉から「マイオカイン」とよばれる種々の生理活性物質(サイトカイン)が放出され、全身の臓器に働いてその機能調節をします。
このように、なぜからだを動かすことが健康にいいのかが、分子レベルで次第にわかってきています。
一方、運動をせずにぶらぶらしていると、消費するカロリーが減り、摂取するカロリーのほうが相対的に多くなるので、次第にからだが太ってきます。
肥満の度合いが進むと、脂肪組織で慢性的な炎症が起きるようになり、そのために血液中の炎症マーカーが次第に上がってきます。それを示すのが図表2です。
BMI(body mass index:ボディマス指数)が26を超える肥満の人では血液中のCRP(炎症時に肝臓で作られるタンパク質で、炎症時のマーカーとされる)がやや高い値を示す人が増えています。
また、これは別の炎症マーカーであるIL-6(インターロイキン-6)でも同様です。IL-6は炎症性サイトカイン(免疫細胞から分泌されるタンパク質で、炎症時にたくさん作られる)のひとつで、感染症、外傷、慢性炎症などで血液中の値が上昇します。BMIが26を超える肥満者では、IL-6でも高い値を示す人が多くなっています。
これに対して、BMIが標準値であるスポーツ選手ではいずれの炎症マーカーも低くなっていました。
つまり、スポーツ選手では肥満者に比べてからだの中の炎症の程度がずっと軽くなっています。
からだを動かすと肥満になるのが抑えられ、脂肪組織での慢性炎症が起こりにくくなるのです。
秋から冬にかけて気分が落ち込んでしまう人は「冬季うつ」かもしれない。心理カウンセラーの中島輝さんは「やる気が出ないからといって自分を責めてはいけない。自分で自分の機嫌をとり、やる気スイッチを入れることで不調は改善できる」という――。
なんか最近、やる気が出ない、集中できない。じつはそうしたモチベーションの低下は、誰にでも起こりうるものです。なぜなら、外的な要因として、立春が訪れる2月は季節の変わり目であり、最近では「冬季うつ」といって、日照時間の短さや寒さによって、やる気がわかなくなることも明らかになっているからです。
つまり、この時期は人によって差はありますが、「やる気が下がりやすい時期」といえます。だから、「やる気が出ない自分がダメだ」などと落ち込む必要はありません。「モチベーションが下がってもOKの時期」と思えるくらいの気持ちの余裕を持つといいでしょう。
一方で、内的な要因として4月の新年度に向かっていく直前の繁忙期や決算期で、タスクが物理的に増えている方もいるのではないでしょうか?
自分でコントロールできないくらいの負荷がかかり、気づけばやる気が低下している。まずは、こうした外的要因や内的要因でやる気が上がったり、下がったりすることを知っておくと気持ちも楽になるでしょう。
そもそもやる気は、誰にでもあるものです。人が生きることに向かっていく気力として、やる気は先天的なベースにあるからこそ、成長や発達していくからです。
一方で、後天的なものとして、さまざまな場面や出来事に対して、「やろう」という気持ちが起きることもあれば、逆に、「やりたくない」気持ちが起こることもあります。つまり、やる気にグラデーションがあるわけです。
まずは人間にはやる気があったり、なかったりするものだと受け入れて、その上でどうやってスイッチを入れるか。やる気というと、「気持ち」を変えていく必要があるように思うかもしれませんが、じつは「行動」を変えることで「気持ち」を変えていけます。
心と体はつながっているので、やる気につながるシステム起動を促すことで、モチベーションを高めることができるのです。
では、やる気のスイッチを入れるにはどうしたらいいのか。朝・昼・晩の3つのステップで説明していきましょう。
朝のステップとして、とても大事なのが「朝の使い方」です。2月、3月は季節柄まだまだ寒い時期です。日差しも弱く、空もどことなくどんよりとして暗い感じがする日もあります。
だからこそ、気持ちが滅入るこの時期は、起きた瞬間から自分の機嫌をとる時間に変えていく必要があります。具体的な行動としては、自分の好きな「モーニングルーティン」を設けるわけです。
例えば、起きたらコーヒーやハーブティーを飲む。しかも、朝すぐに飲める状態に前日から準備しておくとよりいいでしょう。
体を動かすのが性に合っている人なら、ストレッチを3つくらい決めておいて、起床後に5分から10分程度でいいからやってみる。朝なので、過度なストレッチでなく、体を伸ばす程度でも十分です。そうやって、朝のブレイクタイムを充実させることで、気持ちを前向きにさせます。
自分の気持ちを元気にさせるために、朝だけとは限りませんが、元気になる音楽を聴く習慣を取り入れるのもいいでしょう。
自分にとって心地よく、楽しい音楽を聴けば、気分も楽しくなるもの。モーニングルーティンのひとつに取り入れてもいいし、朝の通勤時間やランチタイム中など、いつ聴いてもいいと思います。
具体的に何を聴くといいかは人によるので絶対はありませんが、アップテンポな曲なら、聴きながら気持ちも高まっていきます。映画『ロッキー』のテーマ曲でもいいかもしれません。
音楽ではなく、お気に入りのYouTubeを見るといった、ビジュアライゼーションでも元気になります。朝のルーティンに加えるなら、じっと見続ける必要はなく、会社に行く準備をしながら動画を流しておく。軽いストレッチをしながら、トレーニングしている人の動画を流しておくのでもいいですね。
好きなものを見るだけでオキシトシンの分泌が促され、自然とやる気がでてきます。じつはこれらのルーティンは私もふだんから実践していることで、冬場の朝は濃い目の珈琲を飲んだりしています。
朝からやる気を上げられても、日中、どうにも気が乗らない時だってあります。そういう時は、これも私自身が実践していることですが、どんな日常も肯定的にとらえられるように、昼のステップとして「ミニミッション」をメモするようにしています。ミッションといっても、大げさなものではなく、今日達成できそうな目標を書くだけです。
例えば、今日の私だったら、「今行っているこの取材をきちんと終わらせる」、それだけでもいいんです。ジャーナリングすると集中力が高まり、自分の考え方を客観視できたり、ポジティブな感情を作りだせたりします。そして、書いたことは達成しようと行動につながっていきます。といって、あきらめてしまったり、ボーっとしたりするのではなく、手を動かし書いてみて、1つでも達成できれば、「これは終わらせられた」と自己承認ができます。タスクをクリアしていけば、勝手にスイッチが入っていくわけです。
ただ、仕事自体へのやる気ではなく、人間関係でやる気が出ないこともありますよね。「あのクライアント苦手だな」「部長とのミーティングは億劫……」など、仕事自体はやる気があっても、苦手や嫌いなタイプの人との関係でやる気の低下を招くケースです。
この場合、仕事を変えない限り、人間関係を断ち切るのは無理なので、主体的に自分のモチベーションを管理していけるかがポイントです。
まずは、自分で「変えられること」と「変えられないこと」を区別する、課題の分離をすることから始めましょう。「変えられないこと」に目を向けてもしかたないので、「変えられること」をもっとよくしていこうと、心の整理整頓をします。
投げやりな意味ではなく、前向きな心の転換として相手のことはキッパリと諦めて、変えられることに目を向けます。
次に、メンターやロールモデルとなる人を参考にして、思考や行動をマネしてみます。苦手な人との打ち合わせだから気分が乗らないといった時は、「自分だけがつらい」と思いがちです。かといって、友人や同僚とそういった負の感情を共有するのも難しいでしょう。
だから、自分が憧れる「メンターだったら」と思いを巡らし、「嫌なこともあったんだろうな、と考えながらも、でも、やってきたんだよな」と。どういう乗り越え方をしたのかなと、具体的にその人がどのように行動していったかを考えるのが大事です。思考を推測しながら、自分もその行動や思考パターンもマネてみるのです。
例えば、野球界でいまや無敵とさえ思える大谷翔平選手だって、通訳の水原一平さんによる銀行詐欺や虚偽の納税申告事件がシーズン開幕時に発覚しましたが、それを乗り越えて活躍をしました。
「それは大谷ほどのスーパースターだから」と思いますか? 自分が全幅の信頼を置いていた人から裏切られ、しかも多額のお金を勝手に使われてしまった。これはどんな人だってショックを受けますよね?
それでも、大谷選手はシーズンでのモチベーションを落とさず、終わってみれば、ワールドシリーズ制覇を果たし、個人では全人未到の50-50の快挙まで達成しました。どんな苦境でもやる気を保つ大切さを思い知る出来事だと思います。
そして夜のステップは、寝る前に「スリー・グッド・シングス」をすることです。
アメリカの心理学者・セリグマン博士が提唱したストレス解消法と言われ、就寝前にその日起きた良かったこと、幸せに思ったことを3つ書き出すというものです。3分程度でできるでしょう。
書き出せばストレスが解消され、幸福度を上げる効果もあると言われています。メモする内容は、時間通りに出社できた、美味しいラーメン店を見つけられた、夕焼けが綺麗だった、などなんでもOKです。1日の終わりに自己評価を高めてあげるわけです。
誰にでも、やる気はない時とある時にグラデーションがあって、でも、やる気がないと言い訳していても、仕事は待ってくれません。だから、自分でやる気をコントロールする。
気温が上がり、気分もリフレッシュされる春を前にしたこの寒い時期に、やる気のスタートダッシュができれば、周囲の見る目も変わるかもしれません。すべては自分次第です。
順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんによれば、60歳以上の健康の鍵は「体・技・心」だと語ります。体の鍛え直しに効果的で、無理なく続けられる簡単なトレーニング方法を書籍『老いが逃げていく10の習慣』よりご紹介します。
※本稿は、小林弘幸著『老いが逃げていく10の習慣』(講談社)の一部を再編集したものです。
私は長年アスリートの体調管理など、スポーツの分野でパフォーマンスを上げるためのアドバイスをしてきました。パフォーマンスを引き出すためには、「心・技・体」すべてをバランスよく整えることが大切で、これらがそろってはじめて最大限の実力を発揮できるといわれてきました。
やがてこれはビジネスシーンなどでも重視されるようになり、いまやこの言葉を知らない人はほとんどいないのではないか、というくらい日本人に認識されている言葉なのではないでしょうか。
ところが、私は「心・技・体」より「体・技・心」といつもお伝えしています。まず体が健康で自律神経が整っている状態が大切で、その上で初めて、技術や心の状態がついてくる、と考えています。
特に60歳以上の方は、「体・技・心」だと思います。実際のところ、まず体です。歳を重ねると、肉体が健全であることは、何ごとにも代えがたい強みになってきます。
ですから、私の「やりたいことリスト」の筆頭は「体を鍛え直すこと」になっています。60歳過ぎた方に「健康のため何か取り組んでいることはありますか?」と尋ねると、皆さん「暴飲暴食をしないようにしています」「できるだけ睡眠をとるよう心がけています」といった答えが返ってきます。
それももちろん大切です。でも私自身は、それだけではなく、ちょっと欲張って「体を鍛え直す」ということをやってみようかと思っています。
ちょっと私もやってみようか、と思ってくださる方がいらっしゃれば、とてもうれしいことですが、ここに一つ注意点があります。急にハードなトレーニングをすることは避けてください。急にハードなトレーニングをすると、かえって自律神経が乱れてしまいます。
そしてリンパ球という我々を守ってくれている細胞が減ってしまうことにつながります。リンパ球が減ってしまうと、免疫力が低下してしまい、風邪を引きやすくなったり、疲れやすくなったり、かえって体調を崩すことにつながりかねません。
私の外来にも、ジムには10年間会費を払っているだけで一回も行ったことがない、という方がいらっしゃいますが、定年後時間ができたからといって、ここぞとばかりにハードなトレーニングをするのは危険です。もっと手軽にはじめられるメニューをご紹介します。
では実際にどんなトレーニングをすればよいか、ということですが、私は60歳からはじめる運動には次の3つの基準を定めています。
①息切れをしない運動
②にこにこ笑顔でできる運動
③翌日疲労や筋肉痛を残さない運動
この基準に当てはめて、自律神経を整えて健やかな体に導く60歳からのトレーニングメニューは次の3つを推奨しています。
①3分呼吸法
健康長寿のカギは肺と腸です。生きていくためには呼吸と食事が不可欠だからです。肺には残念ながら再生機能がなく、肺自体を鍛えることはできませんが、肺の広がるスペースを広げてあげるトレーニングはできます。
実際のやり方は、3秒鼻から吸って6秒口から吐く、という1:2の呼吸を3分間続けるだけです。姿勢を正すという意味でも、胸を広げて呼吸しましょう。「運動ではないじゃないか!」と思われる方もいらっしゃるかも
加齢に伴うひざの痛みは、ある日突然痛み出すというより、何となく痛みを感じるようになる人が多いため、「年をとったら、ひざの痛みはしかたがない」とあきらめがち。だが、鈍い痛みはひざの皿をほぐせば改善できるという。「どうせ老化だし」と思って放っておいたあなた、必読ですよ。
ひざ痛解消のカギは“ひざの皿”にある
ひざの痛みというと、加齢で軟骨がすり減るからとはよくいわれるが、「そもそも軟骨には神経がないので、すり減っても直接的に痛みを感じることはありません」と話すのは、理学療法士の土屋元明さん。
「ひざ痛の原因はさまざまで、変形性膝関節症、半月板やひざのじん帯の損傷、炎症などがあげられます。
関節軟骨が老化によって弾力性を失い、使いすぎてすり減ったことで関節が変形してしまう変形性膝関節症は、確かに高齢になるほど罹患率が高まります。ただ、その前段階として“何となく違和感がある”“鈍い痛みがある”と訴える人が多いんです。
これは、軟骨というより、ひざの皿(膝蓋骨)の周りにある脂肪体などの組織が硬くなり、皿が動かなくなって痛みが生じている可能性が高いのです。ひざの皿をほぐして脂肪体の柔軟性を取り戻し、皿を動くようにすれば痛みも消え、症状が劇的に改善します」
おやつを食べても脂肪に変わりにくい時間帯は、ずばり、14時〜16時!私たちの体には、脂肪を溜め込んだり、脂肪細胞を作り出す「B-MAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質が存在します。このB-MAL1は体内時計と関連し、分泌量が時間帯によって変わるのです。分泌量が多くなる時間帯は20時〜深夜2時頃。夜遅くに食べると太りやすいというのはこのB-MAL1の分泌量が関係しているんですね。そして、脂肪をため込むB-MAL1の分泌量が少なくなるのが14時から16時です。15時頃が一番少なくなるので、「15時のおやつ」は理にかなっているんですね!!
① 1日の間食量は100Kcal〜200Kcalに抑えましょう
② お菓子は小袋や小皿に取り分けて少しづつ食べましょう
③ ナッツ、ヨーグルト、フルーツは代謝に必要な栄養素も補えるのでおやつに最適
④ ながら食べではなく、時間を取ってゆっくりと味わって食べましょう。温かい飲み物と一緒に摂ると満足感もアップします
B-MAL1を正常に働かせるためには、生活リズムを整えることが大切です。朝起きたら朝日を浴びて、夜更かしなどは避け、十分な睡眠をとりましょう。まずは生活リズムを整え、B-MAL1を活発化させて痩せやすい体質を作っていきましょう。
「早起きのメリットってなんですか?」
よくこんな質問をうけます。この質問に答えるなら、「静寂から1日をスタートできること」だと思います。「静寂」とは、周りが動いていない状態です。
想像してみてください。朝起きた瞬間、いきなり渋谷のスクランブル交差点に立たされていたら? 情報量が多すぎてカオスな状態ですよね。
朝、時間ギリギリまで寝ていて慌てて家を出るというのは、この感覚に近いのではないでしょうか。起きた瞬間に、いろいろな情報の渦に放り込まれ、自分ではコントロールできない状態です。
ここから1日がはじまると考えると、これは結構、疲れますよね。そうではなく、早起きをして、周りが動き出す前の「静寂」の時間をつくります。
朝は、自分でコントロールできる時間です。周りに流されずに、自分で意思決定ができる時。逆に言えば、朝以外に自分でコントロールできる時間をつくるチャンスはほぼありません。家族やパートナーが起きてきて、仕事や家事がはじまると、自分が時間をコントロールできる状態ではなくなります。SNSやLINEなどのツールは24時間つながっているので、それが動きはじめると、いつどこにいても画面に表示されるメッセージに意識や時間を奪われていきます。
実際、1日のほとんどは「他人時間」になりがち。忙しい毎日の中で「他者とのかかわりのない時間」をつくるのが難しいということは、みなさんお気づきだと思います。
ですから、「他人時間」に巻き込まれる前に、自分がコントロールできる時間を意図的につくって1日をスタートするというのは、その日のあり方を決める重要なことだと思っています。この他人の意思の及ばない、自分でコントロールできる時間こそが「自分時間」です。
1日のはじまりに、他人に干渉されることなく、自分がやりたいことを自分のペースでできる時間がある。早起きによって生まれた朝の「自分時間」によって、「ごきげん」な状態からその日をスタートさせることができます。だから私は、早寝早起きを実践しているのです。
私は早寝早起きによって、朝に「自分時間」をつくることをすすめていますが、「夜ではだめですか?」という質問をよくいただきます。
答えはノーです。夜は、朝よりも確実に疲れています。そんなときに「自分時間」をとっても、判断力がにぶく、非生産的だからです。
たとえば1日の終わりに時間をとってじっくり考えごとをしようと思っても、夜の決断は深夜に書いたラブレターのようなもの。翌日冷静になってみるとだいたいまともではなく、恥ずかしくなってやり直すのがオチです。
実際、夜に決めたことでうまくいくケースは稀なのです。また、夜は外部からのノイズが多いので、「自分時間」に集中するのが難しくなります。SNSやYouTubeなどの投稿が活発な時間帯なので、気になる情報や魅力的なコンテンツに誘惑されやすく、集中できません。飲み会などのお誘いがあれば、「今日は飲みに行っちゃおう」となりやすくもなります.そして夜は、時間の制約がないことも問題です。いくらでも夜更かしできてしまい、「自分時間」とは名ばかりに、だらだらと無駄な時間を過ごしてしまうことになりかねません。ですから、疲れていて、判断がにぶく、誘惑が多い夜には期待しないことです。
ちょっと極端ですが、私のスタンスは「夜は捨てる」。夜の時間は睡眠に充てて、翌日の朝の「自分時間」を確保するための準備と考えましょう。早寝早起きで十分な睡眠がとれていて、ノイズが少なく、頭が冴えている朝に「自分時間」をつくることをおすすめします。
朝は出勤時間などの制約があることが気になるかもしれませんが、じつは制約があればあるほど人は集中でき、生産性が上がります。
たとえば、「会議までの1時間」で集中して作成した資料と、残業時間に2、3時間かけてだらだら作った資料では、それほどクオリティの差はないでしょう。むしろ、集中して作成した資料のほうが完成度は高いかもしれません。
「子どもが帰ってくるまでの1時間」でこなせるはずの家事が、「子どもが寝たあとにやろう」と思うとなかなか重い腰が上げられず、いつもより寝る時間が遅くなってしまった……という経験がある人もいるのではないでしょうか。
つまり、忙しい日々を過ごしている人こそ、あえて「制約のある朝を選ぶ」ほうが理にかなっているのです。
夜時間は、翌朝、すっきり起きるための準備時間です。ですから、夜に重要な仕事をしたり、資格試験の勉強を根詰めてやるというのは間違いです。そもそも、夜の疲れた状態でやっても生産性はあがりません。
夜の自分に期待しないことです。大事なタスクほど、次の日の朝にまわしましょう。では、翌朝のための準備として何ができるでしょうか?
まずは、「自分面談」の時間に充てること。毎晩寝る前は、その日の振り返りと明日の作戦会議をします。
どんなに才能のあるスポーツ選手でも、試合だけをしていれば、その人の選手生命は短いでしょう。試合前の準備運動や試合後の体のメンテナンスがあってこそ、長く活躍するためのベースがつくられます。
夜、寝る前に「自分面談」をしておくことは、毎日を「ごきげん」に過ごすために必要な心のストレッチと準備運動です。家族やパートナーがいても、1日の終わりは自分と対話して終わることが望ましいです。
ほかに、身の回りのことをちょっと整えておくという使い方もありです。テーブルの上くらいはきれいにして、食器は洗って乾かしておくなど、可能な範囲で生活空間をリセットした状態で1日を終えておくと、翌朝の「ごきげん度」が上がります。
明日着る服を用意しておくなどもいいですね。そのほか、心地よく眠るための、好みのTips(裏技、コツ)を取り入れることもおすすめです。
・ストレッチをする
・部屋の明かりを少し落としておく
・お香を焚いてリラックスする
・ハーブティーを飲む
・着心地のよいパジャマを着る
あれもこれもやろうとすると大変になるので、ここでも「自分の気分が上がること」が大事。負担にならない程度に、寝る準備と次の日の朝のためになることをやってみてください。
座った姿勢が続くと、硬直したもも裏とお尻に引っぱられて骨盤が後傾し、たれ尻になってしまいます。そこで、デスクワークの途中にもできる「簡単ストレッチ」と毎日の美尻習慣を、ボディワーカー・森拓郎さんに教えてもらいました。さらに、ヒップのたるみを防ぐアイテムを下着美容研究家・湯浅美和子さんが紹介します。
座ったままできるストレッチなら、気分もリフレッシュ。四角い洋ナシお尻をプリプリ桃尻にしましょう。
イスに浅く座って骨盤を立て、ひざを90度ぐらいに曲げて足を床につける。片脚をまっすぐ伸ばし、かかとを床につける。
尾てい骨を後ろに見せるようなつもりで背筋を伸ばしたまま骨盤ごと前に倒し、伸ばした脚の裏側の伸びを感じる。30秒キープし、1~2を反対側も同様に行う。
深く前に倒れようとして腰や背中が丸まるのはNG。倒れる角度は少しでいいので骨盤から背中はまっすぐに。
たるまない体は、継続が大事。
「気がついたときに鏡の前で、全身のたるみチェックを行うことを習慣に。自分の体に敏感になることが継続につながり、たるまない体をキープできます」(森 拓郎さん、以下同)
ここからは、毎日のちょっとしたすき間タイムにできる美尻習慣と、おすすめアイテムを紹介します。
デスクワーク中心の人も、ときどき立ち上がって動いたり、買い物に歩いて行くなど、1日合計1時間は立つことを意識して。
「同じ姿勢が続くと筋肉がこり固まり、たるみやすくなります」
運動しなきゃと思って急に大股歩きをすると、股関節は動かないまま骨盤がぶれて、姿勢が悪化することも。
「おすすめは階段1段飛ばし。股関節の動きがよくなり、ヒップアップ効果が」
「ガードルを上手に使うと、脂肪がなだれをおこさず、ヒップのたるみを防げます」と語るのは、下着美容研究家の湯浅美和子さん。ポイントはきつくないガードルを選ぶこと。
「1か所でもきゅうくつに感じたらサイズを上げて」(湯浅さん)
「冬になってから寝付きの悪さや日中の眠気を感じている」というママやパパはいませんか? 実は、冬は睡眠の質が下がりやすい季節です。今回は、冬に睡眠の質が低下する原因や、冬もぐっすり眠るための対処法を医師がご紹介します。
睡眠の質が低下する冬特有の原因には、メラトニン不足や寝室や寝具を温めすぎていることが挙げられます。
冬は日照時間が短くなることで、体内のセロトニンの分泌量が減少しやすい季節です。セロトニンは、深い眠りに導く作用をもつメラトニンのもとになります。
したがって、セロトニンが減少するとメラトニンも不足しやすくなり、寝付きが悪くなったり眠りが浅くなったりと睡眠の質の低下につながるのです。
冬になると日中に眠気を感じやすい人は、睡眠の質が低下することで気が付かないうちに寝不足になっている可能性があります。
寝室や寝具を温めすぎていることも、寝付きが悪くなる原因のひとつです。
人間は、からだの内側の体温である深部体温が下がるときに深い眠りに入ります。就寝前にからだを温めすぎると深部体温がうまく下がらず、寝付きが悪くなったり夜中に目が覚めたりなど、睡眠の質が低下するのです。
たとえば、設定温度が高すぎる暖房や就寝中の電気毛布の使用、保温性の高い寝間着の着用などは、深部体温の低下を妨げ、睡眠の質を下げる原因になっている可能性があります。
冬の睡眠の質を改善するには、セロトニンの分泌量を増やしたり自律神経を整えたりすることが大切です。
忙しいママやパパも取り入れやすい、冬の睡眠の質を上げるための生活習慣を2つご紹介します。
日光を浴びることで、セロトニンの分泌が促されます。また、起床後に明るい光を浴びると体内時計がリセットされ、自律神経も整いやすくなります。
そのため、朝起きたら30分以内にカーテンを開けて日光を浴びましょう。時間に余裕がある日は、15~30分ほど日光浴するとより効果的です。(※1)
冬は日が昇るのが遅いため、起床時にまだ外が暗い場合は部屋の電気をつけて光を浴び、からだを目覚めさせましょう。
ランニングやサイクリング、水泳などの有酸素運動は、セロトニンの分泌を促し、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。10〜15分程度でOKなので、日中にからだを動かすようにしましょう。
雪や寒さで屋外での運動が難しい場合、室内でできるラジオ体操や踏み台昇降、リズム運動などがおすすめです。
ほかにも、就寝前には軽くストレッチをして副交感神経を優位にし、起床時には布団の中で手足を動かしたりからだを伸ばしたりして交感神経を刺激すると、自律神経のバランスが整って睡眠の質の改善効果が期待できます。
冬の睡眠の質を下げるNG行動は、からだを温めすぎることです。寝室や寝具を必要以上に温めたり就寝直前に熱いお風呂に浸かったりすると、深部体温が下がりにくくなり、睡眠の質の低下につながります。
睡眠の質を上げるには、寝室は16〜19℃ほどになるように暖房を調整し、寝具は湯たんぽなどで就寝前に人肌ほどに温めて就寝時は使わないようにしましょう。
とくに、就寝時に靴下を履いていたり足元を電気毛布や湯たんぽで温めていたりすると、からだから熱が逃げにくくなり深部体温がうまく下がりません。就寝時は、手や足から熱が逃げやすい状態にしておくことが大切です。
お風呂は寝る1〜2時間前に38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かると、深部体温が徐々に下がっていき、ちょうど布団に入るときに眠気が訪れる効果が期待できます。(※2)
冬になって睡眠の質が低下しているのは、メラトニンの減少や温かすぎる睡眠環境が原因かもしれません。
睡眠の質が下がると、日中に活動的になれなかったり免疫力が低下したりなど、日常生活にさまざまな影響が出やすくなります。
今回ご紹介したセロトニンを増やす生活習慣や睡眠の質を下げるNG行動を参考に、冬の睡眠を見直して元気に過ごしましょう。
運動習慣を身に付けようとして1番大変なのは「はじめること」でしょう。
そして、2番目に大変なのは最初の運動で筋肉痛になっているのに、次の運動をしなければならないとき、どうすればいいかわからないことかもしれません。
今回は筋肉痛を和らげる方法をいくつか紹介しますが、それよりももっと大事な、やらないほうがいいことも教えます。
やるべきことについて話す前に、筋肉痛がある状態とはどのような感じか、なぜそうなるのかを理解していきましょう。
筋肉痛は乳酸とは関係なく(あれは迷信です)、遅発性筋肉痛という状態であり、慣れ親しんだ動きとは違うことをしたときによく起こります。
新たに運動をはじめたときだけでなく、すでに運動をしている人でも、新しいスポーツをやってみたり、今までのルーティンを少し変えたりするだけでも筋肉痛になることがあります。
遅発性筋肉痛はとても辛いものではありますが、深刻なものではありません。筋肉が深刻なダメージを受けているのではなく、それを無視しても怪我につながるようなものでもありません。
ちなみに、通常の遅発性筋肉痛とは以下のようなものです。
病気の症状として筋肉痛になることもあるので、通常の遅発性筋肉痛よりもひどいような気がする場合は、医師に見てもらってください。
気をつけなければならない症状の1つが横紋筋融解症で、これは筋肉を破壊し、腎臓に問題を起こすような深刻な病気です。
尿の色が濃い場合(「紅茶の色」とか「コーラの色」と表現されることが多い)は危険信号なので、気づいたらすぐに病院に行きましょう。しかし、ほとんどの場合は、通常の遅発性筋肉痛なだけのことが多いです。そうだと思う人は、次の対処法について読んでみてください。
まったく動きたくないかもしれませんが、ベッドで横になりたい衝動には抗ったほうがいいです。
起き上がって、動き回っていると、遅発性筋肉痛は消えはじめます(少なくとも一時的には)。目覚めたら、その日の予定は絶対にキャンセルしてはいけません。一日中最悪の気分になります。
散歩に行ってみましょう。私が運動する気にならないときの常套手段です。自転車やエアロバイクがある人は、抵抗が少ない状態で自転車を漕いで脚を動かすと、筋肉痛が軽減するでしょう。
自転車に乗る人たちは、軽く漕いで筋肉痛を“流す”と言ったりします。これについて科学的な根拠があるかどうかは不明ですが、効果があるようです。
また、ヨガをやる人は、筋肉痛がある日はゆるくヨガをするのもいいです。回復系のヨガを調べると、このような動画も出てきます。
体を動かすことで、遅発性筋肉痛の痛みは軽減しますが、必ずしも完全になくなるわけではありません。座ってしばらくテレビを見ていたら、見ていた番組が終わって立ち上がるころには、また筋肉痛が戻ってきます。
時間が経たないと完全にはなくならないので、耐えなければなりません。筋肉痛がなくなるまでの間、一時的に痛みを軽減したり、体が自然に回復するのをサポートしたりするため、試してみてほしいことがほかにもあります。
温めると筋肉痛は良くなることが多いので、サウナに行くのもいいでしょう。また、このような電気のヒートパッドを使ったり、お風呂に入ったりするのもいいですね。
エプソムソルトのお風呂は筋肉痛のときに人気がありますが、お風呂のお湯のミネラルは筋肉には届きません。バスソルトや入浴剤でお風呂がいい香りになれば(ラベンダーなど)、自分にご褒美をあげている感じがして気分が良くなるので、そういう楽しみ方として使うのはアリです。
筋肉痛はやさしく揉んだり押したりすると気持ちが良いので、自分でマッサージをするか、誰かに頼んでマッサージをしてもらうのもいいでしょう。
フォームローラーは、自力で“筋膜リリース”(マッサージの洒落た言い方に過ぎないと思いますが)するのにピッタリですし、マッサージガンもいいのではないでしょうか。
筋肉痛があるときは、いつも以上に自分をケアしてあげるべきです。睡眠も筋肉痛に効くと言われていて、遅くまで起きていると、翌日筋肉痛になりやすいでしょう。
また、タンパク質は筋肉をつくるのに重要なので、タンパク質をたっぷり摂ると筋肉痛になりにくいです。炭水化物も回復やエネルギー補給に重要なので、私はどちらもしっかりと摂ります。
噂や根拠のない通説がたくさんあるので、具体的にやらないほうがいいことをあげたいと思います。
筋肉痛があるときは、痛みのうずく体をスポーツジムに引きずって行くより、家でNetflixでも見ていたい気分になるでしょう。しかし、長い目で見ると休息はそこまで回復の助けにはなりません。
運動に慣れることで筋肉痛に打ち克つことができるので、運動を再開するまで毎回1週間休んでいては、いつまで経っても運動に慣れることはできません。
ですから、ジムに行ったり、ランニングをしたり、その日予定している運動をやってください。与えられたプログラムであれ、週に何回ジムに行くと自分で決めたことであれ、計画した運動をがんばって続けましょう。
まずウォームアップをすると思いますが、徐々に体を慣らすようにしてください。ランニングをするのであれば、速歩きからはじめて、ゆっくりとジョギングしてみて感覚を確かめます。
ウェイトリフティングをする場合は、いつもより軽めのウェイトからはじめて、その日できそうな重さだけ増やします
通常の運動ができなくても、何かしら体を動かせば、そのあとの筋肉痛に対する保険になります。また、その日の運動後は、運動をする前ほど筋肉痛にはなりません。
科学者はこれを「反復トレーニング効果」と呼んでおり、各トレーニングが次のトレーニングの筋肉痛を防いでいるのです。
50歳を迎えたにしおかすみこさん。食生活の変化を、日比野佐和子さんはどう見るのでしょう。
にしおかすみこさん(以下、にしおか) 昔は3食(外食も多め)+間食に甘いものを食べていましたが、4年前に介護のために実家に戻り、家族分も含めて自炊するようになり、リズムも量も変わりました。朝食は母と一緒に食べ、お腹が空いてから遅めの昼ごはんや昼夜一緒に済ませる感じです。痩せにくくなったので間食も控えめにしています。
日比野佐和子さん(以下、日比野) 年齢とともに胃腸や内臓の機能は低下してきますし、特に更年期以降は女性ホルモンの減少に伴う不調も出てくるので、年齢に合わせた食生活に変えることが大事です。排出の力も弱まり、塩分や添加物にもさらに気をつけたい年齢に差し掛かっているので、外食より自炊ベースになったのはとてもいい習慣です。また、以前はちょこちょこ食べがいいとされていましたが、臓器も老化するので、休んでリカバリーさせるのも重要。私も一日2食が多いですよ。ほかは何かされていますか?
にしおか 水を一日2L飲むのがいいと聞いて2Lボトルを持ち歩いたり。でも続かないです。仕事によっては飲むのを控えるので、夜にノルマのようにまとめて飲んで、夜間トイレが近くなり睡眠不足で、どうしたいの私?ってなります(笑)。
日比野 動脈硬化などを防ぐため、食事の汁物などを含め水分は一日2Lくらい飲んだほうがいい。なるべく日中に飲んで、運動をして汗で流すのがベストです。食事で注意すべきは左図のようなPFCバランス。更年期以降は、厚生労働省が推奨する“高たんぱく・中糖質・低脂質”のバランスから一歩進んで、食べ方を調整していきましょう。
若年期と違い、代謝が落ち内臓機能が低下してくる更年期以降。若い頃より炭水化物を含めた全体的な糖質を減らしながら、脂質はある程度摂取し、臓器や皮膚など体を作るたんぱく質を増やすことを意識しよう。
若々しくいるための、3つの栄養素との付き合い方。
日比野 臓器、皮膚、筋肉などを作るたんぱく質は、50代以降は積極的に摂りたい栄養素の筆頭です。にしおかさんは意識していますか?
にしおか 最近は毎朝、豆乳メーカーで大豆から豆乳スープを作って飲んでいて。大豆の栄養や成分を丸ごと摂れるし、濃厚で美味しいです。
日比野 良質なたんぱく質を摂っていて素晴らしい! 大豆にはたんぱく質と食物繊維、そして美肌ホルモンと呼ばれる女性ホルモンを補う“大豆イソフラボン”が豊富ですから。
にしおか なるほど! 豆乳スープ+朝ごはんを食べるなら、どんな食材を足したらいいですか?
日比野 植物性たんぱく質だけでなく、動物性たんぱく質もあわせて摂ることが大事なので、栄養バランスのいい卵がおすすめ。朝1〜2個食べておくと、たんぱく質から睡眠ホルモンのメラトニンが作られるため、いい睡眠にもつながります。ただ卵はビタミンCと食物繊維が摂れず、大豆にもビタミンCは少ないので、新鮮な葉物野菜を添えるといいですね。また、たんぱく源となる魚や肉も偏りなく取り入れることで、ほかの栄養素とのバランスもよくなるでしょう。
日比野 糖質を摂ると血中の血糖(グルコース)が上昇。血糖を下げるため、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。ところが加齢に伴って膵臓の機能も低下し、インスリンが出にくくなることも。そこで大事なのは、血糖値を上げすぎない“低糖質ぎみ”の食事です。
にしおか 低糖質……。“糖質制限ダイエット”が流行った時にやったんですが、結局食べるものがなくなってイライラしてやめました(笑)。糖質はゼロにしなくてもいいですか?
日比野 脳を動かすために必要なので、ゼロにしてしまうのは危険ですし、欠けていい栄養素はないので、何事もほどほどがベスト。血糖値を緩やかに上げるためには、例えば“ホールフード(丸ごと食べるもの)”と呼ばれる食品がおすすめ。白米よりロウカット玄米や胚芽米、発芽玄米、パンなら全粒粉やライ麦を使ったものを選ぶといいでしょう。
にしおか “ほどほど糖質制限”ですね。
日比野 そうです! ちなみに、うどんよりも蕎麦のほうが血糖値は上がりにくく、血管を強くする抗酸化成分ルチンも豊富。知り合いの若々しい女優さんたちは、よくお蕎麦を食べていますよ。
日比野 脂質は脳や細胞膜を作る大事な栄養素。ホルモンの材料でもあり、肌の乾燥も防ぐのである程度必要ですが、良質な油を摂るのがポイント。
にしおか たまに無性に欲して、コンビニのレジ横にある揚げ物を食べちゃうんです……(笑)。
日比野 わかります(笑)。摂りすぎはよくないものの、たまのごほうびはむしろ恒常性を保つためにいいと思いますよ。ただ、時間が経った油分は体の中で酸化しやすいものが多いので、習慣化は厳禁。また食用油脂のショートニングは、肥満やアレルギー疾患ほか、さまざまな健康リスクを引き起こすといわれているトランス脂肪酸を含むため、甘いものならショートニングをほとんど使わない和菓子がおすすめです。
にしおか よかった、最近は体のことを考えて和菓子を選んでいます。でも、良質な油とは?
日比野 MTCオイルやアマニ油、オリーブオイル、米油など。EPAやDHAが豊富な焼き魚やサバ缶でも良質な油が摂れます。ナッツはクルミひと握りで一日に必要なオメガ3が摂れるので、サラダにトッピングすると良いです。食材をちゃんと選び、良質な食生活を習慣化しましょうね。
・たまのごほうびも取り入れる。
・日中に、積極的に水を飲もう。
・簡単でもOK。とにかく自炊をベースに。
・ちょこちょこ食べより、2度のしっかりした食事。
・大事なのは、毎日の継続。
にしおかすみこさん
タレント
1974年11月18日生まれ、千葉県出身。お笑いタレントとして情報番組などで活躍。自らの家族の生活を綴った著書『ポンコツ一家』(講談社)シリーズが話題に。
日比野佐和子さん(ひびの・さわこ)
医師
医療法人康梓会Y’sサイエンスクリニック、THE HUNDRED統括院長。アンチエイジングドクターとして活躍。食や習慣に関する著書多数。
冷え性の原因は血液の汚れ【図解 血管・血液の話】 血流が悪いと末端の毛細血管が壊死
どんなに暖かい日も手足の指先だけは冷たかったり、周りの人は暑がっているのに自分だけ肌寒いと感じてしまう……。これらはいわゆる「冷え性」と呼ばれる症状ですが、西洋医学では病気として扱われてはいません。ですが、冷え性は中医学でいうところの「未病」です。つまり、改善しなければ、いずれ深刻な病に発展してしまう恐れがある症状なのです。では、どうして健康な人よりも冷えや寒さを感じてしまうのでしょうか。
その原因の1つが、血液の汚れです。血管を通して血液が全身を巡ることで、私たちは体のすみずみまで温かく感じられます。もし血液がドロドロの状態になって流れが悪くなれば、体は冷えてしまうのです。特に、 指先などの末端部分は冷えが顕著に表れます。なぜなら、体の末端にある血管はほとんどが極細の毛細血管だからです。
毛細血管は髪の毛の10分の1ほどの太さしかありません。そのため、少しでも血液が汚れて粘りが出ると、流れが滞って冷えてしまいます。たかが冷え性と思って放置すると、毛細血管が詰まって壊死(えし)し、どんどん数が減っていきます。そうなれば、そこへは血液がまったく流れなくなるので、冷えはさらに深刻なものとなるのです。
カイロをあてたり、お風呂に浸かったり、外側から温めたとしても根本的には改善しません。冷え対策には血流をよくすることが何より大事です。
「たかが冷え」とあなどらないよう注意!
手足など四肢末端の血管は、ほとんどが毛細血管。血液がドロドロの状態だとあっという間に血流が滞ります。その状態を放置し続けると、いずれは毛細血管が壊死状態になって数が減り、さらに冷えを加速させます
疲れをとるために大事なこと。それはズバリ「筋膜」にアプローチしてあげることです
簡単に説明すると、筋膜とは筋肉を包む膜のことで、この筋膜が筋肉同士をつなぎ合わせて全身の姿勢を保ったり、動作をサポートしています。筋膜には身体の位置などを把握するためのセンサーが多く含まれていて、筋膜が固まってしまうことで、「姿勢や動作のコントロール」に影響します。
この筋膜のケアの方法は世の中にたくさんあります。しっかりとした圧でリリースするものから、そっと触れてリリースするソフトなものまでさまざまです。
ただセルフケアとして一般の方がひとりで行うには難しかったり、タッチの仕方が繊細すぎるものが多い印象です。
そこで今回の記事では誰もがわかりやすく行える、ボールなどを使ったリリース法やつながりを意識したストレッチの方法をご紹介していきます。
筋膜をゆるめるコツは持続圧をかけることです。しっかりと時間をかけて圧を与えることで筋膜のセンサーが反応して筋肉の緊張度を下げることができます。自律神経にも変化が生まれ体液の循環などにも良い影響が生まれます。
そして筋膜をゆるめた後にストレッチを行うことで普段より深い可動域で伸ばすことが可能になります。
ここでは、脚の疲労をとるために重要な「ふくらはぎ」と「足裏」の2つの筋膜にアプローチをしていきます。
まずは、ふくらはぎからゆるめていきましょう。ふくらはぎは伸縮することで、ポンプの働きをし血液を心臓へと送り返すような手助けもする大事な筋肉です。
ふくらはぎには腓腹筋とヒラメ筋の2つの筋肉があります。これらの筋肉はつま先立ちなどの動作で働いています。腓腹筋は付着部がひざと足首の2 つの関節をまたぐので両方の関節に作用しますが、ヒラメ筋は足首のみに作用します。ひざの曲げ具合で使う筋肉の割合が変化します。
ふくらはぎの2つの筋肉はアキレス腱~かかとを介して足裏につながります。足裏を含めたこの「つながり」が硬くなると足首を曲げづらくなります。足首が曲がりづらい人はかかと重心になりやすく、バランスを取るためにひざや骨盤を前に出したりする可能性があります。
ふくらはぎの筋肉をゆるめるには椅子の上に置いたボールにふくらはぎを乗せます。椅子の上に置くことでひざを曲げた状態を作ることができ、腓腹筋が弛緩した状態でリリースすることができます。足のつま先を左右に向けることで内外のエッジに当てることができます。
ふくらはぎを伸ばすには壁に手をついて身体を前に倒します。ひざをピンと伸ばした状態ではひざ裏あたり、主に腓腹筋を伸ばすことができます。ヒラメ筋を単体で伸ばす場合はひざを曲げて前に出すことで伸ばすことができます。どちらもかかとを床につける意識が重要です。
次に「足裏」です。足裏には足底腱膜というバンドのような組織があります。この組織は足のアーチが崩れないように足裏で支えています。足のアーチを支える筋肉が働いていなかったり、足のバランスが崩れていると、この組織にストレスがかかり足底に炎症が起こりやすくなります。
足底腱膜は足の指を反ると緊張が高まり、足のアーチを上げます。足を蹴り出す時などに指が自然と反ることで腱膜の弾性が加わることで推進力を生み出します。しかしハイヒールなどは常に指が反った状態なので、この組織が慢性的に緊張し、ハイアーチや浮き指などになりやすいです。
足裏の筋肉はセンサーが豊富に含まれていて、軽めの刺激でもゆるむ感覚を得やすい部位です。ボールなどを足裏に満遍なくコロコロさせてあげることで筋肉が活性化して、地面との接地感が変化します。変化を感じない場合は少し体重を乗せて持続的な圧をかけてあげると良いでしょう。
足は身体の土台です。この土台のセンサーが機能していないと、その上にある身体を固めて姿勢を保ちます。足裏の感覚を育てるにはイラストのように前後左右に身体をゆらして、足裏がどのように感じるか体験してみましょう。これは正解探しではなく、このプロセス自体に意味があります。
以上、簡単にできるセルフケアをご紹介しました。
現在はインターネットで検索するだけで、色々なストレッチ法や筋膜リリース法など、セルフケアに対する情報が無数にでてきます。どれもやり方がわかりやすく説明されていて素晴らしいものばかりです。
でも実は、同じセルフケアをするにしても「身体の仕組みを把握して行っている人」と「なんとなく真似をしている人」では効果に雲泥の差があります。
実際に私がストレッチトレーナーとしてお客様に指導する中でも、ストレッチのやり方をただお伝えするより、資料を見せながら「ここがつながっているから、こういう風にやってみてください」と説明を加えたほうがストレッチの効果が増すのを経験しています。
「いま伸びている筋肉は、どの筋肉とつながっているのか」
「なぜこのようにストレッチをするのか」
「特定の部位をゆるめると全身にどのような影響があるのか」などといった知識を学び、理解することが重要です。
今まではただ患部を揉むことしかできなかった状態から、「ここがつながっているから、ここをほぐしてみようかな」などと自分で考えて対応できるようになりますので、
そして最後に、大切なことは「全身のバランス」です。
身体を総合的に見ながら、1カ所だけに偏ったストレッチには気を付けるようにしましょう。
不摂生をしがちな年末年始。気が付いたらあっという間に体重が増加…そんな時に焦って急激なダイエットをするのは逆効果だという。
1カ月でマイナス1キロがベスト
「1カ月~1カ月半かけて1キロずつ体重を戻していくのが健康的でリバウンドしにくいペースです」と道江さん。
例えば、30~40代のデスクワークの女性の1日に必要なカロリーは1750kcal。太らないことを目標にするならばこのカロリーを超えないようにすればよいが、痩せたい場合、1500kcalを目指すと良いという。
1日の摂取カロリーを1500kcalに抑えると、1日あたり250kcal、30日後には7500kcalがマイナスになる。脂肪1キロを減らすために消費しなければいけないカロリーは約7000kcalのため、「1カ月後に1キロマイナス」が達成できる計算になるのだ。
「1日に必要なカロリーは体格や年齢など個人によって変わってくるので、自分の目安を調べてみて、把握しておくことが大切です」
問題は「カロリー計算が難しそう!」ということだろう。道江さんによると、まずは「主食のカロリー」を軸に、ざっくりと計算していくのがコツだという。
「たとえば、ご飯小盛り(約150g)が約230kcal、おにぎり1つが約250kcal。カロリーは主食が占める割合が高いので、まずは主食の大体のカロリーを覚えて目安にするといいでしょう」
スーパーやコンビニで買い物をする際は、食品表示ラベルに記載されているカロリーをチェック。食材など記載のないものや、自宅で料理する際はネットやアプリで調べれば参考になる。
「カロリー計算をするときには飲み物も忘れずに。甘い飲み物の場合、200~300kcalになるものもあるので要注意です」
無理なく痩せるためには、カロリー計算だけでなく「食べ方」も重要だ。
「食事をして血糖値が上がると、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは過剰に分泌されると体に脂肪をため込みやすくなってしまうため、できるだけ血糖値の上昇をゆるやかにすることが大切。そのためには、食物繊維を多く含む野菜や果物を多めに取ると良いでしょう」
食事の最初にまず野菜から食べる“ベジファースト”を実践している人もいるだろう。実際に、ほかの料理を食べる前に野菜を食べることは血糖値の上昇を抑えるほか、よく噛んで食べることで満腹中枢が刺激され、ダイエット効果が望める。ただし、それには「量」も重要だという。
「ベジファーストの効果を感じたい場合は、とんかつに添える千切りキャベツくらいの量を食べることが必要です。少量では効果を期待しにくいので、ダイエット目的の場合はしっかりとお腹を満たせる量の野菜を取りましょう」
1カ月で1キロマイナスが望ましいペースだというが、早く痩せたいからと極端にカロリーの低い食事をしたり、「今日は水だけ飲んで過ごそう…」などと過酷な食事制限をした経験がある人もいるかもしれない。
しかし、それは長い目で見るとNG!過度に食事量を減らすと、体温が下がって代謝が低下したり、短期的には体重が減ってもかえって痩せにくい体になってしまったりする可能性がある。さらに、体調を崩す原因になってしまうことも。
「“3食食べる”ということはぜひ守っていただきたいです。特に、朝食を抜くことはお勧めしません。朝食を食べたほうが、体温が上がってその日1日代謝が高い状態が保たれるためです」
前頭葉は、脳の前側の部分に位置し、大脳の3分の1を占め、運動、言語、記憶、感情など生活する上で欠く事ができない様々な活動の中心的役割を担っています。
具体的には、
1)ことばを発する
2)物事をこなしていく中で必要な記憶を出し入れする
3)感情のコントロール
4)計画の立案、実行
5)物事を判断する
6)集中力を維持する
7)自ら進んで、体を動かしたり、コミュニケーションをとったりする
などです。
このように様々な働きを担っている前頭葉ですが、脳の中で最も早くから衰え始める場所と言われており、20代をピークに、その後は、歳を重ねるごとに徐々に働きが悪くなっていき、60歳を過ぎる頃には、物忘れや集中力の低下、イライラややる気の低下などを自覚するようになります。
歳を取れば、仕方ないと思う方もおられるかもしれませんが、2023年に構成労働省から発表された高齢社会白書によると、男性では60代前半では8割強の方が働いており、60代後半で約6割、70代前半に入っても約4割が仕事をしておられます。
そして、女性も60代前半では働いている人は約6割、60代後半でも約4割の方が働いておられます。
つまり、今や60代70代は、まだまだ現役お仕事世代。前頭葉の働きが衰えては困るのです!
最も早くから老化が起こり始め、働きが衰えていく前頭葉ですが、少しでも老化を遅らせ、物忘れや集中力の低下などが起こりにくくするためには、どうすれば良いのでしょうか?
前頭葉の機能を維持するために、前頭葉を鍛える方法について紹介いたします。
健康維持のために、散歩を日課にして、取り組んでいる方は、沢山おられるかと思いますが、前頭葉は好奇心旺盛で新しいもの好きです。
なので、散歩がいつも同じコースだと、前頭葉は刺激されず、鍛えることができません。
そこで、一工夫!
散歩のコースを毎日変えてみましょう!
毎日が難しい場合は、週ごとにコースを変えるでもOKです。
いつもとは違うコースを散歩することで、前頭葉が刺激され、年齢による脳機能低下を緩やかにしてくれます。
毎日の生活って、基本、同じ事を同じリズムでこなしますよね。
そのいつも同じは、前頭葉にとっては、容易いこと、なんの刺激にもなりません。
そこで、まず1つ。
週1回は、利き手と違う手を使って歯磨きしてみましょう!
利き手と反対の手で歯磨きしている人は、週1回は利き手で歯磨きしましょう。
そして、次に、朝の食事。
パン食の方は、毎日パン食。ご飯食の方は、毎日ご飯ですよね。
それを365日繰り返していては、前頭葉の半分以上の細胞が働く必要がないために退屈で眠ってしまいます。
前頭葉の細胞が眠ってしまわないように、時々は、パンではなくご飯。ご飯ではなくパンを食べてみましょう!
いつもと違う行動は、前頭葉を刺激し、活性化させ、脳機能の維持に繋がります
若い頃のアルバムを見ると、楽しい気持ちになりませんか?
それは、若い頃の懐かしい思い出が脳内のドーパミン分泌を盛んにし、気持ちを高め、楽しい気持ちにさせているのです。
このドーパミンと呼ばれる物質は、前頭葉の働く上で最も重要な神経伝達物質です。
ドーパミンは、歳を取ると減少するため、分泌を促すことで、前頭葉の働きをよくすることができ、記憶力や集中力などの脳機能の向上につながります。
ぜひ、試してみてください。
前頭葉は、脳の司令塔と呼ばれる脳の中心的役割を担う場所ですが、老化による機能低下が最も早くから起こる場所で、前頭葉の機能低下が日常生活や社会生活に及ぼす影響は計り知れません。
ですので、日頃より前頭葉を鍛えて、働きを強化しておくことは非常に大切です。
この記事で紹介した3つの前頭葉の働きを良くする方法を参考に、歳を重ねることで起こる物忘れや集中力の低下、感情の不安定さ、言葉の出にくさ等が少しでも軽くなるように生活を工夫してみてください。
若い頃はちょっと食事を意識したり運動を行ってみたりするだけで効果が出やすかったと思いますが、年齢を重ねるとなかなかそうも行きません。年齢を重ねるたびに代謝は落ちていく一方なので、体重を落としたい場合は考え方や取り組み方も変えていく必要があります。
体重を落とす上で意識して欲しいことは
お気持ちはとても共感しますが、結局お腹が空いて間食してしまう可能性を高めるため、いきなり炭水化物を抜いたり、スイーツにまったく手を出さないなど極端な食事制限はやめておきましょう。
私たちの身体は約8割が水分でできています。冬の時期は水分を摂らなくても過ごせてしまう場合もありますが、水分が不足すると老廃物を流す力も弱くなるので、季節を問わずきちんと水分を摂るようにしましょう。
1)マットの上で体育座りになり、両手を膝裏に添え、背筋を伸ばす
2)息を吐きながら両脚を床と並行に上げる。背中が丸まらないように意識しましょう
3)両手を膝から離し、胸の前で重ねる
4)3)の姿勢をキープしながら、上半身を左右に揺らす。可能であればまずは10回 。脚が下がらないように、呼吸が止まらないように注意しながらやってみましょう
体重を落とす際は無理しすぎず長い目で減らしていきましょう。今回ご紹介したエクササイズは代謝アップが期待でき、筋力を落とさず脂肪のみ落とすことも可能です。コツコツ続けてスタイルアップを目指しましょう!
休んでも疲れが取れない…。日本人の約8割が慢性的に疲労を感じているなか、「7つのタイプの休養」を組み合わせて、仕事の効率アップと健康につなげるには?また「疲労感」が取れても「疲労」が残るわけは?研究の専門家が解説します。
寝ることだけが休養ではない――。多くの人が“睡眠一本足打法”の落とし穴にはまっている、と疲労研究の第一人者である医学博士の片野秀樹さんは指摘します。
「適切な睡眠を一定時間取るのは大切です。ただ例えば1か月間寝てばかりだと、筋力が半分に落ちるので、ずっと寝ていることは決していいことではない。それ以外の休養もぜひ取っていただきたいです」
片野さんは、「疲労」と「疲労感」を混同していることも問題だとして、両者の違いを次のように説明します。「疲労は過度の肉体的・精神的活動で活動能力が低下している状態のことで、疲労感はその状態で感じる不快感のことです」
「私たち人間は脳が発達したので、疲労感だけを“マスキング”できるんです」そして、甘いものや栄養ドリンクの摂取などで疲労感をごまかして活動を続けると、疲労が蓄積し健康を損なう恐れがあると警告します。
では、どのように休養すればいいのでしょうか。片野さんは積極的に休みを取りに行く「攻めの休養」が重要だとして、3つのグループに大別できる7つの休養タイプを提唱しています。
まずは生理的休養に分類される3タイプ。「休息タイプ」は体を安静にすること。「運動タイプ」は散歩や体操など軽い運動で血行の循環を促進すること。「栄養タイプ」は食事を抑えめにしたり、冷たい飲み物を控えて白湯などを飲んだりして、消化器官を休めることです。
心理的休養にも3タイプあり、「親交タイプ」は家族や近しい他者と会話をしたり、森林浴などで自然と交わったり、動物と触れ合ったりすること。「娯楽タイプ」は映画やゲームなど、好きなことに程よく没頭すること、「造形創造タイプ」は日曜大工や料理など何かを作って、ストレスから自分を切り離すことを指します。
社会的休養である「転換タイプ」は、旅行や机の整理、模様替え、また服を着替えたり、オフィスの違う席に座ったりすることなど、体の「皮膚の外」の環境を変えることだといいます。
「複数の休養タイプを組み合わせることが効果的です」と片野さん。例えば、公園を散歩しながら友人と会話を楽しむことで、運動、親交、転換の3つの休養タイプを同時に取り入れることができます。
疲労を良しとする日本の「お疲れさま」文化を変えるには、「オフファースト」の発想が重要だと片野さんは言います。「仕事が終わってから次の日の朝までの時間を、いかに有効に使って休養するかを考えましょう」と提案します。
そのためには、休養をネガティブにとらえるのではなく、次の活動のためのポジティブなものと考える必要があります。
自分に合った休養法を見つけ、オフの時間を大切にする。それが、仕事の効率を上げ、健康的な生活を送るための鍵となるでしょう。「お疲れさま」ではなく、「よく休んでね」と言える社会を目指したいものです。
ダイエットというと、食事制限したり、運動を続けたりと頑張って続けないと効果が出ないというイメージですよね。
ところが、ガマンせず、運動もしない頑張らないダイエット本として大ヒットした『すぼら瞬食ダイエット』の著者で、ダイエット講師の松田リエさんは「ダイエットで必要なのは食事制限ではなく食事改善。1日3食きちんと食べることから始まります」と言います。
今回は、松田さんがこれまで3500人もの指導をしてきた実績をもとにまとめた最新著書『食べるほど人生が変わるずぼらダイエット』から、ダイエットに振り回される意識を転換することで、誰でも成功できる一生もののダイエットを手に入れる方法をご紹介します。ダイエットの究極の目的は、失われた「本来の自分」を取り戻すこと
ダイエットに挑戦してもすぐにリバウンド、そんな自分が大嫌い。20代までの私は、自分に自信がもてなくて何をやってもうまくいかないと思っていました。あの頃と今をくらべていちばん変わったのは“今の私は、私らしい”ということ。食事改善をして体が整ったことで、本来の自分を取り戻せたと感じます。
食事改善によって得られる最大のメリットは「本来の自分を取り戻せること」だと、私は信じています。それは、体重や外見のことだけではありません。性格、日々の気分、集中力、充実感、未来の可能性……人生のすべてに関わってきます。
自分を取り戻すとはどういうことか。イメージするために、ひとりのスポーツ選手を想像してみてください。
その人がなんらかの理由で5kg体脂肪を増やしてしまったら、前と同じようにはパフォーマンスができなくなりますよね。その逆に、元よりも5kg体重が減ってしまったら、スタミナやパワーに問題が出てくるでしょう。
元々もっているポテンシャルを最大限引き出そうと思うなら、体がその人本来の状態でなければなりません。体の材料となるのは食事だけ。そのために、食事内容のコントロールが必要なのです。
これと同じことが、脳の働きやメンタルの状態でもいえます。たとえば“幸せホルモン”と呼ばれる脳内物質「セロトニン」は、食事でとったたんぱく質やビタミンB群・ミネラルなどを材料に体内で作られる物質です。
同時に、セロトニンは体内でさらに変換されて睡眠を司るホルモン「メラトニン」へと変わります。メラトニンが分泌されるとスムーズに入眠できて、夜の間にきちんと体の修復や脳のメンテナンスが行われます。つまり、睡眠の質が向上することで翌日の集中力やパフォーマンスが上がっていくのです。
このようにセロトニンひとつとっても、集中力・頭脳のクリアさ・幸福感……とさまざまな要素に広く影響を与えていることがわかります。
同じように私たちの体には100種類を超えるホルモンが存在していて、お互いが影響し合いながらいろいろな働きを担っているのです。それらの、すべて材料となるのは食事です。
もうひとつ例を挙げましょう。
私が20代前半で看護師をしていたとき、いつも眠くてモチベーションが上がらず、疲れやすい体をしていました。それでいて「太ってしまうから食べ過ぎちゃいけない!」と食事をガマンして常にお腹を空かせていたので、耐えられず勤務中にこっそりロッカールームに駆け込んでお菓子をつまむこともしばしば。
これも、今ふり返れば“私らしさ”が失われていた行動だったと思います。
空腹なときにお菓子をつまむと、血糖値が上がって手っとり早く脳が満たされます。
でもそのあと、インシュリンというホルモンが分泌されて血糖値が下がるのですが、急激に血糖値が下がると今度は眠くなったり頭がボーッとしたりします。さらに空腹感に襲われて、元気がなくなったりイライラしたりします。
こういった血糖値が急激に乱高下する症状を「血糖値スパイク」というのですが(血糖値をグラフにしたとき、急激に上がって下がってスパイクのように尖った波線になることからこう呼ばれています)、血糖値スパイクが1日のうちに何度も起きるような生活をしていれば、血管の老化を早めたり、眠くてモチベーションが上がらなくなったりします。
イライラしてメンタルが不安定になるのも仕方ないことなのです。性格やメンタルといった内面的なものも、食事によって変わります。
食事とメンタルの間には、切っても切れない関係があります。
メンタルが落ちたりストレスを感じたりすると、むやみに食欲がわいたり、強烈に甘いものやジャンクフードを食べたくなったりします。これは、ストレスを受けてツラい思いをしている脳が“報酬”を求めているんです。たとえば、
●カロリーを控える
●食べる量を減らす
●1日に1〜2食しか食べない
こういった、ガマンを強いたり偏った食べ方をしたりすることは、体にとってストレスです。
最初のうちは自分の意志でなんとかコントロールできるのですが、あるときを境にストレスが爆発して、食欲へと向かってしまうのです。無性に甘いものやジャンクフードを食べたくて、むさぼり食いが抑えられない!
甘いものは、薬物以上に幸福感を与える効果があるともいわれています。そうなると、もう自分の意志ではコントロール不能。
間違ったダイエットによってストレスを溜め、それがますます食欲を暴走させる……かつての私のようにダイエット沼に落ちている人の多くが、この悪いスパイラルに陥っていると思います。
更年期症状は40代以降、加齢とともに訪れるホルモンバランスの乱れによって引き起こされる様々な不快症状です。
人によって出る症状も強弱も違いますが、全体的になんだかだるい、疲労感も強くでることが多いです。だるさにより活動が低下し、気血の循環も低下し、症状が悪化してくるなど悪循環を生じるのが厄介なところです。こんな症状に効果があるのが、ツボ刺激。
「三陰交」はホルモンバランスを整えるツボで、足の太陰脾経にあります。脾には体内の栄養物質を上に持ち上げる機能(昇清)があります。
名前の由来は肝・腎・脾の3つの経絡(気の川)が交わる場所という意味から。婦人科の要穴でもあり、効能としては、生理痛、不妊、逆子、更年期の冷えやのぼせ、脚の冷えや不眠などで、女性には大変ありがたい万能のツボともいえます。
内くるぶしから指幅4本のほど上の骨のキワにあります
ツボ押しの基本は4秒間押さえて、同じ4秒でゆっくりと指を離していきます。「痛気持ち良い」くらいまでの刺激で抑えて、押さえているときは深呼吸も意識するようにしましょう。今回のポーズもツボを4秒押して、4秒でゆっくりと戻って、また同様に繰り返します。あまり痛すぎたら途中緩めて、呼吸を整えても良いでしょう。
指で押圧しても良いですが、チャイルドポーズのアレンジで行うと脚のむくみがすっかりと取れ、気持ちもすっきりと軽くなり、全身に血流がめぐる様子を実感できます。
1、四つ這いになる
2、右足首の上に左足首を乗せる
3、両手でマットを押し、お尻を踵の方向に下ろして圧をかける
4、3~4秒かけて呼吸して、反対側も行います。
足の爪先に気血が巡ったと感じられるまで繰り返し行ってみましょう。
4呼吸で足りない、と感じた方は1〜2分じっくり押し続けてみると陰ヨガの効果もあって脳も鎮静してきてより効果的です。しびれるほど行うのはやりすぎで、ほどほど「中庸」を目指しましょう。全身に温かさが広がると心もゆったり安らいできます。
体が冷えると血流が悪くなり、臓器の働きが停滞。冷えタイプ別の当てはまる項目にチェックを付けて、自分が何タイプか診断してみて。冷えタイプ別の特徴や対策で、体を温めて疲れにくく、やせにくい体質へ!
●診断方法
当てはまる項目にチェックを付けて、最もチェックが付いたのがあなたの冷えタイプ。なお、多くの人が複数のタイプを併せ持っていたり、季節によってタイプが変わる場合があります。
□ 手足が冷えがちで、しもやけがよくできる
□ 月経量が多く、生理痛や生理不順になりがち
□ 冷えて寝付きや寝起きが悪い
□ 冷えやすいが、体温は36℃以上ある
□ 顔色が青白く、肌荒れしやすい
□ 比較的やせ型
□ 慢性的に運動不足
□ 下半身は冷えるが、上半身はほてる
□ おなかが張って、便秘になりがち
□ イライラや不安で眠れない日が多い
□ 足がむくんだり、だるかったりする
□ 大量に汗をかいたり、口の中が乾いたりする
□ 体温は比較的高く、36℃以上ある
□ 上半身に比べて下半身が細い
□ 手足はポカポカでもお腹は冷たい
□ 胃腸の不調が多い
□ 夜中によくトイレで起きる
□ 体温が35度台と低い
□ 皮膚がかさつきがち
□ 暑がりで冷たい物をよく飲む、またはいつも薄着でいる
□ 食事を減らすダイエットをよくする
□ 年中寒く、夏でも冷える
□ 食欲不振で胃腸の調子が悪い
□ 疲れやすく、朝起きたときからだるい
□ 水分をよくとる、または果物をよく食べる
□ 体温は35度台
□ 青白く乾燥肌で、髪はパサつきがち
□ 体力がなく、なるべく動きたくない
【特徴】
体温は割と高いのに末端の手足だけが冷えて、手袋や靴下を利用しても温まりにくいのが特徴です。熱を産生する筋肉の量が少ないことが原因なので、筋力アップが必須。まずは長めに歩く(足裏が刺激されて末端の血流がアップ)、食事でたんぱく質の摂取を強化するなどを心がけて。
【対策】
・たんぱく質(肉の他、魚や豆腐でも)を意識的にとる
・運動を習慣にする(ウオーキング・ストレッチなど)
・睡眠時にレッグウオーマーを着ける
・手浴や足浴をして末端を温める
【特徴】
下半身は冷えているのに、上半身はほてっている状態。40代以上に多く更年期症状に類似していますが、デスクワークなどで下半身の血行が悪い人にもよく見られます。主に足腰の筋力が衰えて、血液が上半身に集中しているため起こります。意識的に下半身の筋力を強化しましょう。
【対策】
・長時間同じ姿勢をせず、小まめに動く
・口の中が乾いても、水分をとり過ぎない
・階段の上り下りなどで下半身の筋力を強化
・夏でも靴下をはくなど、下半身を冷やさない
【特徴】
手足は温かくてもおなかは極端に冷たく、内臓の機能が低下している状態。冷えの自覚がなく、長期間放置してより深刻度が増している場合も。筋肉量の減少だけでなく、冷えを助長する生活習慣も原因。冷たい飲み物や薄着を控え、「天然の腹巻き」といわれる腹筋の強化も心掛けて。
【対策】
・冷たい飲み物や食べ物を控える
・よもぎ蒸しパッドや腹巻きで腰周りを温める
・香辛料やしょうが紅茶で体の中から温める
・湯船に15分程度つかる(半身浴でもOK)
【特徴】
手足も内臓も冷え切り、いつも疲労度MAX。免疫力や代謝も下がる一方なので、今すぐ生活習慣の改善が必要です。一年中腹巻きなどを身に着け、体を冷やす果物や葉もの野菜は控えて。入浴や有酸素運動を取り入れれば、早ければ2週間で体温が0.5度上がることも。
【対策】
・夏でもストールや腹巻きなどで首や腰を冷やさない
・軽めの有酸素運動(自転車やウオーキング)をする
・体を温める根菜料理(味付けはみそやしょうゆ)をとる
・熱めの湯船(42℃)に肩まで3分つかる→3分間休むを3回繰り返す
いよいよ寒さも深まってきました。とくに朝晩は冷え込むので「冷え性」の人はつらい思いをしているかもしれません。そこで今回は、冷え性の度合いをセルフチェックできるリストを紹介しますので、ぜひ健康管理に役立ててくださいね。また、メディメッセ桜十字予防医療センター医師の德永理衣さん監修のもと、併せて朝・夜の冷え性向け温活ルーティーンもお届けします。
■冷え性セルフチェックリスト
□手足の先が冷たく温まりにくいと感じることがある
□夏でも冷房が効き過ぎた場所では寒さを感じる
□朝起きたときに布団が冷たいと感じることがある
□体温が36℃以下の日が多い
□夕方になると足がむくみやすい
□冷たい飲み物やアイスを好んで取ることが多い
□湯船にあまり浸からずシャワーのみで済ませることが多い
□運動不足を感じている
□食事で野菜が不足していると感じる
□ダイエットで食事量を極端に減らした経験がある
□肩凝りや首の凝りが慢性的にある
□寒さを感じるとお腹を壊しやすい
□貧血を指摘されたりめまい症状を感じたりすることがある
□眠りが浅く朝起きても疲れが取れない
□ストレスを強く感じることが多い
当てはまった数が6~10個の人は冷え性の可能性があり、11個以上は冷え性がかなり進行している可能性があるそう。11個以上の人は、セルフケアはもちろん、医師や専門家に相談しましょう。
■冷え性向けの朝・夜の温活ルーティーンとは?
セルフチェックリストで冷え性または予備軍となった人は、すぐにでもセルフケアを始めてくださいね。朝と夜の温活ルーティーンをシーン別に紹介します。
●朝起きてすぐに布団から出たくないときは……
布団の中にいる状態でもOKなので、白湯やショウガ入りのお湯を一杯飲みましょう。アサヒ飲料が20~50代の男女1,600名に行った「冷え性と温活ドリンクに関するアンケート調査」によれば、温活でよく飲む飲み物はお湯(白湯)48.8%、味噌汁46.1%、コーヒー43.2%、スープ42.4%の順という結果に。「すぐ飲める」「経済的」といった理由で飲む人が多いようです。また、白湯を飲むタイミングで最も多かったのは「朝起きたとき」で61%。多くの人が寝起き温活に白湯を活用しているようです。
●なんとか起きたけどまだカラダが冷え冷えで動くのが億劫なときは……
寝ている間に滞った血流を促すストレッチをしましょう。オススメは「キャットカウポーズ」。猫のように背中を丸めたり反らしたりするだけで血流が促進されますよ。
●身体を温める朝食が食べたいときは……
冷えた身体を温めるために、朝食ではショウガ入り鶏団子と根菜のスープといった温野菜入りスープや味噌汁、オートミール粥を取り入れましょう。
●帰宅後、足が冷え冷えでどうにかしたいときは……
足元をしっかり温めましょう。オススメは38~40℃のお湯に10分足を浸す足湯と湯たんぽ。全身の血流が改善しますよ。
●お風呂に浸かって温まりたいときは……
お風呂の湯の温度は38~40℃がベスト。高温過ぎると、逆に疲労感を感じてしまうので注意してください。入浴剤は炭酸ガス入りやショウガエキス配合がオススメです。15~20分を目安に全身浴を行いましょう。
●寝る前に何かを飲んで温まりたいときは……
カフェインを避け、カモミールやルイボスなどのハーブティーやホットミルク、ショウガ湯(はちみつ入りでもOK)などの温かいドリンクで、身体を温めてから布団に入りましょう。快眠につながりますよ。
冷え性を放置してもよいことは何もありません。冷え性チェックで心当たりがあった人は、ぜひ朝・夜の温活ルーティーンから始めてみてくださいね。
喉がイガイガしたり、違和感が出ていたりしませんか?風邪やインフルエンザなどのウイルスによるのどトラブルの可能性もありますが、空気の乾燥が原因かもしれません。喉が乾燥してしまう原因と対応策についてご紹介していきます!
①空気が乾燥している
鼻呼吸・口呼吸をした場合に吸い込む空気の温度と湿度によって、どちらが喉の乾燥を感じるか、という実験結果があります。それによると、吸い込む空気の温度と喉の乾燥には明確な関係は出なかったものの、吸い込む空気の乾燥度合では、湿度の低い空気を吸い込んだ方が喉の乾燥を感じる人が多かったとのことです。
冬季は、気温が低くなり、空気中に含むことができる水分量が少なくなることや、エアコンや暖房の使用により空気が乾燥しやすくなっています。全国主要都市の過去3年間の月平均最小湿度を見てみると、札幌や新潟など雪の多い地域でも、30%~40%になっていて、東京などの太平洋側の地域では20%前後と、空気はカラカラです。
湿度が40%を下回ると、インフルエンザなどのウイルスや細菌が飛散しやすくなると言われていますので、ご自宅やオフィスなどの湿度を温湿度計を置いて確認できるようにするといいですね。
②口呼吸をしている
鼻呼吸よりも口呼吸の方がのどが乾燥してしまいます。就寝中やアレルギー性鼻炎などで鼻づまりの症状がある方は、特に口呼吸になってしまいがちですから、鼻呼吸を意識して行ってみましょう。
③水分不足
夏場は意識的に行っている水分摂取、冬の間は疎かになっていませんか?私たちは、一日で約2.5リットルの水分量を尿や汗などから排出していると言われています。食事などから摂取している水分が約1.3リットルとされ、飲み水として目安になる量は約1.2リットルです。水分の摂取量が少ないと、体内から排出される水分の方が多くなってしまうため、喉の乾燥やイガイガなどの違和感に繋がってしまいます。
気象庁から発表される「乾燥注意報」は、空気の乾燥によって火事の発生・延焼が起こりやすい状態になっていることを注意喚起するために発表されています。発表基準は、各市区町村・地域毎に、「最小湿度」と「実効湿度」の2種類の値が定められています。
最小湿度は、一日の中の湿度の最小値。実効湿度というのは、屋外に置かれた木材の乾燥具合で、数日間の値を考慮して算出されています。
具体的な基準値は、東京23区では「最小湿度25%で実効湿度50%」、大阪府が「最小湿度40%で実効湿度60%」、北海道札幌市(石狩地方)は「最小湿度30%で実効湿度60%」となっています。
乾燥注意報が発表されている場合は、すでに屋外の湿度が40%を下回っていますから、喉のイガイガ・違和感を引き起こさないためにも、乾燥対策をしましょう!
喉を乾燥から守るための対応策をご紹介します。
①室内を加湿する
エアコンや暖房をつけている室内では、加湿器を使用したり、洗濯物を部屋干しするなどして空気を加湿するようにしましょう。湿度の目安としては40%~60%を保てるようにすると良いですよ。湿度が60%を超えてしまうと、不快に感じたり、カビや雑菌が繁殖したりするため、加湿のし過ぎにも注意が必要です。
②口呼吸を防ぐ
口呼吸をしてしまっているかもしれない!という方は、鼻呼吸ができるようサポートするテープなどのグッズを取り入れたり、就寝中は濡れマスクを使用したりすると良いでしょう!
③水分補給や飴をなめる
喉の乾燥が気になる場合は、意識的に水分を補給しましょう。のど飴を舐めると、唾液の分泌が進み、のどの乾燥感を和らげてくれます。
ご自身を前向きだと思う方々は、もともとの性格などももちろんありますが、日々の生活習慣の影響も大きいかもしれませんよね。
そこで、ご自身を前向きだと思う方々が実践している朝の習慣を詳しく伺いましたよ。
自然や日光を感じる時間を持つことで、リフレッシュする習慣を続けている人が多いようです。朝一番の新鮮な空気を吸い込み、朝日を浴びることで、心も体も元気になって前向きになる人が多いようです。
『朝起きたら外を見る』
『朝は日光を浴びる』
『6時前には起きてカーテンを開け、朝白湯を飲んだりストレッチしたり1人の時間をとるようにしてる!』
筆者もまずはカーテンを開け、寒い冬でもまずは窓を開けて新鮮な空気を入れています。家族からは寒いと言われていますが(笑)、空気がひんやりとして気持ちがいいですよ。
深呼吸や瞑想でまずは心を落ち着かせる時間を作る人もいました。ほんの数分でも、自分と向き合うことで気持ちが整うのですね。
『自然の中で瞑想ウォーキング』
『空を見て深呼吸をする』
『瞑想。数分目を瞑るだけでも心が落ちつく』
『いいイメージトレーニングをする』
朝からウォーキングに行く方もいましたが、自宅で深呼吸するだけでも気持ちが落ちつくようです。
体を軽く動かすだけでも、血行が良くなり頭がスッキリ! 毎朝の運動は、前向きな気持ちを引き出してくれるようです。
『ラジオ体操をしたら、前向きになった』
『毎朝ラジオ体操をしています』
『毎朝15分のストレッチをする』
『早朝ピラティスで朝から気分もスッキリ』
朝から体を動かすと眠気も覚めて、「今日も頑張ろう!」というやる気が自然と湧いてきますよね。今はオンラインで早朝から受けられるレッスンもあるようなので、一人で続けられない方は、仲間を探すのもいいですね!
日中は忙しく自分に時間を割けないため、朝に自分を丁寧にケアする時間を持つことにしている方もいるようです。
『顔を鏡で見て、肌の調子を確認して、洗顔方法を考える』
『毎朝子どもが登校してから仕事に行くまでの時間に、保湿シートパックを10分している。心が落ち着く時間』
『フェイスマスクをしながら朝風呂に入って、コーヒーをゆっくり飲む』
『必ず軽いお化粧とヘアーも整えるようにして、前向きになっています』
家族や子どものために動き回っていると、自分のケアを忘れがち。ほんの10分でも「自分を大事にしている」という感覚が、1日のスタートをポジティブなものにしてくれるようです。
朝の時間を有効に使って、1日の過ごし方や目標、やりたいことをまとめている方も。
『家族がまだ起きてこない5時半ぐらいからコーヒーと甘い物をお供に、手帳にその日やりたいことを書き出している』
『寝床をしっかり片づけて整えて「達成感」を得る』
『手帳を見ながら今日のやることをリストにすると同時に、自分の目標を再度確認して「邁進感」でいっぱいにしてから仕事を始めることです』
『早起きして、その日の家事貯金をします。その日のご飯の下ごしらえなど、ほぼ終わればとても気持ちが楽になって余裕がうまれます』
朝にちょっとした計画を立てるだけで、その日1日がスムーズにスタートできて、ぐっと充実するのですね。
前向きな人たちの朝習慣には、「自分の心と体を整える」工夫が見られました。自分を大切にする時間を少しでも持つことで、心に余裕が生まれますよね。また目標などを毎日確認することで、難しそうに見えることも叶えられるかもしれません。
家族のお世話や仕事、家事に追われて、自分時間を持てないと思っている方も、気になる朝習慣を10分でも取り入れてみると、もっと充実した毎日を作る鍵になるかもしれません。
下半身の広い範囲にかけ、しびれや痛みなどを感じる坐骨神経痛。
これに罹っている人は数百万人規模ともいわれ、わりとよく知られた症状である。
病院で診てもらっても、なかなか良くならず、「一生この症状と付き合っていくのだろうか……」と悩んでいる人も少なくない。
「病院の治療で改善しないのは、実は理由がある」。そう言うのは、さかいクリニックグループ代表の柔道整復師、酒井慎太郎さんだ。
酒井さんは、著書『図解 今すぐ治せる!坐骨神経痛』(Gakken https://hon.gakken.jp/book/2380225000)の中で、その理由を次のように記す。
その疑問に対する答えはシンプルです。一般的に行われている治療法はすべて「一時的に症状を軽減するだけの対症療法」に過ぎないからです。そして、坐骨神経痛の「ほんとうの原因」に適切なケアをしないうちに、症状がどんどん進行し、最終的に手術をすすめられる人がよくいらっしゃいます。 (本書26pより)
実は酒井さん自身も、過去に坐骨神経痛に苦しんで、自力で完治させた経験がある。さらに、経営するクリニックを訪れる坐骨神経痛の患者さんの、「99%は不調の改善・解消に成功」させた腕の持ち主でもある。
その酒井さんによれば、手術を受けても相変わらず症状が残る人は少なくないそうだ。
そこで、本書に掲載されているセルフケアを試すようすすめる。
今回は、そのセルフケアの一部を紹介しよう。
坐骨神経痛を患っている人に対し、酒井さんは、「ほんとうの原因」を見つけるのが先決と説く。
その原因は、「腰回りの関節・骨の問題」、「腰回りの筋肉の問題」、「下半身にある神経の問題」の3つに大きく分けられるという。腰回りの関節・骨の問題は、さらに細かく分かれるが、基本的な考えとして、どのタイプの問題を抱えているかを特定し、それに合ったセルフケア(主にストレッチ)を行うことになる。
以下は、「腰回りの筋肉の問題」にアプローチする「イスで脚組みストレッチ」となる。これは、お尻にある梨状筋というインナーマッスルをほぐすもの。梨状筋は、坐骨神経の根元部分の上に覆いかぶさるように伸びているが、ここが緊張・硬直すると、坐骨神経を締め付けてしまう。結果、下半身のしびれや違和感をもたらす。
そこで、以下のストレッチによって梨状筋を柔軟にし、症状の改善をねらう。
では、さっそくやってみよう。
1.イスに座って背すじを伸ばす
イスに浅めに座り、両足を肩幅程度に開く。背すじは伸ばす。
2.脚を組んで上体を前に倒し、お尻を伸ばす
しびれや違和感のあるほうの脚の外くるぶしを、反対の脚の太ももの上に乗せ、上体をゆっくりと前方へ倒す。「脚を上げている方のお尻がしっかりと伸びている」と感じられたら、その体勢を30秒~1分間キープ。
回数の目安は1日1回~3回。余裕があれば、反対側の脚も同じ要領でストレッチを行う。
次は、「下半身にある神経の問題」に対処するセルフケアを1つ。
腰から足先まで伸びている坐骨神経や、下半身にあるそのほかの神経は、緊張・硬直した筋肉に締め付けられ、神経も異変を生じて不快な自覚症状を引き起こしやすい。
その対策のひとつが、「太もも神経ほぐし」。筋肉を和らげて、神経組織や血管組織の柔軟性をも回復させる即効的なものだ。これも、以下のとおり引用するので、トライしてみよう。
1.しびれがあるほうの脚のかかとをイスに乗せる
しびれや違和感があるほうの脚を外側に回旋させた(開いた)状態にして、かかとをイス(または平台など)の上に乗せる。
2.ひざの上を両手で押し、太ももも外側を伸ばす
ひざのお皿の骨の少し上の内側の位置に、両方の手のひらを乗せ、体重を利用しながら床に対して垂直にグーッと押す。「太ももの外側がしっかりと伸びている」と感じられたら、その体勢を1~3分間キープ。回数の目安は1日1~3回。
つま先は真っすぐに伸ばすのではなく、外側に開くことに注意。
「60代以降は若い頃と比べると、筋肉量は20~30%も減少します。筋力が衰えた状態を『サルコペニア』といいますが、質のいい筋肉が維持されないと、たとえば転倒から介護状態になることも。つまり、筋肉量は健康寿命に深く関わります」と話すのは理学療法士の中村雅俊先生。
筋肉が大事、とわかっていても筋トレは運動習慣のない人ほどハードルが高く感じるもの。そこで注目が中村先生考案の「3秒筋トレ」です。
「たった3秒&ラクな力でできるのに、筋肉を効率よく鍛えられます。動きはシンプルで覚えやすく、また特別な道具もいらないので、どこでも実践できるから続けやすいです。健康寿命を延ばすためにも習慣に!」
運動量が減っているのに食事量が同じであれば肥満になります。肥満は高血圧や脂質異常症などの生活習慣病の引き金に。逆に筋力がついてくると代謝が上がり、太りにくくなります。
外に出るのがおっくうになり、人との交流が減ると脳への刺激が減少。間接的ですが認知症予防のためにも、筋トレで歩ける体にしておくことが大事。筋トレにより認知機能が上がる報告も。
フレイルとは心身が衰弱した状態のこと。これまでの筋力の蓄え=「貯筋」がない人ほどその傾向が。健康寿命に関わるだけでなく、姿勢を保てずスタイルが悪くなり、老けて見られます。
太ももやお尻といった、運動不足と加齢で衰えやすい足腰の筋肉を丸ごと鍛える効果が。
イスから少し離れて、両脚を肩幅に開いて真っすぐ立つ。両腕は胸の前で組む。
3秒かけて5カウントする。まず、「1」と声に出してカウントしながら、ひざが90度ほど曲がるところまでお尻を下ろす。
「2・3・4・5」と声に出してカウントしながら、お尻をゆっくり座面に近づける。立ち上がり、10回繰り返す。
3秒筋トレは、筋肉が伸ばされながら力を発揮する「エキセントリック運動」。瞬発力の要となるけれど加齢で衰える「速筋」を短時間で鍛える効果が高いのが特徴。継続により筋力・筋肉量が大幅にアップするデータも。
褒め上手な人に共通している点は、以下の通りです。
褒め上手な人は、周囲の人の行動や言動をよく観察しています。
・なにを頑張っているか・今なにをしているか
・さりげないフォローなどを行っていないか
・他の人が見落とすような小さな努力を重ねている様子など
やみくもに褒めるのではなく、相手が行ったことをありのまま褒めます。今まで褒められたことがないようなことを褒めてもらえるので、褒めてもらった人は褒めてくれた人に対して非常に高い好感を持ち、良好な関係を構築しやすくなるのです。
協力体制も整いやすくなるため、助け合いながら仕事などに取り組めます。
褒め上手な人は、大げさに相手を褒めません。できている部分を的確に褒めるので、いやらしさやわざとらしさを感じないのです。そのため、褒められた人も素直に喜びやすい傾向があります。
お世辞やゴマすりは、相手からの印象を悪くする可能性もあります。そのため、大げさに褒めるのはよくありません。
褒め上手な人は、褒めることに対して恥じらう気持ちを持っていません。褒めるべき点を褒めるべき場面で的確に褒めることができるので、褒めてもらった相手も気持ちがアップしやすくなります。
褒めるという行動に下心を持っているための行動ではないかと警戒する人もいますが、大げさではなく気持ちよく相手を褒め続けることで、相手の過度な警戒心を解きやすくなりますよ。
褒め上手な人はの見習うべきポイントは、以下のものがあります。
・自然体で相手を褒める
・恥ずかしさを持たずに相手を褒める
・相手と対等な立ち位置で褒める
相手を褒めるとき、上司と部下などの上下関係があったとしても、相手を上から目線で褒めるのはよくありません。褒めてもらえたとしても素直に喜べず、違和感や場合によっては不快な気持ちになることもあります。相手を褒めるときは、下心を持たず、上から目線な態度にならないよう注意してください。
褒め上手な人には、いくつかの共通点があります。相手との関係を良好な状態に保つためにも、適所で相手を褒めましょう。
「この年齢なら、こうなっているべき、これを持っているべき」そんな感覚から自分に劣等感を感じてしまうこともあれば、「もうこの年だから」とやりたいことを諦めそうになってしまうこともあるかもしれません。
ですが、人生で通っていく道すじは、一人一人まったく違います。誰もが自分が選んできた人生に誇りを持っていいんです。そして、誇りが持てる自分でいるためにも、年齢に相応しいかではなく、自分がどうしたいかを大切に選択してみてください。
いくつになっても輝いてみえる人は、年齢から自由になっている人たちなのかもしれませんね。
「友人がたくさんいる人のほうが楽しそう、幸せそう」
特にSNSでまわりの人のプライベートが見えてしまう今の世の中では、そんなイメージを持つ方も多いのかもしれません。
確かに、心をひらいて関われる友人、心から信頼できる友人がいると、人生が豊かになりますよね。
ですが、大切なのは数ではなく、自分にとって心地よいかどうかです。狭い交友関係の中でも心地よく関われる友人がいれば、人生の幸福度は高いでしょう。むしろ数を気にしないほうが、本当の意味で友人を大切に思うことができるかもしれませんね。
「あの人のほうがスゴイものを持っている(肩書き、職業、年収、いいねやフォロワーの数、など)。私ももっと〇〇にならなくちゃ……」「こんな自分はバカにされるのでは……」「〇〇な人だと思われたくない」など。
つい他人と比較して優劣を気にしたり、どう思われるかを気にして不安になったりすること、ありますよね。
でも、他人と比較をしすぎたり、自分ではコントロールしようのない「他人がどう思うか」を気にしすぎたりする人生は、とってもストレスフル。気にすればするほど、自分が本当にしたいことに集中できなくなってしまいます。
私たちの心が満たされるのは、自分にとって本当に大切なものを大切にできている時です。あなたにとって本当に大切なものに目を向ける時間を増やしていきましょう。それだけで自然と幸せを感じやすい人生になっていきますよ。
股関節に違和感や痛みを感じるかたは、日常生活にその原因が潜んでいます。
座りっぱなしなどの同じ姿勢が続くと、股関節周りの筋肉が硬くなり、違和感を感じるようになります。
片足に体重をかけるくせがあると、骨盤が左右にズレて股関節に負担が掛かり、違和感を感じます。
また加齢とともに関節の軟骨がすり減り、違和感を感じることもあります。この場合はそのままにしておくと、変形性股関節症などに進行する恐れもあるので、病院に受診する必要があります。
違和感を放っておくと、経過とともに様々な不調が引き起こされる場合があります。
違和感が徐々に痛みに変わり、歩行や日常生活に支障をきたします。
股関節の柔軟性が失われ、脚を動かせる範囲が狭まり、しゃがんだり階段を登ったり、脚を広げるなどの動きに制限がかかります。
股関節の違和感からの不自然な姿勢や歩行が、他の関節に負担をかけ、痛みを引き起こします。
股関節の違和感をかばうことて運動量が減り、股関節周りの筋肉量がへってしまい筋力の低下を引き起こします。
これらの不調を引き起こさないためにも、違和感を感じたらそのままにせず、硬くなっている筋肉をほぐすのが大切です。
内ももを伸ばして股関節を開くストレッチは、股関節の動きに関わる、ももの内側につく内転筋群の柔軟性を高めてくれます。ももの内側を伸ばして、違和感には早めの対処で、快適な毎日を送りましょう!
1)両足を開いてしゃがみ、つま先と膝を45度位に開き、両手を前について安定させる。
2)息を吸って背中を伸ばし、息を吐きながら右後ろへ振り返る。
3)膝が内側に倒れないように腕で膝を外に開き、左右交互に5回ずつ繰り返す。
前回の記事では、登山が身体にあたえるプラスの効果のうち、体脂肪の減量効果や体力低下を予防する効果について見てみました。プラスの効果はほかにもまだありますが、長くなるので省略し、それらの要点をまとめて図「登山が健康や体力の改善におよぼすさまざまな効果」のような模式図にしました。
登山のユニークな性質として、上りと下りで生じる効果が違う、ということがあげられます。
上りでは心肺系に対して、下りでは筋骨格系に対して、より大きな運動刺激をあたえ、バランスのよい体力づくりができるのです。
筋のことだけについて考えてみても、上りと下りとではその効果が異なります。
人間の筋は、肉眼でやっと見えるくらいの、細い筋線維が束ねられてできています。筋線維は図「筋線維の顕微鏡写真」のように、持久的な運動向きの遅筋線維と、瞬発的な運動向きの速筋線維の2種類があり、両者が混ざって1本の筋が形作られています。
登山の場合、上りでは遅筋線維、下りでは速筋線維が主に使われるため、どちらの筋線維も鍛えることができます。この点、平地ウォーキングでは遅筋線維を中心に使い、速筋線維はほとんど使われません。このことからも、登山はバランスのとれた運動だといえるのです。
また、遅筋線維を動かす燃料は主として脂肪(脂質)、速筋線維では炭水化物(糖質)が使われます。つまり、上りでは脂質代謝を、下りでは糖質代謝を改善させる刺激となります。図「健康面から見た軽登山励行の効果」で、軽登山の励行者には脂質異常症や糖尿病の人が少ないことを紹介しましたが、山道を上るときには前者、下るときには後者の疾患を、予防・改善する効果が生じているのです。
ほかにも、絶え間なく変化する登山道の傾斜や路面の状況に応じて、足の置き方をさまざまに変え、バランスをとりながら歩くので、全身の筋を活動させる効果があります。そして、それら多数の筋を協調させて動かすことから、脳神経系の働きにもよい刺激をあたえます。また、高い山に行けば酸素の量が減りますが、これには代謝を活発にする作用があります。
このような理由から筆者は、登山は数ある有酸素運動の中でも、最高峰に位置するものと考えています。好きな登山を励行することで、健康や体力をオールラウンドに増進できるのですから、こんなありがたい話はありません。登山は「百薬の長」だといっても過言ではないのです。
さて、これまで登山が身体に与える良い影響を、運動生理学の視点から、その一端をご紹介してみました。
身体への影響が気になるのは、比較的年齢を重ねた成人の方が多いと思いますが、もちろん若い方達にも、心身によい影響があります。ひとつ、興味深いアンケートがありますので、ご紹介しましょう。じつは、このアンケートを通して、次世代を担う若者や子どもたちにとって、登山は非常に重要なの体験なのではないかと、気づかされたのです。
登山と身体の科学 運動生理学から見た合理的な登山術
安全に楽しく登山をするために、運動生理学の見地から、疲れにくい歩き方、栄養補給の方法、日常でのトレーニング方法、デジタル機器やIT機器の効果的な使い方などをわかりやすく解説。豊富なコラムで、楽しみながら知識が身につけられます!
冷えとりのために真っ先に取り組みたいのは、運動の習慣づくり。体を動かして、筋肉を動かすことで体から熱が生じ、冷えを解消します。特に下半身を動かすと効率的。まずは1日おき&30分を目標に体を動かしましょう。教えていただくのは、温活ドクター、石原新菜先生です。
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体を温めるために最も効果的な方法は「筋肉を動かす」こと。筋肉が、体温の約40%をつくっているので、運動で筋肉を動かせば、自家発電のように体の中から熱をつくることができて、体温が上がるのです。
それだけでなく、基礎代謝を上げる、むくみをとる、血糖値を下げる、血圧を安定させるなど、筋肉には重要な役割がたくさんあります!
(以下引用)
筋肉の7つの役割
1 体温を上げる
3 むくみをとる
2 基礎代謝を上げる
4 血糖値を下げる
6 ストレスに強くなる
5 血圧を安定させる
7 気分をよくする
(以上引用)
筋肉を動かすエネルギーに酸素を使う有酸素運動は、ウオーキングやジョギング、スイミングなど、比較的筋肉への負荷が軽い運動のこと。血流促進やダイエット効果も期待できます。一方、短時間に強い負荷のかかる運動は、酸素が使われないため、無酸素運動と呼ばれます。有酸素運動は、毎日か1日おきに行うのが理想です。
【ウオーキング】
歩幅をやや大きくとり、気持ちよく感じる速さで最低20~30分歩く。かかとから着地を。
【スイミング】
水圧で血行が促進し、リラックス効果がもたらされる。クロールが効率的。下半身を鍛えるなら平泳ぎを。
体の筋肉の75%が下半身についているため、スクワットやダイナミックフラミンゴ、もも上げ、腹筋といった方法で、下半身を動かすと、効率よく熱をつくり出せます。負荷をかけるほど、筋肉は発達するので「ちょっとつらいな」と思うまで行うのがポイント。負荷をかけるには、回数を増やす、重さをつけるといった方法があります。
【スクワット】
足は肩幅より広めに開いて、息を吸いながらしゃがみ、息を吐きながら立ち上がる。
【ダイナミックフラミンゴ】
片方の手を壁につけて片足で立ち、1分間キープ。50分のウオーキングと同じ負荷に。
【もも上げ】
背すじを伸ばし、片方ずつ太ももを引き上げる。左右各10回を5~10セットが目安。
体を伸ばしたり、股関節を動かしたり、ストレッチで筋肉や関節がほぐれると、血行がよくなり、内臓の働きがアップします。
朝のストレッチは交感神経を刺激し、夜のストレッチは心身をリラックスさせてくれます。1日2回を目標に行いましょう。またお風呂上がりのストレッチは、さらに血流を促進し、むくみを解消します。
【全身ストレッチ】
あおむけになり、両手はバンザイの状態で、全身を上下に伸ばす。伸ばしたら、一気に脱力。これを数回繰り返す。
【上半身ストレッチ】
四つんばいの姿勢で、片方の手を水平に上げ、上げた手と反対側の足を水平に伸ばして、しばらくキープする。
【股関節ストレッチ】
床に座り、ひざを曲げて両方の足裏を合わせる。そのまま両ひざが床につくように上体を前傾。4~5回繰り返す。
鼻から吸って、口から吐く腹式呼吸は、ストレスで血流が悪化する「ストレス冷え」に効果的。目を閉じて、お腹を膨らませながら、鼻から息を吸い込んだら、お腹をへこませながら、口からゆっくり吐き切りましょう。
立っていても、座っていても、寝たままでもOK。ストレッチのあとに行うと、さらにリラックスできるでしょう。
なかなか運動する時間がとれないときも、隙間時間に筋トレすれば、それが積み重なって、けっこうな運動量になります。エレベーターを待っているときにスクワットや壁腕立て伏せ、電車に乗っているときは、つま先立ちなど、待ち時間や移動時間も、絶好の筋トレタイムです。移動も車ではなく、なるべく徒歩か自転車で。
突然、ふくらはぎの筋肉がつり、ふくらはぎに激痛が走る「こむら返り」。痛くてつらいですよね。こむら返りが起きないようにするためには、どうしたらいい? 出沢明PEDクリニック院長の出沢明先生に、対処法を教えていただきます。こむら返りを予防する「波止場のポーズ」と、座ったままできる簡単なストレッチです。
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ふくらはぎの疲れやむくみは、歩行中や就寝中の足のつりやこむら返りの原因になります。日中に足の疲れを感じたら、「波止場のポーズ」で予防しましょう。
その名の通り、往年の映画に登場するマドロス(船乗り)が、波止場のシーンで決めるポーズに似たストレッチです。とても簡単ですが、ふくらはぎの腓腹筋だけではなく、ひざ裏からハムストリングス(太ももの裏の筋肉である大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の総称)まで、下肢の裏側全体を、無理せず気持ちよく伸ばせます。
足のつりやこむら返りを起こしやすい人が硬くなりやすいひざ裏もしっかりとほぐすことができ、ふくらはぎの血行を促進するため、疲労回復をサポートする効果も期待できるのです。
実際に、このポーズを日常生活の中で継続的に行ったところ、足の筋力がつき、就寝中のこむら返りが起きなくなったという患者さんはたくさんいます。
階段やいすなどのちょっとした段差があれば、簡単に行うことができます。外出、立ち仕事、ウォーキング、運動の前後や、就寝前などのタイミングで、ぜひ毎日2~3回ほど続けてみてください。
【1】しっかりしたいすか階段などに片足を乗せて、両手を太ももの上に置く
【2】大きく息を吐きながら、前の足に体重をかけ、後ろ足のかかとを床につけたまま、ふくらはぎとひざ裏をゆっくりと伸ばす。
そのまま深く呼吸を続けながら、ポーズを30秒キープする
【3】少し腰を落とし、かかとを床につけたまま後ろの足のひざを曲げて5秒キープする。
左右の足を入れ替えて、反対側も同様に行う
POINT
*前の足に体重をかけたときに、後ろ足のかかとが上がらないように注意する
*ひざが伸びない人は無理に伸ばそうとしないこと。「波止場のポーズ」を続けるうちに柔軟性がついてくる
*1日に2~3回を目安に行うとよい
*いすや段の高さは30~50cmくらいがベスト
デスクワークや映画鑑賞など、長時間座って過ごしたときに、足が重だるく感じられることがあるでしょう。
ふくらはぎは血液のポンプである心臓から遠いので、座ったまま筋肉を動かさずにいると、血液やリンパの循環が悪くなり、むくんだりこわばったりしやすいのです。
血液やリンパの流れが悪くなると、足先が冷えたり、本来ふくらはぎに供給されるべき酸素や栄養素が少なくなったりします。これが、足のつりやこむら返りを引き起こす場合があります。
予防のためには、いすに腰かけた状態でもできる「座ったままストレッチ」を行いましょう。ふらつきなどがあり、立って行うストレッチが苦手な人も実践できます。もちろん、長時間座る機会などは特にないという人が行っても効果がありますし、軽い筋トレにもなり、継続することで無理なく下半身の筋肉量を増やせることも「座ったままストレッチ」の利点です。
就寝中のこむら返りを起こしやすい人には、入浴時に湯船の中でふくらはぎを温めながらよくマッサージをしてから、床につく前に「座ったままストレッチ」を行うのもおすすめです。
①いすなどに腰かけて、大きく息を吐きながら、片足を上げて止める。上げられるところまででOK
②ふくらはぎが伸びるのを感じながら、30回上げ下げする
③左右の足を入れ替えて、同様に①②を行う
いすなどに腰かけて、つま先を床につけて、かかとを30回上げ下げする
いすなどに腰かけて、かかとを床につけて、つま先を30回上げ下げする
POINT
*上の3つのストレッチを毎日行うと効果的。時間がないときは、どれかひとつを行うだけでもよい
私たちのからだは、重要な臓器が集まるからだの中心部を一定の温度(通常は37度前後)に保とうとしています。 特に寒いときは、からだの中心部に血液を集めて、体温を維持しようとします。そのため末端である手先や足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすくなって、冷えを強く感じるようになるのです。
1.自律神経の乱れ
ストレスや不規則な生活などにより、体温調節の命令を出す自律神経がうまく機能しなくなります。
さらに常に室内の空調が効いていると、室内外の温度差が激しくなるため自律神経の機能が乱れてしまいます。
2.筋肉の量が少ない
女性は男性に比べて筋肉が少ないため、筋肉運動による発熱や血流量が少ないことも、冷え症が多い原因の一つと考えられています。
また女性だけではなく、運動不足の人も筋肉量が少ないため、冷えやすくなります。
3.血行不良
タイトな服や靴下・靴、下着など、身体を締め付ける服は血流を妨げ、冷えにつながる可能性があります。
※ご自身の心地の良い回数を行ってください。
・手のひらを擦り合わせ、素早手を動かす。さらに指先同士を絡め、指の間も擦り合わせる。
・手首をなめらかに回す。最後に、握って指の付け根を刺激してキープする。
・左右の手の甲をさする。
・手を前に伸ばし、握る、開くを繰り返す。最後に、手首をぶらぶらさせリラックス。
・足を前に伸ばし、踵を蹴り出し、つま先を伸ばすを繰り返す。さらに、足の付け根に手を添え、足先に向けてさする。前側、内側、外側、満遍なく行う。
・膝を立て、足の甲、くるぶし周りをさする。反対足も同様に行う。
脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓など、突然症状が起き、短時間のうちに亡くなってしまう“突然死”。糖尿病治療の名医であり、生活習慣病の予防にも詳しい医学博士・板倉弘重先生によると、その要因のひとつとなるのが血管にできるかたまり“血栓”だといいます。ですが、その血栓は外から見ただけではわからず、自覚症状もありません。だからこそ、血栓を予防することや、できても溶かして流すことがとても重要になります。
血栓をつくらないためには、食べ物だけでなく日々何気なくおこなっている生活習慣を見直すことも大切です。そこで今回は、板倉先生監修の『血栓をつくらない!』(宝島社)から、血栓のリスクを下げる習慣をご紹介します。
監修/板倉弘重
血栓をつくらないためには、まず血栓をつくる要素を暮らしから極力取り除きましょう。血栓予防で大切なのは食事だけではありません。とくに、血栓をつくるということに関していえば、食事と同じかそれ以上に血管ダメージを体に与える要素や習慣が生活のなかにたくさん潜んでいます。
そのなかで、とくに血栓症リスクと深く関わるのがタバコです。ニコチンには強力な血管収縮作用があり、タバコの煙に含まれている一酸化炭素は血管壁を傷つけて血栓をつくりやすい状態にします。喫煙者が虚血性心疾患で亡くなるリスクは非喫煙者の3倍近くにも及ぶという日本人を対象にした研究結果があるほどです。喫煙期間が長いほど、そのリスクにさらされているということ。「もう今さらやめられない」と諦めずに、本数を減らす工夫から始めるなど、できるところからタバコと縁が切れるようにしましょう。
そして生活のなかにある化学物質も血栓リスクを高める要因に。タバコにも実に4000種類以上の化学物質が含まれているといわれています。化学物質は暮らしに役立つ、体に必要なものもたくさんありますが、有害なものもたくさんあります。洗剤や化粧品に含まれている化学物質、車の排気ガスなどによる大気の汚れ、ハウスダストにも化学物質が含まれています。こういった化学物質が体内に取り込まれると、血管を傷つけて血栓ができやすい血管環境をつくり、免疫力の低下につながってそこから感染症が起こるなどの危険性があります。
化学物質は、生活から完全に取り除くことは難しい部分もありますが、たとえば部屋は清潔に保つ、化学物質の少ない日用品を使うなど、できるところから血栓対策をはじめてください。
体の血流が悪くなり血栓ができやすくなる!
私たちの体は動かすことで血流を刺激します。同じ姿勢を続けていると、血流の流れが悪くなって血栓ができやすくなります。とくに下半身にしっかり筋肉があると、筋肉運動によるポンプ機能が正しく働けて全身に血流を巡らせることができます。
タバコには血液を固まりやすくする作用が
喫煙は、血液を固まりやすくします。また、交感神経を高ぶらせ心拍数や血圧を上げる、タバコの成分が血管の内壁を傷つけるなど百害あって一利なし。メタボや高血圧などがなくても喫煙習慣があるだけで動脈硬化を進め、血栓をできやすくするのです。
体内に入ることで血管に負担をかける
生活のなかにはたくさんの化学物質があり、なかには体に取り込むことで害となるものもあります。自動車の排気ガス、洗剤などの日用品に含まれる成分、塗料、ハウスダスト……こういった有害なものが取り込まれると血管を傷つけて血栓がつくられる原因に。
イライラ、不安など心の状態も血栓に影響
ストレスを強く感じる状態を続けると、血圧や血糖値が上がり、血管を傷つけます。スウェーデンでは、市の職員を対象に心筋梗塞になった人とそうでない人を比較すると、前者のほうが長時間勤務をしていたことがわかっています。
血栓予防の基本中の基本が、水分補給です。当たり前のように感じるかもしれませんが、水分が不足している人が実は多いのです。血液は水分が不足するとどんどん粘度が高くドロドロになります。血流が悪化すると、血液を送り出す血管の負担になりますし、血栓がある場合は細くなった血管のなかをうまく通れなくなってしまいます。朝起きたとき、夜寝る前にはコップ1杯の水を。また、1日を通してこまめな水分補給をして、血流の滞りを防ぎましょう。
こまめに水を飲む
水は、1日のなかでこまめに摂取するようにしましょう。デスクワークや、家で過ごしているとついその必要性を忘れがちなので、意識しておくことが大事です。
我々は、日々取り組む仕事や人間関係がうまくいかないと、ネガティブな感情に陥りやすい。そんなときに役に立つのが「感謝の心」だ。カナダ出身のライフコーチであり、現在は岡山を拠点に活動を続ける作家のスコット・アラン氏は「物事がうまくいかなくても感謝の心は人生を変える力を持っている」と語る。同氏が考える「感謝の心」を持つことで得られる10のメリットとは?※本稿は、スコット・アラン『GRATITUDE(グラティチュード)毎日を好転させる感謝の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
物事が上手く行かなくても感謝の心は
人生を変える力を持っている
私は感謝の心を持ち、人生に満足している。感謝の心は神聖な感情だ。それは喜びをもたらし、とても温かい気持ちにしてくれる。
シャーロット・ブロンテ(イギリスの小説家)
どんなに厳しい現実に直面しようと、感謝の心を持っているなら、見落としがちな恩恵に気づくことができる。たとえ物事がうまくいかないときでも、感謝の心を持っているかぎり、困難の中に希望を見いだして、人生の素晴らしさを忘れないようにポジティブな姿勢を維持することができる。
感謝の心は人生を変える力を持っている。それがどのようなものかを説明しよう。
(1)強欲を抑える
持っているものに気づき、それに感謝することは、満足感や充足感をもたらす。きっとふだん多くの恩恵を受けていることに幸せを感じるだろう。
たとえば、豪邸に住んでいないことを不満に思うのではなく、家に屋根がついているおかげで雨風を防げることに感謝しよう。感謝の心を持つと、強欲を抑えることができ、むやみにもっとほしがる気持ちがなくなる。
(2)共感力と寛容の精神を養う
感謝の心を持つことによって、もっとほしがる気持ちがなくなると、人生全般に対する満足度が高まり、自分の利益だけを考えるのではなく、他人の苦しみに共感することができる。その結果、他人に思いやりを持ち、ふだん受けている恩恵を共有したくなる。
自分が十分に恵まれていることに気づくと、心を開いて寛容の精神を養うことができる。あなたは「相手を気づかって広い心で分かち合う」ことを信条として行動し、困っている人たちに救いの手を差し伸べる慈悲深い人になる。
(3)他人への思いやりが自信を生み出す
他人に思いやりを持って救いの手を差し伸べ、相手の顔に笑みが浮かぶのを見ると、自分の人間性に自信が持てるようになる。
また、たえず不平不満を言う癖から解放されると、人生のより重要な課題に意識を向けるから生産性が高まる。その結果、課題を素早く仕上げることができ、ますます自信がわいてくる。
(4)楽観主義と粘り強さを育てる
感謝の心とネガティブな感情を同時に持つことはほぼ不可能である。感謝の心をはぐくむと、喜びや希望などのポジティブな感情を持つことができる。その結果、どんな状況でもネガティブな要素を排除し、ポジティブな要素を追求するようになる。
逆境に見舞われてもポジティブな要素を追求すると、「いずれ状況が好転し、よりよい時期が来る」と確信することができる。その結果、あなたは粘り強さを発揮し、楽観的な姿勢で努力を重ねる。
ある研究によると、感謝の日記をつけるとポジティブな姿勢が5%アップするという。別の研究によると、感謝の日記をつけると楽観主義が15%アップすると指摘されている。
(5)安心感をもたらす
持っているものに感謝すると、人生の素晴らしさに気づき、今後もよいものに恵まれると確信することができる。その結果、世の中が自分に味方してくれていると感じ、安心を得ることができる。
人間関係を修復するには
感謝の心を持つ必要がある
(6)愛と幸せをはぐくむ
心の中が温かい愛であふれると、すべての人と喜びを分かち合いたくなる。私たちが人生で抱える問題の大半は、身の回りのものに不平を言う癖から始まり、やがてそれは愛する人たちに対する冷淡な態度につながる。
不平を言う癖を直して感謝の心を持つ習慣を身につけると、愛する人たちにより親切になり、辛抱強く接することができるから、壊れかけた関係を修復するのに役立つ。愛する人たちに囲まれて仲よく暮らせば、満ち足りた思いで幸せな人生を送ることができる。
(7)結婚生活の危機を防ぐ
よくありがちなことだが、愛情が冷めると結婚生活がうまくいかなくなる。その結果、お互いに不平不満を言い合うようになり、相手の長所に気づかなくなる。
心理学で「ロサダ比」というのがある。「感謝と不平の比率」のことで、2005年に心理学者のマーシャル・ロサダ博士とバーバラ・フレデリクソン博士によって発表されると大きな反響を呼んだ。
この比率の計算方法は、夫婦間におけるふだんのやり取りの中で、感謝や激励、支援などのポジティブな感情の数を、皮肉や嘲笑、非難などのネガティブな感情の数で割ることである。
多くの研究がロサダ比を検証した結果、この比率が0.9以下なら、ネガティブな感情がポジティブな感情より多いから、結婚生活は破綻に向かいやすく、場合によっては離婚にいたると指摘されている。一方、この比率が5.1以上なら、結婚生活はすこぶる順調で、とても満足のいく関係を築くことができる。
もし配偶者と何らかの問題を抱えているなら、毎日、相手に感謝の気持ちを伝え、結婚生活の喜びを分かち合う習慣を身につけよう。感謝の心をはぐくめば、結婚生活は円満で長続きする。
(8)拝金主義から抜け出す
多くの研究で、資産を増やそうとしてやっきになると、多大な犠牲を払うはめになり、家族や友人と過ごす時間が減るので、人生全般に対する満足度が低下すると指摘されている。
さらに、拝金主義に陥ると、自分にとって本当に大切な目標を達成するのではなく、単にお金をたくさん得ることにこだわってしまう。この傾向は幸せを台無しにし、人生の質を落とすことになる。
一方、感謝の心をはぐくむと満ち足りた気分になるから、拝金主義を防ぐことができ、資産が増えるかどうかをたえず心配せずにすむ。
(9)平和で崇高な気持ちになる
たいていの場合、宗教の指導者は感謝の心を重要な美徳として称賛する。なぜなら感謝の心は平和で崇高な気持ちにさせてくれるからだ。
また、感謝の心をはぐくむことは、あらゆる苦悩を乗り越えて、人生をあるがままに受け入れるのに役立つ。
(10)豊かな人生を実現する
過去について悩まず、すでに終わったこととして受け入れよう。未来について心配せず、何が起ころうと感情的にならずに受け入れよう。そうすれば、後悔や不安によるストレスから解放される。ストレスから解放されると、前向きな姿勢になり、生産性が高まり、人生のすべての分野でより大きな成果が上がる。
感謝の心を持つと、不平を言わずに改善に向けて集中することができる。その結果、時間と労力を最大限に活用し、人生をより有意義なものにすることができる。
以上のことは、感謝の心を持つ習慣を身につける動機づけになるに違いない。
感謝の心は他者に対する寛容の精神を培い、健全な社交性をはぐくむ。
とみー氏によると、カイロを貼って体を温めることで、代謝を上げたりむくみが取れたりと、ダイエット効果が期待できると語る。
カイロを貼る体の部位は3つあり、貼る場所によって、それぞれ異なった効果が期待できるという。
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まずは「下腹部」で、カイロを貼る場所は、おへそから指3本分ほど下の「丹田」といわれる部分。とみー氏は、ここに貼ることで腸を温め、働きを活発にすることで便通改善の効果が期待できると話す。
腸の働きが活発になることで、栄養素の吸収や老廃物の排泄をうながし、代謝アップ効果にもつながるとのこと。また、ここを温めることで下半身の血流がよくなり、足先まで温めることができる。
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2つ目は「仙骨」で、カイロを貼るのは骨盤の真ん中、お尻の割れ目のちょうど上あたりにある骨の部分。
ここを温めることで血管が拡張され、血流がよくなり体温をあげる効果が期待できる。とくにデスクワーク中心で長時間座っている人にとっては、足のむくみや冷えの解消にもつながるなど、ダイエット効果が得られるようだ。
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3つ目は「右の脇腹」。右の横腹の脂肪部分を触り、上にたどると肋骨に差し掛かる部分がある。
そのあたりには基礎代謝量の30%を占めるとされる肝臓があり、ここを温めることで肝機能を高め、ダイエットにもつながるとのことだ。
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ただ、カイロを寝る前に貼ると、寝ている間に低温やけどをする恐れや、睡眠を妨げる恐れがあるため、とみー氏は寝る前にはカイロを貼らないように注意喚起。血液が集まる心臓の付近、胸や肩のあたりにカイロを貼ってしまうと、血流がよくなりすぎて負担がかかる恐れがあるとも説明する。また、直接肌に貼るとやけどの恐れがあるため、肌との間に1、2枚服をはさんで貼るとよい。
なお、とみー氏はカイロを貼るだけで、食事の改善やカロリー管理がおろそかになるとやせることはないとして、こちらも注意を呼びかけている。
「若い頃に1か月間入院したんですけど、退院してズボンをはいたらブカブカでした。寝ているだけで、やせるのですね」
【イラスト】1回たったの30秒で体力がつく「スゴイもも上げ」
そう言うのは、今は40代後半の女性。残念ながら……寝ているだけでやせたには違いありませんが、筋肉も減ってしまい、やせ衰えてしまったのです。
× 寝ているだけで、きれいにやせた
〇 寝ているだけだから、筋肉が短期間で一気に減り、やせ衰えた
実際は、こういうことです。
寝たきりになると、真っ先に減るのは、手足の筋肉(脂肪も減ります)。絶対安静(寝たきり)の状態になると、1週間で10~15%、3~5週間でなんと50%もの筋肉が失われてしまうのです。
例えば、10kgの荷物を軽々と持ち上げることができる筋力を持っていた人が病気になって3週間程度、ほぼベッドの上で生活したとします。すると、回復後には5kgの荷物を持ち上げるのがやっと、という状態になってしまうということです。なぜ、こんなに急速に筋肉が落ちてしまうと思いますか?
犯人は「脳」です。脳はとても出来のいい臓器で、それぞれの臓器に優先順位をつけ、生きるために絶対に必要な臓器はなんとしてでも守ろうとします。実は、筋肉は優先順位が低いのです。筋肉は人体で最大の熱産生臓器で、筋肉を維持するには、常にエネルギーを必要とします(医学的には、筋肉は臓器として位置づけられています)。
病気などで、栄養からエネルギーがとれないときは、まず脂肪がエネルギーとして使われます。それと同時に、体のエネルギー消費は「省エネモード」に切り替えられます。
筋肉は、たくさんのエネルギーが必要な"燃費の悪い"臓器ですから、筋肉もエネルギー源として使ってしまい、脳がわざと筋肉量を減らすのです。
では、寝たきりでなければ筋肉量が維持できるのか? というとそれは"NO"です。悲しいことに、筋肉は1つ年をとるごとに、1%ずつ減っていくといわれています。
下肢の筋肉は特に減りやすく、筋肉量のピークは20歳頃で、そこから1年に1%ずつ筋肉が減っていく計算です。すると、50歳には30%減り、70歳では半分になってしまうことになります。筋肉量が体力と比例するという考え方をベースにすると、70歳の人の体力は20歳の人の半分しかないということになります。
ここまで残念な話しかしてきませんでしたが、絶望する必要はありません。筋肉は何歳であっても、鍛えて復活させられるという側面があるからです。特に骨格筋は、年齢にかかわらず、筋トレで刺激を与えると、やがて筋肉量が増え始め、筋力も高まっていきます。これは朗報ですね。
体力を線香にたとえると、努力しだいでは、燃え尽きそうな線香でも、長さを継ぎ足せるということです。
70歳の体力は、20歳の人の半分、という話をしましたが、70歳でも若い人と遜色がないほどの体力がある人もたくさんいます。そういう人は、アクティブに生活をしているだけではなく、ケガや病気になりにくいし、仮になってしまったときでも回復が早いという特徴があります。
70歳でも体力がある人と、ない人の決定的な違いはどこにあるのか、それは再三お伝えしていますが、「筋肉量の違い」しかありません。ですから、早期回復、再発の防止のために私のクリニックで行っているリハビリでは、筋肉をつけてもらうことを主目的とした運動療法に重きを置いています。
しかし、ご高齢の患者さんのなかには自分で運動するのはおっくうで、マッサージなどの心地のよい施術のみを受けたがる方がいます。
マッサージは血行をよくしたり、筋肉の緊張をゆるめたりするので、一時的には症状が楽になることも多いです。しかし、マッサージで筋肉が増えることも、筋力がつくこともありません。心地のよい施術だけでは体力をつけることはできないことを心にとめておいてください。
筋肉はほかの臓器とは異なり、筋トレなどの運動をすれば、いくつになっても成長するという特性があります。つまり、あなたの意思で、老化に抗うことができるのです。
・何もしなければ70歳の体力は20歳の半分になってしまう
・筋トレで筋肉を増やせば体力もついてくる
・筋肉は何歳からでも増やすことができるので、あきらめてはいけない
ここまでの話をまとめてみました。
「よし! さっそく筋トレを始めよう!」。そう思えましたか?
心は動いたけど、「うーん……」とモヤモヤしていませんか? そんな方は「筋トレ」という言葉に、マイナスのイメージがあるのでしょう。
最近ではスポーツクラブのCMなども増え、市民権を得た印象のある筋トレですが、日々患者さんと接していると、筋トレに対して、まだ「こんなイメージ」を持っている方が多いことに気づきます。
筋トレ=きつい、つらい
こんな連想をするようです。筋トレという言葉だけで、尻込みしてしまう方が多いのです。
自分でやるのは嫌だな……誰かがやってくれるのならいいけど、と思うかもしれませんが、筋トレは自分でやるしかありません。
「アリとキリギリス」の童話はご存じでしょう。アリは、冬に備えて食べ物をコツコツと集めていたので、厳しい冬を生き延びることができます。一方、働かず趣味のバイオリンに興じていたキリギリスは――。
止められない加齢に備えて、コツコツと筋肉を蓄えなければいけない。もちろん、頭ではわかっているはずです。でもやはり、「筋トレ=きつい、つらい」というイメージがありすぎて、やる意欲がわかない。そこで、私が目指したのは、とにかく「きつい、つらい」というイメージを覆すこと。そして、確実な効果を感じられる方法であること。
そしてたどり着いたのが、「もも上げ」です。「もも上げ」と言っているので、手じゃなくて、ももを上げるんだろうな、ということは想像できるでしょう。イメージは、その場で足踏みをすることに近いかもしれません。足踏みなら、きつい感じはしませんよね?<にすぐれた体力アップ効果が期待できます。
もも上げは、「運動をするための体力」を満たす条件である、心肺機能、筋力、バランス能力、柔軟性、敏しょう性のすべてを鍛えられる運動です。なかでも、通常の筋トレでは難しい、心肺機能を高める効果も期待できるところが大きなメリットといえます。
これだけでも十分ですが、さらに楽に、さらに安全に、さらに効果を出せるように編み出したのが、「スゴイもも上げ」です。
詳しいやり方は、記事の最後にご紹介しますが、「1回につき30秒しかやらない」「壁に寄りかかってやる」「ももを上げたところで1秒止める」こんな方法です。
まずは、足腰が弱っている患者さんの何人かに試してもらいました。最初、ももを上げるのに苦労される方もいましたが、やり方で迷う方は誰もいませんでした。そして、終わった後、「こんな簡単なことでいいんですね。でも、しっかりやると、ちょっと疲れますね。これからも、がんばってみます」と、おっしゃっていました。
これからも続けられると思えるほど簡単、でも、ちょっと疲れるということは弱っている筋肉をしっかり使えているという証拠。
「このもも上げは、イケる――」。そう確信した瞬間でした。
スゴイもも上げは、「1日1回30秒」行います。30秒の間に、左右のももの上げ下げをします。
30秒の間に、何回やればいい、という決まりはなく、ご自分のペースで、なるべく高くももを上げることをくり返します。
30秒しかやらないなんて……。あまりに短い時間なのでその効果を疑っている方も多いかもしれません。でも、体力をつけるには、きつい運動を長い時間やらなくては効果がないという考え方は間違いです。
根性論は必要なく、継続して行うこと、つまり習慣にすることがもっとも大切だからです。そのためにも、ハードルは低いほうがよいのです。もし、楽々とできるようになったら、「1回30秒」を何回かやることをおすすめします。
どうしても、すぐにやせなければならない切羽詰まった理由がある! そんなときは、根性できつい運動に取り組めるかもしれません。成果は、体重計や洋服のサイズなどで客観的に確認できます。
いっぽう、体力は器械などで測ることはできません。いくらきつい運動をしたとしても、体力がついたのかどうか客観的に確認することは困難ですし、なによりも、きつすぎると続きません。そのため根性論を持ち出しても意味がないと思っています。
つまり、きつすぎて挫折してしまうくらいなら、短時間で適度な効果が得られる運動を、長く続けたほうが体力づくりにはずっと効果的というわけです。
これは医師として、またトレーナーとしての私の経験値によるものですが、30秒を超えると、どんな運動でも「長い、きつい」と感じる方が多いようです。「1回30秒」というのが根性論にならないギリギリのラインなのです。
外食での誘惑……。ダイエットの挫折は、外食先でのレストラン選びにもあると思います。週末、家族みんなでショッピングセンターに行ったとき、フードコートでランチをとることが多いですよね。でも、一般的にフードコートって、ラーメンやピザ、パスタ、カレーなどの専門のテナントが集まったところが多いのではないでしょうか。そう、私の提唱する朝昼晩3食しっかり食べる「瞬食ダイエット」では避けたい「単品メニュー」ばかりなんです。
だから私は、フードコートはできるだけ避け、なるべくファミリーレストランなどの定食メニューがありそうなところに入るように気をつけています。
「定食メニュー」とは、和食の店でランチタイムに提供されるような、ごはん・汁もの・メインおかず・小鉢などがひとつのお盆にのった食事をイメージしてください。定食のなかでも、和定食はダイエットに最高のおすすめ献立です。魚や肉のおかずに、あえもの、みそ汁、と栄養バランス抜群。
「でも、ときにはパスタも食べたい……」。もちろん、主食がパンになってもパスタになっても問題ありません。基本的に“食べてはいけないメニュー”というものはないので、ガマンせずに好きなものを食べてOKです。主食がパスタなら、ボリュームのある魚や肉(主菜)を具に入れたり、野菜や豆のサラダを添えたりして“定食スタイル”に近づけて。ただ、パンだけ、パスタだけ……など、主食だけで1食をすませるのは避けましょう。
【1】ごはん【2】メインのおかず【3】小鉢【4】できれば汁もの
焼き魚定食、お刺し身定食、鶏肉の塩麹焼き定食、肉豆腐定食
菓子パン、チャーハン、天ぷらうどん、カツ丼だけの単品メニュー
外食時、ピザやパスタなど単品メニューになりがちな洋食。サラダを別注文したい
外食先でもうひとつ気をつけているのは、食べる量です。どこのレストランでも、注文したときに出てくる量は男女関係なく同じですよね。男性より体の小さい女性が、男性と同じ量だけ食べたらどうなることでしょう。いわなくてわかりますよね。
そこで大事なのが、自分の適量を知ること。ダイエットを続けているうちに、自分のお腹が満足できるセンサーが身についてきます。“自分サイズ”を知ることで、外食時に「これでおしまい」とすることが大事。最初に「ごはんは少なめで」と頼むのもおすすめです。
「今年こそ、やせる」とダイエットの強い決意をして、自分ではお菓子やスナックを一切買わなくなったときに気づくことがあります。それは、社会生活を送っていると、お菓子など嗜好品のいただきものをする機会が案外多いということ。職場でおみやげが配られたり、「ほんのお礼です」とちょっとした詰め合わせをいただいたり、友人の家で甘いものが用意されていたり、断れない会食が続いたり……。
とくにダイエットをスタートした直後の「不安定期」にそういったことがあると、食べたらまた元に戻ってしまうんじゃないだろうか? これをきっかけに過食スイッチが入ってしまわないか? と不安になってしまいますよね。
結論からいうと、「瞬食ダイエット」ではお菓子もお酒も禁止していません。これを食べたらいけない、という食材はありません。私自身、お菓子のいただきものはありがたく食べますし、お酒も毎晩飲んでいます。おいしいものはおいしい、その感覚を忘れる必要はないのです。私がふだん気をつけていることは次のとおりです。
●お酒を飲むとき→ 低糖質ビール、ジンや焼酎の水割りやソーダ割りなどがよい。ワインは飲み過ぎなければOK。日本酒は糖質が多いのでほどほどに
●会食をするとき→ 自分がお店を選ぶときは、コースではなくアラカルトで頼める店に。コースのときは、食べられる量だけ食べて、あとは残す
朝昼晩の3食を定食スタイルできちんと食べていると、いつもお腹が満たされているので過食に走りにくくなります。過食モードのときは、お菓子を開けたら1袋開けないと気がすみませんが、お腹と気持ちが満ち足りているときは、ひと口食べて「味の確認」ができたら、あとは片付けることができます。お酒に関しても、自分で決めている杯数を飲めばそれで満足できる。正しく食事をとっていると、そういう安定したモードに入ることができるのです。レベルアップしてくると、いらないお菓子などは人にあげてしまうという余裕も出てきますよ。
だから、嗜好品を必要以上に恐れることはありません。職場で毎日のように甘いものをみんなで食べる習慣があるとか、毎日のように会食があるといったような場合は、食事改善していることをまわりに宣言してしまうのもありだと思います。協力が得られやすいし、宣言すると「人にいってしまったのだから、目的を達成するまでは続けなくては……」という心理が働き、ダイエットが継続しやすくなるという側面もあります。
好きなものを制限しなくてもいいとはいいましたが、市販のお菓子はかなり中毒性が高いことは忘れずに。そうでなくても甘いものは脳にとってご褒美となるのに、各メーカーのプロが、売れるためにしのぎを削っておいしいものを開発しているのです。おいしく感じるのは当たり前。虜になりやすい食品だと理解してください。
口さみしさを頻繁に感じる人のために、日々の習慣を改善するトレーニングを紹介します。「何か口さみしい」「ついつい間食してしまう」。そんなときの行動パターンを思い出してみましょう。
・パソコンに向かうとき、ついつい飴やガムを口にしてしまう
・コンビニに用もないのに立ち寄って、アイスやカフェラテを買ってしまう
・夕方になるとお煎餅をむさぼってしまう
では、そんなときの衝動をしのぐ方法を考えてみましょう。一度衝動に襲われても、その波は5〜10分で消えていくといいます。私なら、次のような方法を試します。
●水もしくはレモン水を飲む
喉がかわくと食欲も増しやすくなる。水を飲むことで、わき上がる衝動が一瞬フッと落ち着く。またレモン果汁を加えると、空腹ホルモンを抑えて満腹ホルモンの分泌を促す効果があるので、水コップ1杯にレモン果汁大さじ2杯程度を混ぜるとよい。
●深呼吸をしてひと息つく
深呼吸をすると、食の衝動にとらわれてソワソワしている気持ちが落ち着く。秒数をカウントしながら、6秒かけてゆっくり吐いたり吸ったりすることを3回繰り返してみて。深呼吸には、ストレスによる緊張をゆるめてリラックスモードへと切り替える効果もあり、外出先でもどこでも手軽にできるのもメリット。
●自撮りをする
食べたいな、と思ったら、キッチンへ行く前に鏡の前に立つ、自撮りする、などが効果的。かなりの確率で食べる抑止力になるはず。太ってくると写真を撮ったり、鏡を見たりすることを避けがちになるので、食べたいときほど積極的に鏡の前に立つのがおすすめ。
●おでこをポンポンする
おでこをポンポンすると、脳の理性を司る部分が刺激されて食欲が落ち着く効果があるといわれている。これも、場所やシチュエーションを問わず実践しやすいテク。
●その場でジャンプする
食の衝動を強制的にリセットできる。気分転換になってストレスも吹き飛ぶうえ、血行がよくなりむくみもとれる。ジャンプは有酸素運動なので、3分程度続けると効果大。
●歌う・笑う
これは人目のないときに限る方法(そもそも、無性に何かを食べたくなるのは、ひとりでいるときが多いはず)。大声で歌ったり、鏡に向かってにっこり笑う。歌を歌うと深呼吸と同じような効果があり、笑うとたるみや二重あごを予防するフェイストレーニング効果がある。
●夕食後すぐ歯を磨く
食べたらすぐ歯を磨く。物理的にさっぱりキレイにするのも心理的な抑止力あり。
いかがでしたか? ぜひダイエットに挫折しないヒントとして、お役立てください。
質の良い睡眠は日常生活を円滑に送るために必要不可欠だ。しかし、不眠症を含む睡眠障害は、人口の約20%以上が経験し、悩んでいる一般的な疾患だ。睡眠障害の種類は非常に多様で、睡眠関連呼吸障害にはいびきや睡眠時無呼吸症候群がある。いびきと睡眠時無呼吸症候群は密接な関係を持ち、身体にさまざまな合併症をもたらす。
韓国・セラン病院神経科キム・ジンヒ課長は10月31日、「患者自身はいびきや睡眠時無呼吸の程度をよく分かっていない場合が多い。男性、肥満の人、過度の飲酒者、喫煙者、鼻詰まりの症状を訴える人や過眠がある場合は検査を受けることが望ましい」と述べ、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放置すると合併症の発生リスクが高まり、睡眠不足による事故のリスクも高まる」と説明した。
いびきとは、睡眠中に狭くなった気道を呼吸気流が通過する際に、軟口蓋や口蓋垂を含む首周りの部分が、振動して生じる音を指す。つまり、いびきは鼻から出る音ではない。いびきは男性に多く見られ、年齢が上がるにつれて増加する傾向があり、女性は閉経後に増加する。飲酒、鎮静剤、睡眠薬、抗ヒスタミン剤の服用は、いびきを悪化させる可能性がある。
いびき自体は病気とは見なされにくいが、睡眠パートナーが睡眠不足、刺激過敏性、不安に悩まされる可能性がある。また、睡眠中に空気の流れが遮られる睡眠時無呼吸症候群が伴う場合は話が変わる。睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に呼吸が頻繁に停止することで低酸素症や血中二酸化炭素が異常に増加する高二酸化炭素血症を引き起こし、睡眠中に目覚める覚醒状態を引き起こす。
睡眠時無呼吸症候群がある場合は、頻繁に目が覚めるため、慢性的な疲労や眠気で日常生活に困難をきたす。特に疲労感、性格の変化、二酸化炭素の蓄積によるひどい頭痛などが現れることがある。さらに日中の強い眠気は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者の87%が訴える。
睡眠時無呼吸症候群が持続すると、血管や脳にも負担をかけ、不整脈、高血圧、虚血性心疾患、呼吸不全などの心肺疾患を悪化させたり引き起こしたりすることもある。
睡眠時無呼吸症候群の患者は、正常な人に比べて心血管疾患や脳卒中の発生率が4〜5倍高い。高血圧患者の中で50%を占める難治性高血圧患者の80%がこの症候群を患っているという結果もある。また、睡眠時無呼吸症候群は成人だけでなく小児にも多く発生するが、この場合は成長が遅れ、集中力や認知能力の低下、注意欠陥現象が現れる。
いびきは睡眠時無呼吸症候群が伴うかどうかを確認することが重要で、これは睡眠検査で調べる。睡眠検査は、1日睡眠を取りながら、筋電図検査、脳波検査、心電図検査を実施することで、睡眠時の無呼吸の程度を確認する。無呼吸症とは、10秒以上呼吸が停止している状態を指す。閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、睡眠検査の結果、無呼吸が時間当たり5回以上である場合に定義される。
専門医は「日中の眠気、寝ている間に息が止まる症状、起きた時に感じる頭痛と疲労感がある場合は、睡眠時無呼吸症候群を疑うべきだ」と説明し、「睡眠時無呼吸が改善されると脳卒中や高血圧のリスクが減少するため、睡眠検査を通じて、いびきと睡眠時無呼吸症候群の治療方法を選択すべきだ」と強調した。
人間の五感には、視覚(見る)、聴覚(聴く)、味覚(味わう)、嗅覚(嗅ぐ)、触覚(皮膚で感じる)があります。記憶から失われていく感覚の順番は、聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚だそうです。確かに私たちは聞いたことはすぐに忘れてしまいますが、子供の頃に好きだった香りや、良くも悪くも祖父母、昔の友人の体臭なども記憶に残っているものです。
このように五感の中で一番強い感覚は嗅覚であり、生命を維持するための安全機能の一つでもあります。嗅覚障害があると、ガス漏れや腐敗食品などの異常なにおいに気がつかず、生命の危険にさらされることになります。
また嗅覚は他の感覚よりも記憶や感情と強く結びついています。例えば、畳の香りを嗅ぐと昔住んでいた家や家族などの記憶が急によみがえり、とても懐かしい気分になることもあります。
このようににおいによって一瞬で記憶がよみがえったり感情が動かされたりするのは、嗅覚情報が直接脳に伝わっているからです。鼻からにおい物質が入ると、におい物質は鼻の奥にある嗅神経にある嗅覚受容体に感知され電気信号が発生します。電気信号は嗅神経から脳の入り口である嗅球に直接伝わり、そこから嗅皮質でにおいを認識し、記憶に関係する海馬(かいば)や感情に関係する扁桃体(へんとうたい)などに伝達されます。
においが分からなくなる嗅覚障害は、認知症と深い関係があり、認知症の発症前または発症早期から嗅覚障害が起こります。認知症の中で一番多いアルツハイマー型認知症では、記憶をつかさどる海馬や扁桃体が障害されますが、それよりも先に嗅神経が障害されて嗅覚障害が引き起こされます。そのためにアルツハイマー型認知症では、嗅覚障害を起こしたあと徐々に記憶障害が起こります。においに鈍感になると、アルツハイマー型認知症の初期症状かもしれません。
最近では、嗅覚障害が認知症の早期発見につながる可能性があるともいわれています。認知症を早期発見して治療を早期に開始すれば認知症の進行を遅らせることができるため、認知症を早期発見することは重要です。また嗅覚を鍛えることが、認知症の予防につながる可能性も示されています。嗅神経は障害を受けても再生することができる珍しい神経細胞ですが、嗅覚に刺激を与えないと細胞が死滅し嗅覚が衰えます。
最近は嗅神経の再生を促す「嗅覚刺激治療」が注目されています。嗅覚刺激療法は、朝晩、3種類のにおい(好きな香水、コーヒー、花など何でもよい)をそれぞれ10秒ずつ、においを意識しながらしっかり嗅ぎます。効果が出るまで1年程度かかるようですが、嗅覚低下がある人は、嗅覚の衰え予防ができますので、ぜひ始めてみてはいかがでしょうか。
Q.風邪で喉を痛めた場合、内科と耳鼻科のどちらを受診するのが望ましいのでしょうか。判断の目安や理由も含めて、教えてください。
鷲尾さん「風邪は病名ではなくて、正式には『風邪症候群』といわれています。これは、鼻の症状や喉の症状などの総称です。大まかにいうと、鼻から喉までの上気道を中心に症状があるのが風邪症候群ということになります。耳鼻科は耳や鼻、喉(咽喉頭)を専門にしている診療科のため、上気道が専門ということになります。
一方、内科は専門が細かく分かれています。その先生の専門分野によって異なりますが、感染症内科、呼吸器内科といわれる診療科が風邪症候群を得意にしています。そのため、得意分野を確認してから受診するのをお勧めしています。『どちらを』受診というよりも『どちらから』受診するかですね」
Q.では、喉の痛みのほかに鼻水がひどい場合は、耳鼻科を受診するのが望ましいのでしょうか。
鷲尾さん「上気道の専門家である耳鼻科は風邪の専門であり、より風邪を細かく診る診療科です。症状がひどかったり、長引いたりする場合は耳鼻科の専門性が発揮される状況といえるでしょう。内科を受診しても、症状が良くならない場合は耳鼻科の受診をお勧めします。
もちろん、病院の場所や通院にかかる時間といった利便性のほか、担当の先生との相性もあるとは思いますので、それらの点も考慮して内科を受診するのか、耳鼻科を受診するのか判断するとよいのではないでしょうか」
Q.風邪の際に内科、耳鼻科を受診するメリット、デメリットについて、それぞれ教えてください。
鷲尾さん「基本的に内科を受診するメリットと耳鼻科を受診するデメリット、内科を受診するデメリットと耳鼻科を受診するメリットはそれぞれ重なる部分があるため、耳鼻科医の目線で話します。
風邪の診察の場合、『原因』『部位』『程度』という3つのポイントがあります。原因とはインフルエンザや新型コロナウイルス、マイコプラズマ、溶連菌といったウイルスや細菌など、起因となる病原体やアレルギーなどの感染症以外の原因も含めてのことです。
部位とは鼻炎や副鼻腔(ふくびくう)炎、咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、肺炎など、症状が出ている臓器のことで、程度とは『症状がひどい』『経過が長い』『繰り返している』などを指しています。医師はこの3つのポイントを診て、特別な検査や治療が必要かどうかを判断することになります。
耳鼻科を受診するメリットは先述の通り、上気道を専門としているため、他科では診察しにくい場所を診察することができます。鼻の中を詳しく診てもらえますし、鼻の周囲、鼻の奥の副鼻腔や上咽頭の状況なども診断できます。また喉の奥も診ることができるため、喉頭や下咽頭の診察も可能です。
つまり、鼻や喉の全体を診ることができるため、風邪症状の部位と程度の診断に優れているのが耳鼻科といえます。
ただ、耳鼻科にある設備では上気道以外の気管や気管支、肺などの状態を診ることができないことが多いため、これらの部位を詳しく検査するのが難しいです。内科ではレントゲンや血液検査などの検査を行い、耳鼻科では診ることができない部位と程度の診断をします。また、病院の数も耳鼻科の方が少ないため、受診のハードルが高いかもしれません。
もちろん、内科や耳鼻科も、医師によって専門分野が細かく分かれているため、例えば、呼吸器や感染症が専門の内科医の場合、他の分野が専門の内科医より、鼻や喉をより詳しく診ることが可能ですし、アレルギーが専門の耳鼻科医の場合、一般的な耳鼻科医よりも肺や気管支を詳しく診ることができるでしょう。
住んでいる地域や受診するクリニックの専門性を理解し、内科と耳鼻科のどちらが良いというよりは、『どちらから』受診するかを判断することが最善策です」
Q.ちなみに、発熱があり、喉の痛みがあまりない場合に耳鼻科を受診したり、喉の痛みがひどい場合に内科を受診したりするなど、症状と受診する診療科が合っていない場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。
鷲尾さん「緊急性が高い症状は『息が苦しい』『食事が通らない』などであり、喉の下(喉仏の辺り=喉頭・下咽頭)に起こります。喉の下は耳鼻科以外では診察することが困難であり、急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)や扁桃(へんとう)周囲膿瘍などの緊急性が高い疾患であれば、耳鼻科でなければ対応が難しいと考えます。
内科医は『患者が耳鼻科を受診した方が良いのか?』を、耳鼻科医は『患者が内科を受診した方が良いのか?』をそれぞれ考えながら診察をしています。『たかが風邪、されど風邪』であり、風邪という言葉は『診断がついていない』という意味です。そのため、医師は経過によってさまざまなケースを想定します。
風邪のことを誤解なく理解することが最も重要です。繰り返しますが、その上で内科と耳鼻科の『どちらから』受診するかを判断しましょう」
一日の終わりにもも裏や腰が疲れている、硬くなっていると感じることはありませんか?その原因を見てみると、
もも裏:座りっぱなしや立ちっぱなしの姿勢が続くともも裏の筋肉は縮まり、硬くなりやすくなります。特に長時間の座り仕事ではもも裏が縮んだ状態が長く続くため、血行が悪化し疲労が溜まりやすくなります。
股関節:股関節は日常の動作で多く使われるため、運動をしてもしなくても疲れやすい部位です。座り時間が長いと股関節周辺の筋肉が硬くなって動きが制限され、立ちっぱなしや歩きすぎでは過度に負担がかかることがあります。
腰:腰は体の中心部で、姿勢を維持したり身体のバランスを取るために常に負荷がかかっています。デスクワークや立ち仕事で姿勢が悪くなると腰にさらに負担がかかり、疲労が溜まりやすくなります。
こうした疲労や硬さを一日の終わりに解消することで、安眠を促したり体調不良を予防する効果があります。しかし、体の硬さが気になる人にとっては、これらの部位のストレッチが難しいこともあります。そこで今回は、タオルやクッションを使って負荷を軽減し、少しずつ柔軟性を取り戻せるストレッチをご紹介します。
今回ご紹介するタオルストレッチは
● 足にタオルをかけるので、上半身を深く倒さなくても太ももの裏を十分に伸ばすことができます
● クッションを使うことで股関節を無理なく開きながら、内ももを一緒にストレッチすることができます
● やさしく前屈することで腰や背中の筋肉がゆるめ、1日の疲れを取り除くことができます
太ももの裏の硬さは腰の重だるさや痛みの原因にもなるので、柔軟性を保つことが大切です。また、股関節周りが柔らかくなることで、全身の血流が良くなり、リラックス効果も高まります。
<やり方>
1)脚を伸ばして座り、右の膝を外側に曲げて、太ももと膝をクッションに乗せてサポートする。股関節の開きがつらい時はクッションを複数使うなどして高さをつける
2)タオルを左足の裏にかけて両手でつかみ、上半身を無理なくできるところまで倒す。左のつま先を真上に向け続けることで、もも裏が伸ませます。この時、肩に力が入ってすくまないように気をつけましょう
3)反対側も同じように行う
睡眠不足が数日から数週間単位で続き、睡眠不足が慢性化した状態を、「睡眠負債」という。自分は十分に眠れていると自覚していても、実は睡眠負債を抱えていることもある。
睡眠負債は単なる睡眠不足というだけではなく、仕事に支障をきたす、健康上のリスクになる、といったことが指摘されている。
「たかが寝不足」ではすまない状況なのだ。
睡眠負債を抱えている状態かどうかは、以下の3つの質問でチェックできる。1つでも当てはまれば、睡眠負債を抱えていると考えられる。
▼平日と休日の睡眠時間の差が2時間以上ある(休日のほうが長い)
▼昼間の強い眠気がある
▼昼間に仮眠をとった場合の入眠潜時(覚醒状態から眠りに入るまでの所要時間)が8分を切っている
「睡眠負債は“寝だめ”で解消すればいいという話を聞きますが、研究によると、完全に負債を返すには最低でも3日はかかります。また、人間は必要以上の睡眠をとることができないので、負債を返すことはできても、ためること(貯金)はできません」(柳沢氏)
つまり、寝だめという言葉自体が、正しくないのだ。
慢性的な寝不足が問題になる以前に、やってはいけないのは徹夜だ。さすがに、「この歳になって徹夜はしない」という人もいるだろうが、本当に体にも脳にもよくないことがわかっている。
「普段、十分に睡眠がとれている人でも一晩徹夜するだけで、脳パフォーマンスが悪くなります。なぜなら、一度の徹夜は“濃度0.1%程度のアルコールを飲酒した状態”と同じだけの影響が出るとされているからです」
と柳沢氏。徹夜明けは仕事がはかどらないだけでなく、集中力がなくなり、ミスが増えるというのは、まさに「飲酒しながら仕事をしている」状態だからなのだ。
話を睡眠負債に戻すが、睡眠不足は肥満や糖尿病などの生活習慣病、脳血管障害や心血管系疾患のリスクを高めるほか、認知症やうつ病の発症リスクになるとも報告されている。
40代、50代での突然死が昨今、問題になっているが、多方面にマイナスの影響を及ぼしてしまう“自覚していない睡眠負債”こそ、突然死の予備群でもあり、実はかなり危ない状態なのである。
それでも、仕事や介護、育児などで眠る時間が作れないという人もいるだろう。その場合は、睡眠量を少しでも増やすことに加えて、「寝る時間帯」に注目するとよいそうだ。
「実は最近、睡眠の規則性が病気のリスクと相関するとの研究結果が、出てきています。大規模調査で、睡眠の絶対量よりも規則性のほうが大事だという論文もあります。それらによると、睡眠が不規則な人ほど、病気のリスクが上昇することが示されています」(柳沢氏)
これを応用すると、平日に不足する睡眠を週末に寝だめをする場合、平日の睡眠の中央時刻(例えば、深夜0時に寝て翌朝6時に起きる場合は午前3時)は揃えて、就寝と起床の時間を変える(例えば、夜11時~朝7時にする)とよいそうだ。
これはサーカディアンリズム(体内時計)の乱れとしても説明がつく。
人間の体は規則正しいリズムで働いており、このリズムが乱れると、体調に変化をもたらす。これがソーシャルジェットラグ(社会的時差、社会的時差ボケ)だ。海外に行かずとも、休日の睡眠のとり方が、ソーシャルジェットラグを引き起こしている可能性がある。
先の例でいうと、平日深夜0時に就寝して、午前6時に起きる人が、金曜日の夜に、「明日から休みだから!」といって夜更かしをし、午前2時に寝て、翌日の昼の12時に起きたとする。そうなると中央時刻は午前7時になり、平日に比べて4時間の時差を自分で作ることになる。
「これは、例えて言えば、時差が4時間程度の中近東のどこかの国に金曜日の夜に旅立って、月曜日の朝に戻ってきているようなもの。寝過ぎて調子が悪いというのは、この時差が原因になっています」(柳沢氏)
夜間に十分に眠れていれば起こらないはずの、昼間の眠気。これも睡眠負債を抱えている現代人では、避けて通れない。
「昼間に眠いというのは、特に欧州の人の感覚だと“体調不良の兆候”。異常なことなんです。日本人は、昼間に眠いのは当たりまえという人も多いと思います。
昼間の眠気をとるには、パワーナップ(短時間仮眠)が有効だ。その際に押さえておきたいのが、時間とタイミングの2つだ。
柳沢氏は、「昼食後から午後2時ぐらいまでに、15~20分以内の短い仮眠をとること」を勧めている。実際、こうした効果的なパワーナップにより、夕方までの脳のパフォーマンスが短期的に回復するという多くのデータがある。
実は、この15~20分以内というのにも意味がある。
これくらい長さだと、深い睡眠に入る前に目覚めることになり、目覚めてすぐに仕事に集中できるからだ。
反対に、15~20分以上眠って深睡眠に入ってしまうと、睡眠慣性といって、目覚めた後もしばらく頭がボヤっとしたり、体がだるくなったりしやすい。長いとそれが1時間以上続いてしまうこともある。
時間帯については、タイミングが遅すぎると夜の睡眠に悪影響を及ぼす。
人間は必要以上の睡眠をとることはできないので、夕方になってパワーナップをとると本格的な夜の睡眠が阻害され、夜眠れなくて翌日、また眠くなるという悪循環に陥る。
また、食後に眠くなるのは、寝不足のほかに血糖値も関係していると柳沢氏は言う。「血糖値が高くなると眠くなるメカニズムは、一部解明されていて、オレキシン神経細胞が関わっています」。
オレキシンは睡眠と覚醒を調節している物質で、柳沢氏が発見した。特に覚醒状態を維持・安定化させる役割がある。
「このオレキシン神経細胞には血糖をキャッチするセンサーがあって、血糖が上がるとオレキシン神経細胞の活動が抑制されるのです。そのため食事をしないときに覚醒方向に働き、食事後に眠くなる。こうしたことが、マウスなどの研究でわかっています」(柳沢氏)
逆にいえば、血糖値を上げると眠りやすくなるという理屈になる。体がひもじい状態では眠れない。夕食が遅すぎて胃がもたれるのはよくないが、あまり早い時間の夕食だとかえって眠れなくなる。
空腹時で眠れないときは、ココアなど軽い糖質を摂るとよいそうだ。
この年末年始は、公官庁の仕事納めが実質的に12月27日となり、年始の仕事始めが年明け1月6日。比較的、長期の休暇となる人も多いのではないだろうか。
1日に必要な睡眠時間には個人差があるというので、まずはこの時期から2週間程度、睡眠日誌をつけ始めて、毎日の入眠から翌日の起床までの睡眠時間、さらには平日と休日のそれぞれの中央時刻を記録する。
自分が睡眠負債の状態かどうかを自覚し、これまでのポイントを押さえて、この年末年始に睡眠負債の解消に向けて「眠り」を見直してみてはいかがだろうか。
体幹を鍛える最強の歩き方とは
体幹を鍛えたいけれども、トレーニングはちょうと苦手という人におすすめなのが「体幹バランスウォーキング」。運動習慣がない人でも無理なく手軽にできる全身運動です。
正しい姿勢をキーブして歩けば複数の筋肉が鍛えられ、全身の血流もよくなり、基礎代勢も上がります。歩く時間の目安は20~30分。有酸素運動効果が高まり、ダイエットや生活習慣病対策にもつながります。
歩くときは腹圧が抜けないよう腹部の筋肉を意識することを忘れずに。歩くことで体幹が安定すれば、全体の筋肉を効率よく使えるので、関節の負担が減り、疲れにくい体になります。
正しい姿勢で歩けば体幹力がアップ!
体の中心軸がブレない→頭の位置がブレない→無駄な筋肉を使わない
→疲れにくい
→長距離歩ける
理想的な健康メソッド体幹バランスウォーキング
歩くときは左右の足がバラバラにならないよう、1本の線の上を進むイメージで。 歩幅は自分の足の1~1.5倍くらいを目安にスペースをあける。
ふくらはぎ・スネ・足裏の筋肉が硬くなり機能が衰えていくと、足首の柔軟性が低下して足を持ち上げにくくなります。足首の硬さは、つま先の上がりにくさや蹴りだす力の低下に直結するため、歩幅の狭いすり足に近い状態での歩き方になってしまいます。すると、ちょっとした段差や、段差がないところでも靴が引っかかってつまずきやすくなってしまうのです。
足首の硬さは、それ以外にもむくみ、冷え、怪我も招きやすくなるため、ふくらはぎ・スネ・足裏の状態は早めに整えておく必要がありますよ。
また、加齢とともに衰えやすいのが足の指の力です。末端にある足の指は、手の指のように器用に動かすことが難しく、使わないうちにどんどん動かなくなってしまいます。足の指が動きにくくなると、地面をつかむ力や転倒を防止する能力が衰えてつまずきやすくなったり転びやすくなったりしてしまうのです。
足首を曲げる動作(背屈)では、スネの筋肉を鍛えてふくらはぎの筋肉を伸ばすことができます。逆に、足首を伸ばす動作(底屈)では、ふくらはぎの筋肉を鍛えてスネの筋肉を伸ばすことができます。そこからさらに、足の指の動きを入れると足裏の筋肉も活性化されて足の指が強くなります。つまり、つまずきの予防には、足首の曲げ伸ばし運動と足の指の運動を組み合わせて行うと良いのです。
普段使わない筋肉を頑張って動かそうとすることで、筋肉だけではなく神経も活性化されて脳トレにもなります。筋肉の状態が良くなることに加えてバランス感覚も良くなりますので一緒に頑張りましょう。
足首を曲げる動作に足の指のグーパー運動を組み合わせているので最初のうちは動かすのが難しいと思います。うまくできなくても、脳から動きの指令を出すことが非常に大切です。手の指で足の指の動きをサポートして動きを覚えさせていくと、少しずつ足首の曲げ伸ばしと足の指の動きが連動してきます。ぜひ、変化の過程を楽しんでください。
1)右脚は伸ばし、左膝は立てて楽に座る。
2)右足首を曲げて、足の指をパーに開く。
3)足首を曲げた状態で足の指をグーに閉じたら、そのまま足首を伸ばし、再度足首を曲げてから足の指をパーに開く。
3~5回繰り返し、反対足も同様に行う。
ガムをかんで唾液を出して、免疫力をアップ。空腹対策にもなります。
カゼインの紹介吸収がゆっくりで、空腹になりにくいのが魅力。
豆乳やヨーグルトに入れると、ビタミンやたんぱく質がとれます。
高たんぱくで、食べるときによくかむため、空腹になりにくくなります。
カリカリした食感で、たんぱく質、カルシウム、ビタミンDがとれます
忙しい昼夜が続き、短すぎることが多いため、長い間「小さな子供の楽しみ」とみなされてきた昼寝は、私たちの毎日の健康に重要な役割を果たしています。パニックにならないでください。昼寝の時間を慎重に調整すれば、昼寝によって夜の睡眠が妨げられることはありません。一杯のコーヒー、あるいはさらに悪いことにエナジードリンクを自分に注ぐ前に、この当然の休憩を最大限に活用するための正確な睡眠時間を調べてください。
最大限の効果を得るには実際にどのくらいの睡眠が必要ですか?皆様のご質問にお答えいたします。
「パワーナップ」とも呼ばれる短い昼寝は、夜間の睡眠リズムを崩さずにバッテリーを充電するのに最適です。所要時間は10 ~ 20 分です。このタイプの昼寝では、深い眠りに落ちずに眠りの浅い段階を通過することができ、完全に覚醒して残りの一日に臨む準備が整います。利点 :
特に疲れている場合、または夜間の睡眠時間が短い場合は、長めの昼寝が効果的である可能性があります。この昼寝は「回復昼寝」と呼ばれ、 60分から90分続き、深い睡眠段階や逆説的な睡眠段階を含む完全な睡眠サイクルを経ることができます。利点 :
注意:パワーナップを毎日とることは避けてください。パワーナップは夕方の入眠能力を妨げ、深い睡眠段階で目が覚めてしまい、見当識障害を引き起こす可能性があります。
昼寝の効果を最大限に高めるには、適切な時間を選択することが重要です。午後 1 時から 3 時の間は、通常、エネルギーレベルが自然に低下し始めるため、昼寝をするのに最適な時間です。
午後 3 時以降に昼寝をすると、夜間の睡眠サイクルが妨げられ、入眠や質の高い睡眠が難しくなります。午後 3 時を過ぎてもさらに長く寝たい場合は、昼寝ではなくリラックスできるアクティビティを選択してください。
20 分を超えて眠ると深い眠りに落ち、目覚めるのが難しくなり、頭がぼーっとしたり見当識障害を感じたりする可能性があります。さらに、長時間の昼寝は夜間の睡眠パターンを乱す可能性があり、夜に眠りにつきにくくなります。
睡眠不足を補うために定期的に長い昼寝をするのは依存症になる可能性があり、健康的な睡眠パターンを確立することがさらに困難になります。
昼寝は、現実から逃避し、一日をスタイリッシュに終えるためのエネルギーを得ることができる神聖な瞬間です。それを最大限に活用してみませんか?昼寝を最適化し、あなたの中の「超あなた」を目覚めさせるためのヒントをご紹介します。
体をこのスケジュールに慣れるために、毎日同じ時間に昼寝をするようにしてください。そうすることで眠りにつきやすくなり、昼寝の効果を最大限に高めることができます。
昼寝前にカフェインを摂取すると、寝つきが悪くなります。休息のためにカフェインを含まない飲み物を選びましょう。昼寝は、日中のエネルギー低下を防ぎ、全体的な健康状態を改善するための貴重な味方です。適切な時間とタイミングを選択することで、夜の睡眠を妨げることなく昼寝のメリットを最大限に得ることができます。もちろん、大切なのは自分の体の声に耳を傾け、自分にとって最適なものを見つけることです。
かつて中学生だった私は、ダイエットに一瞬成功して、そのときはハッピーな気持ちになりました。憧れだったアイドルみたいなファッションやメイクができるようになって、まわりの人からも「やせたね」、「かわいいね」といわれて嬉しかったのに、結局長続きしませんでした。
なぜならば、必要な栄養がまったく入ってこなくなった体は、飢餓状態になっていると感じて、逆に食べることを強烈に欲してしまうから。
食べずにはいられない、そういうモードに体が入ってしまうのです。そうなったら、意志がどんなに強くても、ガマン強かったとしても、体が本能から求める欲求にはなかなか抗えません。食欲は3大欲求のうちのひとつ。とても強いので、あなどってはいけないのです。
●ストレスのかかった脳や体は、食べ物というご褒美を欲しがる
●必要な栄養素をとらないと、体の機能が落ちてますます太りやすい体になる
●空腹になってからドカンと大食いすると、規則正しく3食を食べるより太りやすい
こういった“体を太りやすくする”栄養の知識や、逆に“太りにくくする”知識、生理学的なメカニズムはいくつかあります。健康的にやせてリバウンドしない体を手に入れたいなら、正しい知識を最低限知ることは不可欠です。魅力的なのは、こういった真実の情報は、流行りすたりのものではなく一生モノだということ。一度覚えるだけでいいのです。
正しい食品を選んで、正しく食べる「すぐ身につく食習慣と知識」、すなわちこれを「瞬食習慣」「瞬食知識」として、私はみなさんに教えています。
ダイエットに、気合や根性を持ち込むことはやめましょう。本当に必要なのは、正しい知識と実践です。
「かかとトントン体操」は、すわったまま足底を床につけ、かかとで「トントン」と床を音をならしてたたくという動きの体操です。足底の筋肉やかかとから全身の骨を鍛え、固まった足の甲をほぐして、脚の歪みを修正します。
かかとトントン体操で下半身が整うと、上半身にも連動して、一生歩ける転びにくいからだになっていきます。すわってできるので、外出時は車いすをよく利用しているという人も「もう自力では歩けない」とあきらめる前に、一度試してみてはいかがでしょうか。
もうひとつおすすめしたいのが、人工股関節置換術などの手術前の準備や、手術後のリハビリとしての活用法です。術後のなおりが早くなりますし、病室でも行えます。かんたんな体操ではありますが、やってみると、からだがゆっくりと整い、筋肉が引き締まり、体力が少しずつ回復していくのを感じるでしょう。
最近、テレビや雑誌で、60代、70代、80代にフォーカスした「豊かで有意義なライフスタイル」特集をよく見かけます。ひと昔前は定年を迎えたり、子育てがひと段落したら、「あとはのんびりゆっくりすごしたい」という将来像をもっている人が大半でした。ですが100歳まで生きることが珍しくなくなったいまでは、趣味に打ち込んだり、精力的に仕事を続けることで、人生を余すことなく楽しみたいとイメージする人が増えたのでしょう。
しかし、いくら理想的な老後のプランを練っても、病気になったり、寝たきり生活になってしまっては元も子もありません。
2019年の調査では、日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳でした。対して健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳です。平均寿命と比べると、約10年の差があります。健康寿命とは「健康上のトラブルがなく、日常生活に支障なく暮らせる期間」のこと。つまり、寿命を迎えるまでの最後の10年間は、人の手や高度な医療の力を借りないと生活できない人が大勢いるのです。
一体どうしたら死ぬまで自力で立ったり歩いたりしながら、自分らしい毎日を送れるのでしょうか。そのヒントが「介護が必要になった主な原因」の統計にあります。
このデータによると「骨折・転倒、高齢による衰弱、関節疾患」が原因の35パーセント以上を占めています。つまり、「関節の痛みがなく、丈夫で、転ばないからだづくり」こそが、寝たきりを回避し、健康寿命を延ばすポイントだといえるのです。
死ぬまで自力で歩き、アクティブに生活しつづけるためには「関節の痛みがなく、丈夫で転ばないからだづくり」が大切とお話ししました。しかし近年、こうした健(すこ)やかなからだづくりをおびやかす大変なできごとがありました。そう、なにを隠そうコロナ禍です。
新型コロナウイルスによって、わたしたちの生活は激変しました。外出自粛要請が出され、家でひたすらじっとしていた……という人も多いのではないでしょうか。その結果、コロナ禍以降「足がもつれてうまく歩けなくなった」「よく立ちくらみを感じるようになった」という方が、わたしのサロンにもたくさんいらっしゃるようになりました。
外出や運動の機会が減り、からだの活動量が減ると、首や背中が正しく伸びたバランスのよい姿勢が保てなくなります。なぜなら筋肉が衰えて、重い頭(頭の重さは5~6キロもあります)を支えきれなくなると、頭の位置が前方に下がっていき、次第に首や肩も前に出て、猫背になり、からだ全体が前のめりに崩れていくからです。
バランスの悪い姿勢で歩くと、上半身の重みがつねに前方にかかり、つまずいたり転んだりしやすくなります。また、足底には脳に正しい姿勢を伝えるためのセンサー(神経伝達物質)があります。足底の筋膜(きんまく)が十分に発達していないと、脳への伝達がうまくいかず、立ち上がった際に頭のポジションをどこに置いたらいいか、からだが一瞬混乱してしまいます。
すると、頭がグラグラと不安定になり、立ちくらみが起こるのです。
つまずいて転んでしまい、あわや骨折……なんてことが起きれば、寝たきり生活まっしぐらです。また、ベッドから立ち上がろうとしたときにフラつき、バランスを崩して転倒、骨折という事態も考えられます。
骨折には至らなくても、「いままで普通に歩けていたのに転びやすくなった」「立ち上がることさえままならなくなった」となると、弱った自分にガッカリしてしまい、気落ちしてしまう人もいます。
ですが、ここで読者のみなさんに言いたいことは、こうした事態を避けるために、ハードなトレーニングはいらない、ということ。必要なのは、頭を支えられる正しい姿勢のキープ力。それにはかんたんな体操や、生活習慣の見直しで十分です。いっしょに転ばない、フラつかないからだをつくりましょう。
ずっと歩ける丈夫なからだをつくると聞くと、「よ~し! 足腰を鍛えよう!」と、太ももやふくらはぎの筋肉をつけようとして、やみくもに下半身のトレーニングをはじめる人がいますが、それは大間違い! 立っているとき、歩いているときに、正しい姿勢をキープできることこそが、いつまでも健康で歩き続けるコツなのです。
かかとは、わたしたちのからだを支えている土台です。この土台が歪んでしまうと、骨や関節が次第にズレて、全身のバランスはみるみる崩れます。すると、からだを支えるためにつねに余計な筋力を使うことになり、立っているだけでドッと疲れてしまうのです。
ところで、足(片足)には何個の骨があるかご存知ですか? 正解は33個。
意外と多いですよね。足の骨はそれぞれ関節でつながっています。足の甲側にも骨をつなぐ関節があって、本来は自由に動かすことができます。しかし、現代人の足はギュッと硬くまとまってしまい、バラバラに動かせなくなっていることが多いのです。とくに足の中心にある中足骨が固まっています。昔の人は素足で生活していたため、長い距離を無理なく歩くことができました。
しかし靴という文明が生まれ、本来は動くはずの関節を固定したまま歩くようになり、体幹が衰えて長時間歩けなくなってしまったのです。逆に言えば、かかとという土台を安定させつつ足の関節をやわらかくすることで、本来の丈夫な足腰をとり戻すことができ、脚力アップも期待できるのです!
足の骨と関節について、もう少し詳しく見ていきましょう。足には、足の指だけでなく、足の甲やかかとのまわりにもたくさん関節があります。ですが意外と注目されておらず、アスリートやバレリーナでもない限り、ひとつのかたまりの「足」として認識している人が大半です。
とくにかかとまわりは意識的に動かす機会が少ないため、歪みやすいのです。ずっと歪んだかかとですごしていると、足の痛みやしびれなどの症状が出ることも少なくありません。かかとをしっかり動かして歪みを整えることで、その近くにある足の甲や足首の関節もほぐれ、転びにくい足になります。
ここで、まずは、自分のかかとが歪んでいないかチェックしてみましょう。
「かかと」にあるのが、踵骨(しょうこつ)という骨です。その上にはひざ下から伸びている2本の骨、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)があり、3つの骨は距骨(きょこつ)という、くさびの役割をもった骨でつながれています。脛骨の下部にあるでっぱりは内くるぶしで、腓骨の下部にあるでっぱりは外くるぶしです。
うしろからかかとを見たとき、外側と内側のくるぶしがほぼ平行なのが正しい姿勢です。かかとが外側や内側にズレて歪んでいると、外くるぶしが下がったり(O脚や猫背の人に多い)、内くるぶしが下がったり(X脚や内股の人に多い)します。いかがでしょうか?
かかとの位置がズレている人は、ひざ、股関節まで連動して歪んでしまい、転びやすいからだになっていますから、要注意なのです。
かかとの歪みの次は、足全体のかたちを見てみましょう。具体的には、アーチ、つまり「土踏まず」がきちんとあるかどうかをチェックします。歩くとき、足は、前方、中央、後方の3つのセクションに分かれて働きます。
前方は、足指と足の指のつけ根です。この部分は地面を蹴りだす力として作用します。後方はかかとです。足のなかでいちばん重い骨のあるかかと(踵骨)は、距骨、腓骨、脛骨と連動し、安定して地面に着地するために作用します。そして中央にあるのが、アーチです。
アーチは、2足歩行をしている人間だけに備わっている機能です。かかとと親指のつけ根を結ぶ内側のアーチ、かかとと小指のつけ根を結ぶ外側のアーチ、親指のつけ根と小指のつけ根を結ぶ横のアーチの3つのアーチがあり、正しい姿勢で立つと、アーチをつなぐ3点に全身の体重がかかり、足の中央に空洞ができます。
アーチは、体重を分散させることで、疲れないようにしながらからだを支えたり、歩いたときの振動をうまく受け止めたり、体重の移動をスムーズにする働きをしています。アーチのかたちが崩れて足底がベタッとすると、脚がだるくなったり、ふらついてスムーズに歩けなくなります。
さらに、アーチの崩れが進んで扁平足(へんぺいそく)や外反母趾(がいはんぼし)に発展すると、ただ靴を履いているだけで痛くなることもあります。そうなると、歩くこと自体が「つらい、いやだ、しんどい」と感じてしまい、楽しい老後は夢のまた夢になります。
足底のアーチを保つためには、かかとが正しい位置にあり、足の関節がしなやかに動かせることが重要です。また、骨や関節だけでなく、足底の筋肉や筋膜を強化することもポイントになります。アーチが崩れている人は、痛みが出る前に足底をしっかり整えなければなりません。
かんたんに転ばないような強い足底をつくるため、今度は足底の筋膜にも注目していただきたいと思います。
まず、足指を曲げてグーの状態にしてみてください。足の指のつけ根に、横に線が入りますよね。次に、バレリーナのようにつま先を前にツンととがらせてみてください。今度はまん中あたりに、縦に線が入るはずです。この縦と横の線の正体は、からだが前後、左右に揺れたときに、転ばないようバランスをとって支えてくれている筋膜の線です。
横の線の筋膜は上半身が前後にグラついて、バランスを崩しそうになったときに足底を調整して、転倒を防ぎます。一方、縦の線の筋膜は、かかとと足指をつないでいて、左右にバランスを崩しそうになったときに機能します。
横の線の筋膜がうまく働いていないと、重心が前やうしろにブレたときに、前に向かって転びやすくなり、縦の線の筋膜がうまく機能していないと、からだが横にブレたときにバランスがとれなくなり、足首をひねってねんざする原因になります。人の頭は意外と重いので、重心が前後または左右にブレると頭に引っ張られてバランスが崩れ、転倒しそうになります。
ですが、足の甲の関節の動きがよいと、足底の筋膜の感覚も鋭くなるため、万が一転倒しそうになったとき、からだを支えようと瞬時に反応してふんばることができます。逆に筋膜が弱って使えていない状態では、足底の感覚センサーが鈍り、ふらついて転倒の原因になってしまうのです。
また、足の関節が硬い人は、そのままにしておくといずれ、すわって足の裏を見ることも、爪を自分で切ることも難しくなってしまいます。日常生活を快適にすごすためにも足底を鍛えたいものです。
寝たきりの主な原因は、骨折・転倒、高齢による衰弱、関節疾患でした。そして、死ぬまでずっと若々しく、元気に楽しくすごすために必要なのは、転ばない、痛みなく歩ける、健康的なからだです。
そのためには、土台である足を次のように整える必要があります。
死ぬまで歩くための理想的な足
①かかとの歪みがなく、足の内くるぶしと外くるぶしが同じ高さ
②足の骨をつなぐたくさんの関節同士が固まっておらず、よく動く
③足底の中央にアーチがある。かかとは安定し足底の筋肉が鍛えられている
④縦、横の筋膜がそれぞれしっかり発達している
また、図表6のように足全体を横から見ると、骨や筋肉のほかにも、伸び縮みをする靭帯や、関節をつなぐ腱、包帯のようにぐるっと巻かれている支帯などが、正しいアーチや足のかたちをつくっています。このような足をとり巻くさまざまな部位を鍛えることで、よい足底になります。
すると、自然にひざから上も関節が正しい位置におさまって、頭の位置が安定し、転びづらくなります。脚全体を整えるためのアプローチ先としてうってつけなのが、足でいちばん重い骨である「かかと」です。1日10秒でもかかとを調整することで、足底全体、そして下半身から全身にいい影響を与えられるのです。
「毎晩の睡眠時間、どれくらいですか?」
「5時間くらいだけど、なんとかやれている」
「忙しくて、毎日4時間くらいしか寝ていない」
こんな生活が続いていませんか。睡眠時間が6時間未満の人は、認知症予備軍の可能性があると言われています。睡眠は、私たちの脳にとって「修復と整理の時間」です。この大切な時間が不足すると、こんな問題が起こります。
老廃物が脳に溜まりやすくなる
睡眠中、脳は「グリンパ系」と呼ばれるシステムを使って老廃物を洗い流しています。この老廃物には、アルツハイマー型認知症の原因物質とされる「アミロイドβ」が含まれています。睡眠が足りないと、この洗浄が不十分になり、老廃物が脳に蓄積されてしまうのです。
記憶の定着が妨げられる
睡眠中、脳は1日の出来事や学んだことを整理し、記憶として定着させています。しかし、睡眠不足が続くと、このプロセスが妨げられ、短期記憶が曖昧になりやすくなります。
注意力や判断力が低下する
睡眠不足は注意力や判断力を司る前頭前野に影響します。睡眠不足が続くと、判断力や注意力が低下してしまいます。
認知症予防には、毎晩6時間以上の睡眠を確保することが非常に重要です。6時間以上の睡眠をとることで、脳が十分に休息し、修復と整理がスムーズに行われます。質のいい睡眠をとるための3つの工夫をお伝えします。
寝る前にスマホやパソコンの画面を見ていませんか? ブルーライトは脳を刺激し、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げます。スマホを置いて、読書やストレッチをしたり、暖かい飲み物(ノンカフェイン)で体を落ち着けましょう。
質のいい睡眠には、快適な環境が欠かせません。部屋を暗くし、静かな空間を作る。寝具を見直し、自分に合った布団や枕を整えましょう。
毎日違う時間に寝ていると、体内時計が乱れ、睡眠の質が低下してしまいます。次の日は休みだからと夜更かしするのではなく、平日も休日も同じ時間に寝る習慣をつけましょう。
質のいい睡眠を確保するには、日中に脳を適度に使い、夜にリラックスすることも大切です。『1分間瞬読ドリル』は、日中の脳トレに最適なツール。たった1分で集中力や判断力を鍛えることができるので、効率よく脳を使い、夜にはぐっすり眠る準備ができます。短時間でできるからこそ、忙しいビジネスパーソンや家事で忙しい方でも無理なく続けられるこのドリルで、脳も体も整え、健康な毎日を手に入れましょう。
と国際医療福祉大学医学部教授の角田亘さんは言う。
「毎日定時に起きて寝て、食事もきっちりと3食摂り、体を動かす人は、活動的で筋力もあり、寝たきりになりにくい。なりやすい人はその逆の生活をしていると言えます。これまで定時で働いていた人が定年退職後、不規則な生活になり、外出をあまりしなくなった場合などは特に要注意です」(角田さん)
「寝たきりにならないためには、しなやかで動ける筋肉を鍛えることが重要」と言うのは、理学療法士の上村理絵さん。
「こり固まった筋肉をほぐすために、上記のエクササイズを日常生活に取り入れてほしいですね」(上村さん・以下同)
活動量を増やすために、手軽に行えるウオーキングもおすすめだ。
「ウオーキングは1日8000歩、週3回程度歩けるといいですね。その際、速度も意識すること。65才以上のかたには『5m歩行』が奨励されています。これは、5mを5秒以内で歩くというもの。一般的に信号が変わるまでに横断歩道を渡り切れる速度が5秒以内とされています」
歩く際は正しい姿勢を意識することも重要だ。
「猫背になると転倒しやすいので、背筋をまっすぐ伸ばして歩くこと。理想の立ち姿勢は、耳、肩、腰骨のあたり、ひざ、足首がまっすぐになることです」
歩き慣れていない人は週1~2回から始めよう。
足は少しだけ開き、ゆっくりとかかとを上げて、つま先立ちになり10秒キープ。転倒しないよう、テーブルなどを支えにして行おう。
1の状態からゆっくりとかかとを下ろす。1と2の動作を10回繰り返す。10回を1セットとし、1日2セット行おう。
椅子に深く腰かけ、転倒しないようにテーブルなどに手を沿えて、椅子からすばやく立ち上がる。立ち上がるときは背中を丸めず、胸を張ること。
1の状態から椅子にゆっくりと腰かける。1と2の動作を10回繰り返す。これを1セットとし、1日2セット行う。
仰向けに寝て、ひざを立てる。
お腹に手を当てて、両ひざを左に倒して腰をひねる。このとき、肩と背骨が床から離れないように注意しよう。
両ひざを立てて1の姿勢に戻した状態で3つ数えてから、両ひざを右に倒して腰をひねる。1〜3の動作を10回繰り返す。10回を1セットとし、1日2〜3セット行う。
うつぶせになり、手足を限界までグーッと伸ばした姿勢をキープし、10〜30数える。これを1日1〜2回行う。寝起きや寝る前に行うのもOK。
取材・文/廉屋友美乃 イラスト/早瀬あやき 写真/PIXTA
四肢末端型の冷えは、手や足の先だけが冷たくなるのが特徴。女性に多く見られる冷えのタイプで、末梢の血流やリンパ液の流れが悪いことで起こると言われています。
そもそも人の体には、重要な臓器が集まる中心部の体温を保とうとする働きがあります。血液を体の中心部に集めて体温を維持しようとするので、末端にある手足には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がって冷たく感じるようになるのです。
ほかにもストレスなどが原因となって自律神経が乱れることや、運動不足で筋肉量が低下することでも血行は悪化。食事を極端に制限するようなダイエットによって熱が作りだせなくなることも、末端の冷えにつながります。
ここでおこなうのは、特にツラい足先の冷え対策。寝ながらストレッチです。
起床後や就寝前のベッドの上でもおこなえるので、ぜひ試してみてください。
1)仰向けになり、ひざを立てる。
→ひざを立てたら腰を軽く丸め、お腹の力は抜いておきましょう。
2)両ひざを胸に引き寄せて、手で抱える。
→ひざを胸の前に引き寄せます。呼吸の妨げにならない程度にひざを引き寄せたら、手で抱えましょう。
3)ひざ下をクロスさせる。
→右が下、左が上になるように、ひざ下をクロスさせたら手で足先を持ちます。姿勢が苦しくない程度に、足先を体のほうにグーッと引き寄せましょう。ふくらはぎの筋肉や足先を優しく刺激しながら、呼吸を繰り返します。
脚を組み替えたら、反対側もおこないましょう。<回数:左右各5~10呼吸>
●ストレスがたまっている
●食事の量が少なめ
●運動をあまりしない
●座ったまま過ごすことが多い(むくみによって、冷えが助長される)
●汗をかきにくい
それでは今日も良い1日を!
疲れた状態から素早く回復するにはどうしたらいいのか。スポーツトレーナーで理学療法士の中野崇さんは「『疲れにくさ』や『疲労からの回復力』はトレーニングによって誰でも高められる。まずは固くなっていないか、セルフチェックしてほしい身体の部位がある」という――。
※本稿は、中野崇『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
特に筋肉を酷使したわけではないのに、なんとなく疲れているという状態は、多くの人が経験しているのではないでしょうか。
このことは、疲労が筋肉だけで起こるわけではないことを意味しています。
たとえば「食欲がない」「やる気が出ない」なども疲労症状の一つです。筋肉の疲労状態と同じく、やはり高いパフォーマンスは発揮できません。
疲労の原因はさまざまです。
実は、回復能力を高めるためのターゲットは筋肉だけにとどまりません。呼吸や自律神経、内臓や皮膚など多岐にわたるので、筋肉をケアするだけでは不十分なのです。
「疲労」と言うと、多くの人が「疲れた~」といった実感がともなう状態をイメージするかもしれませんが、本書(『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』)で言う「疲労」はこれに限らず、身体の部位への自覚していない負荷や酷使の積み重ねも疲労状態として扱います。
疲労には大きく分けて次の4種類があります。
1 筋肉疲労
2 内臓疲労
3 脳疲労
4 精神疲労
スポーツにおける疲労に内臓疲労や脳疲労が関わっていると言われても、なかなかピンとこないのではないでしょうか。
内臓とは胃と腸のことで、それぞれ次のような働きがあります。
・胃⇒消化
・小腸⇒消化・吸収
・肝臓⇒解毒と糖コントロール
・大腸⇒水分吸収や便の形成と排出
内臓疲労によって、消化・吸収能力が低下すると、疲労回復に必要なだけのエネルギーが摂取できなくなります。このような状態でいくら栄養のあるものを食べても意味がありません。吸収されなければ、栄養として利用できないからです。
点滴で血管に直接栄養を注入することがありますが、これは、体調不良などで内臓の吸収状態が低下しているためです。
内臓疲労も、実は筋肉疲労と同じく酷使されることで起こります。内臓を酷使するイメージがちょっと湧きにくいかもしれませんね。
そもそも消化・吸収は内臓に負担をかける行為です。分解・消化・吸収・解毒には多くのエネルギーを必要とします。
特に、冷たいもの・脂質が多いもの・添加物が多いもの・生ものの摂取、飲酒・服薬は内臓への負担が増えます。あまり噛まずに飲み込むことや、食べすぎ、寝る前の食事も同様です。
内臓の酷使はおもに食べ物の消化・吸収に関わっており、内臓疲労は生活習慣と深く関与しています。そのため食事の見直しなども必要です。
内臓疲労はおもに「お腹が固まる」という症状として現れます。
実は胃や小腸・大腸といった内臓は、非常に疲れが溜まりやすい部分です。内臓も筋肉なので、疲労が続くと衰えて薄くなったり、固くなったりします。その結果、消化吸収能力が低下していくのです。
疲労の蓄積や加齢が進むと、ちょっと食べすぎたりすると翌朝まで胃のもたれや不快さを持ちこしてしまい、お腹やみぞおちあたりからくる不快感に苛まれるようになります。これらの不快感も、内臓の筋肉の衰えからくるものです。
「内臓やお腹の固さなんて気にしたことがない」
「パフォーマンスに影響するなんて考えたこともない」
そんな選手は多いですが、実際にお腹の固さを改善することでパフォーマンスが向上するケースは非常に多いです。
お腹が固くなることは、明らかに疲労症状です。
腹圧が使えなくなるので体幹が不安定になり、それを補う形で腰が過剰に固まって、痛めやすい状態になります。これではパフォーマンスや回復能力に大きなマイナス影響がでます。
腹圧とは腹腔内部にかかる圧力のことですが、重いものを持ち上げたりするなど、大きな力を出すときにこの圧力が背骨(腰椎)を保護したり、力をうまく伝達したりする役割を担っています。
お腹が柔らかければ、横隔膜(おうかくまく)や腹横筋(ふくおうきん)(助骨と骨盤の間にある筋肉)、骨盤底筋群(骨盤の底に位置する筋肉の集合体)、多裂筋(たれつきん)(背骨のすぐ横を縦に走る筋肉)などを働かせやすくなり、筋肉に頼らずともコルセットのように体幹を安定させることが可能です。
お腹が固いことの最大のデメリットは、「横隔膜」の動きが妨げられることです。
呼吸が浅くなるほか、横隔膜による内臓マッサージ作用が働かなくなることで、さらにお腹の固さは改善しにくくなります(横隔膜は身体を深部から柔らかく保つうえで、もっとも大切な部位の一つです。『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』の第3章でより詳しく解説します)。
さらに、内臓を包む膜である「腹膜」も固めます。腹膜は腰椎や骨盤にもくっついているので、姿勢や動きに影響を与えます。このように、お腹が固くていいことは一つもありません。
実際、トップアスリートのお腹を触ると、奥までお餅みたいに柔らかく、多少疲労して固くなってもすぐに柔らかさを取り戻します。ぜひ、シックスパックだけではなく、お腹のもっと奥の状態にも関心を持つようにしてみてください。
練習やトレーニング前に、次の2点を確認することを習慣づけましょう。
・お腹を奥深くまで指で押し込んで、固さや痛みがないか
・呼吸の深さはどうか(深いほどお腹と腰が膨らむ)
リカバリートレーニング(=疲労回復能力を高めるための身体づくり)では、おもにお腹の固さを取り除き、横隔膜の動きを正常化させることからはじめます。それにより内臓疲労を改善するほか、循環も向上させます。
回復能力の高い身体をひと言で表すと、「身体の深部まで常に柔らかく(固まりにくく)、循環(血液とリンパの流れ)がよい状態」です。
リカバリートレーニングのゴールは、このような身体づくりにあると思ってください。
先にお伝えしたように、「柔らかい」といっても、単に柔軟性があるということではありません。重要なのは深部、いわゆる内臓や皮膚など、あらゆる器官まで柔らかいことです。
このような状態が維持できれば「循環がよい状態」と言えますし、練習やトレーニングで多少疲労しても、疲労が蓄積することなく、素早く回復できるようになります。逆も然(しか)りで、循環がよいと柔らかさは保たれます。
さらに力を抜いたときにはフニャフニャに、力を入れたときには鋼鉄のように、抜き入れの幅が大きい、そんな筋肉の状態をリカバリースキルにおける「柔らかさ」と定義しておきます(拙書『最強の身体能力 プロが実践する脱力スキルの鍛え方』で紹介した考え方にも通じます)。
身体には「柔らかさ」と「循環」を高めるさまざまな仕組みが備わっているので、リカバリートレーニングではその仕組みを利用していきます。
その一つが、特定の部位に現れる「固さ」です。
疲労の症状は特定の部位が「固くなる」ことでわかるとお伝えしましたが、疲労の種類と固くなる部位をあらためて整理すると、次のような相関関係があります。
・筋肉疲労:ふくらはぎを中心に、下半身全般が固くなる
・内臓疲労:お腹が固くなる
・脳疲労:後頭部や側頭部、目や耳の周りが固くなる
・精神疲労:胸椎や胸骨、お腹が固くなる
「深部まで柔らかく」と言われても、たとえば内臓が柔らかくなったかどうかを自分で確認することはできませんよね? ですが、お腹の固さを確かめることで、相対的に内臓の状態を知ることができます。
リカバリートレーニングでは、固さが現れる場所を「重点ターゲット」として設定しています。これらは固さが出やすくなる「要因」に関わる場所も含むので、筋肉だけでなく、関節や内臓なども該当します。
いつでも全身をくまなくケアできる時間があればいいのですが、そんな余裕はない人がほとんどのはずです。
そこで、典型部位を最小限に絞って「重点ターゲット」とし、集中的にアプローチすることで、最小限の労力で最大限の能力を引き出すことができるようになっています。重点ターゲットは次の4つです。
(1)ふくらはぎ
(2)横隔膜(内臓やお腹の血管)
(3)胸椎と胸骨とお腹(特にへそ上)
(4)目や耳などの感覚器
身体を深部から柔らかくする目的において、もっとも重要なのは横隔膜の働きです。
なぜかというと、
(1)横隔膜が上下に動くことで内臓をほぐす⇒身体の深部から柔らかくする
(2)腹圧を保ち、土台となる腹部・腰部を安定させ、腕や脚の力が発揮されやすくなる⇒腰や腕・脚を酷使しなくてすむ
という二つのメリットがあるからです。
リカバリートレーニングは、次の4つのフェーズ(段階)で行います。
フェーズ0:状態把握(現時点での回復能力、疲労状態を知る)
フェーズ1:ほぐす系(柔軟性を取り戻し、回復能力を高める下地づくり)
フェーズ2:整える系(骨格のずれや循環状況を改善)
フェーズ3:鍛える系(深部から循環を促し、働かせるべき部位を働かせる)
これらのフェーズは順序がとても重要です。最終的には「鍛える」フェーズに至りますが、その前段階でこれまでに蓄積された固さをしっかり解消しておくことで、後に行うトレーニングの効果が高まります。
そのため、必ずフェーズ0から行ってください。また、フェーズ0は現状の疲労状態、トレーニング前後の状態変化を確認するために重要です。トレーニングというより、現状の疲労状態をチェックするために活用します。特に回復能力の向上が実感できるようになってきた後も、継続して行いましょう。
ファーストステップとなるフェーズ0では「状態把握」を行います。自分自身の回復能力がわかるだけでなく、その日の状態を知るうえでも非常に有用なので、なるべく毎日チェックしてください。
フェーズ1では身体を「ほぐす系」のトレーニングを行います。これは、疲労によって特に固まりやすい身体の各器官の柔軟性を取り戻し、回復能力を高める下地づくりの役割を持ちます。ゆえに、ここでしっかりとほぐしておかなければ、その先で十分な効果を得られにくくなります。
お腹には筋肉疲労や内臓疲労など、さまざまな疲労が「固さ」として現れますが、特に内臓の自律神経などに蓄積した疲労の度合いや血流状態を反映します。
「固さ」の目安は、お腹の厚さの半分ぐらいまで押し込んでも痛みや違和感がないこと。(図表1)
指で深く押し込んだときに痛みや違和感がある、ほかの部位よりも固いという場合は要注意です。(図表2)
お腹の固さはおもに内臓疲労の状態を表します。固いところを見逃さないために、お腹を9つの区画に分けて、1区画ずつていねいにほぐすのがポイント。(図表3)
内臓を柔らかくすることで血流がアップします。毎日繰り返すことで固くなりやすい区画がわかりやすくなるので、そこを重点的にほぐしましょう。(図表4)
固さがなかなかとれない場合や、固さを繰り返す場合は、食事習慣を見直す必要性もあります。
スクワットにはいろいろな種類があります。大人世代に特におすすめは、おだやかで安全な筋トレ「ゆるスクワットの基本型」で基礎代謝を上げていくことです。今回は、ジャンプをして強度を上げるスクワットを紹介しましょう。足音や振動が出るので、お住まいで下の階が気になる方は、スクワットをする時間帯に気をつけて。
▼▼基本のゆるスクワットをチェック!▼▼
ゆるスクワットで腰を落としてから、立ち上がるときにジャンプをします。ジャンプして着地をすることで、筋肉だけではなく、脛骨(けいこつ)や腓骨(ひこつ)、大腿骨、骨盤、背骨といった体の縦軸の骨にも刺激が加わります。
両手は自然に下ろして、両足は肩幅に開く。
息を吸いながら、ゆっくり腰を落としていく。
下まで行ったら、勢いをつけて、ポンと上に跳ぶ。
息を吐きながら、ジャンプする。
バン!と着地して、足裏に衝撃がくるのが大切。
その後、元の姿勢に戻り、スクワットをくり返す。
10〜15回を目安に行いましょう。
A
筋トレを行ったあと、体内では筋肉を作るためのスイッチが入ります。その材料になるのがアミノ酸ですが、アミノ酸を筋肉に供給するのは食事由来のたんぱく質です。そのため、たんぱく質を積極的に食べるようにしましょう。
また、同時にとりたいのが糖質(炭水化物)です。糖質を摂取すると、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンにはたんぱく質を作る作用もあるため、たんぱく質と糖質を同時に食べると、より効果的に筋肉が作られるのです。
チーズクラッカーやたまこサンド、鮭のおにぎりなどを食べるといいでしょう。
スクワットを続けていたらだんだん慣れてきました
A
慣れてきたように感じたら、筋力がついた証拠です。動作のスピードをゆっくりにしたり、回数を増やしたりして、スクワットの強度を上げてみましょう。さらに大きな効果が得られます。Q
ゆるスクワットを行った翌日に筋肉痛になりました
A
筋肉痛が出るのは、正しい体の反応です。しかし、フォームが正しくなかったり、無理をしてしまったのかもしれません。その場合はいったん休んで、痛みがなくなったら再開しましょう。
運動習慣がない人にこそ注目してほしいのが、世界一簡単といわれる「3 秒筋トレ」。「特に60代以降は若い頃と比べると筋肉量は20~30%も減少します」と教えてくれたのは、理学療法士の中村雅俊先生は「3秒筋トレ」の考案者。3秒の短さ&特別な道具不要の手軽さで、若々しさのカギを握る筋肉を効率よく鍛えられます。今回は、第二の心臓であるふくらはぎの鍛え方を教えてもらいました。
1セット×10回でふくらはぎを簡単に鍛えられる! 「かかと下ろし」を紹介します。
イスの後ろに両脚を腰幅に開いて真っすぐ立つ。背もたれに両手を添えてバランスをとる。
かかとをできるだけ高く引き上げ、つま先立ちになる。
3秒かけて5カウントする。まず、「1」と声に出してカウントしながら、かかとを真ん中あたりまで下ろす。
「2、3、4、5」と声に出してカウントしながら、かかとをゆっくり床すれすれまで近づける。
カウントの後半はできるだけゆっくりやるのがコツ。じっくり耐えることで、短時間で筋肉に負荷がかかります。最初はドスンとなりがちですが、続けると筋力がつき、動きもなめらかに。
ウォーキングは持続力をもつ「遅筋」を鍛え、ラジオ体操はウォーミングアップに適する運動です。どれも大事ですが「速筋」を鍛える3秒筋トレと目的が異なるもの。プラスして行うのがベター。
コーヒーを習慣的に飲むことで寿命が延びる可能性がある。
韓国では1人当たり年間のコーヒー消費量が405杯に達し、これは世界平均の2倍以上に相当する。
1日1~2杯のコーヒー摂取は糖尿病や高血圧などの慢性疾患の予防に役立つ可能性がある。また、心血管疾患や大腸がんのリスクを下げるという研究結果も報告されている。
ポルトガルのコインブラ大学研究チームは、コーヒーとその成分が老化に及ぼす影響を調査した。その結果、コーヒーを定期的に摂取する人は、そうでない人と比べて平均で1.84年長く生きることが明らかになった。
さらに、加齢とともに発生する多くの疾病リスクも低下する傾向が見られた。
コーヒーには抗炎症効果や抗酸化作用を持つ成分が含まれており、これらが疾患予防や寿命延長に効果がある可能性があるとされる。
特に、コーヒーにはカフェインやクロロゲン酸が豊富に含まれており、一部の成分は抗炎症作用、他の成分は抗酸化作用を持つことから、疾病予防や寿命の延長に効果があると考えられている。
一方、コーヒーの摂取が全体的な生存率には良い影響を与えるものの、肝疾患に関連する死亡率には影響を及ぼさないという研究も発表されている。
順天郷大学ソウル病院のリュ・ダム消化器内科教授の研究チームは、英国のUKバイオバンクのデータを活用し、コーヒーの摂取が代謝異常脂肪肝疾患および代謝性アルコール性脂肪肝疾患に与える影響を評価した。
研究では、参加者45万5,870人を脂肪肝がない群、代謝異常脂肪肝疾患群、代謝性アルコール性脂肪肝疾患群に分け、さらに1日のコーヒー摂取量(0杯、1~2杯、3杯以上)で区分し、大規模なコホート分析を実施した。
研究チームは、従来の「コーヒーが肝疾患の進行を抑制する可能性がある」という研究結果に基づき、肝疾患関連の生存率への影響のみを評価するため、逆確率加重法(IPTW)を用いた。
逆確率加重法とは、ある出来事の発生確率が低いほど重みを大きく設定することで因果関係を推定する統計手法である。
分析の結果、逆確率加重法を適用する前の段階では、脂肪肝のない群、代謝異常脂肪肝疾患群、代謝性アルコール性脂肪肝疾患群のすべてで、1日1~2杯のコーヒー摂取が肝疾患に関連する生存率を向上させることが分かった。
しかし、逆確率加重法を適用した後では、コーヒー摂取が代謝異常脂肪肝疾患群および代謝性アルコール性脂肪肝疾患群のどちらにおいても、肝疾患関連の死亡率に影響を与えないことが判明した。