足のつまずきを防ぐ簡単体操

つまずきやすくなる原因

ふくらはぎ・スネ・足裏の筋肉が硬くなり機能が衰えていくと、足首の柔軟性が低下して足を持ち上げにくくなります。足首の硬さは、つま先の上がりにくさや蹴りだす力の低下に直結するため、歩幅の狭いすり足に近い状態での歩き方になってしまいます。すると、ちょっとした段差や、段差がないところでも靴が引っかかってつまずきやすくなってしまうのです。

足首の硬さは、それ以外にもむくみ、冷え、怪我も招きやすくなるため、ふくらはぎ・スネ・足裏の状態は早めに整えておく必要がありますよ。

また、加齢とともに衰えやすいのが足の指の力です。末端にある足の指は、手の指のように器用に動かすことが難しく、使わないうちにどんどん動かなくなってしまいます。足の指が動きにくくなると、地面をつかむ力や転倒を防止する能力が衰えてつまずきやすくなったり転びやすくなったりしてしまうのです。

つまずきを防ぐには

イラスト:イラストAC© イラスト:イラストAC

足首を曲げる動作(背屈)では、スネの筋肉を鍛えてふくらはぎの筋肉を伸ばすことができます。逆に、足首を伸ばす動作(底屈)では、ふくらはぎの筋肉を鍛えてスネの筋肉を伸ばすことができます。そこからさらに、足の指の動きを入れると足裏の筋肉も活性化されて足の指が強くなります。つまり、つまずきの予防には、足首の曲げ伸ばし運動と足の指の運動を組み合わせて行うと良いのです。

普段使わない筋肉を頑張って動かそうとすることで、筋肉だけではなく神経も活性化されて脳トレにもなります。筋肉の状態が良くなることに加えてバランス感覚も良くなりますので一緒に頑張りましょう。

足首の柔軟性アップ!グーパー運動

足首を曲げる動作に足の指のグーパー運動を組み合わせているので最初のうちは動かすのが難しいと思います。うまくできなくても、脳から動きの指令を出すことが非常に大切です。手の指で足の指の動きをサポートして動きを覚えさせていくと、少しずつ足首の曲げ伸ばしと足の指の動きが連動してきます。ぜひ、変化の過程を楽しんでください。

1)右脚は伸ばし、左膝は立てて楽に座る。

photo by Yukari Takayama© photo by Yukari Takayama

2)右足首を曲げて、足の指をパーに開く。

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3)足首を曲げた状態で足の指をグーに閉じたら、そのまま足首を伸ばし、再度足首を曲げてから足の指をパーに開く。

3~5回繰り返し、反対足も同様に行う。