外食の甘い罠

外食先の甘いわな。フードコートよりファミリーレストランで食べる

外食での誘惑……。ダイエットの挫折は、外食先でのレストラン選びにもあると思います。週末、家族みんなでショッピングセンターに行ったとき、フードコートでランチをとることが多いですよね。でも、一般的にフードコートって、ラーメンやピザ、パスタ、カレーなどの専門のテナントが集まったところが多いのではないでしょうか。そう、私の提唱する朝昼晩3食しっかり食べる「瞬食ダイエット」では避けたい「単品メニュー」ばかりなんです。

だから私は、フードコートはできるだけ避け、なるべくファミリーレストランなどの定食メニューがありそうなところに入るように気をつけています。

「定食メニュー」とは、和食の店でランチタイムに提供されるような、ごはん・汁もの・メインおかず・小鉢などがひとつのお盆にのった食事をイメージしてください。定食のなかでも、和定食はダイエットに最高のおすすめ献立です。魚や肉のおかずに、あえもの、みそ汁、と栄養バランス抜群。

「でも、ときにはパスタも食べたい……」。もちろん、主食がパンになってもパスタになっても問題ありません。基本的に“食べてはいけないメニュー”というものはないので、ガマンせずに好きなものを食べてOKです。主食がパスタなら、ボリュームのある魚や肉(主菜)を具に入れたり、野菜や豆のサラダを添えたりして“定食スタイル”に近づけて。ただ、パンだけ、パスタだけ……など、主食だけで1食をすませるのは避けましょう。

理想の定食スタイル

【1】ごはん【2】メインのおかず【3】小鉢【4】できれば汁もの

おすすめ定食

焼き魚定食、お刺し身定食、鶏肉の塩麹焼き定食、肉豆腐定食

避けたい単品食

菓子パン、チャーハン、天ぷらうどん、カツ丼だけの単品メニュー

【洋食のときは】

外食時、ピザやパスタなど単品メニューになりがちな洋食。サラダを別注文したい

外食では男女同じ量のお皿が出る。自分サイズで満足させよう

外食先でもうひとつ気をつけているのは、食べる量です。どこのレストランでも、注文したときに出てくる量は男女関係なく同じですよね。男性より体の小さい女性が、男性と同じ量だけ食べたらどうなることでしょう。いわなくてわかりますよね。

そこで大事なのが、自分の適量を知ること。ダイエットを続けているうちに、自分のお腹が満足できるセンサーが身についてきます。“自分サイズ”を知ることで、外食時に「これでおしまい」とすることが大事。最初に「ごはんは少なめで」と頼むのもおすすめです。

いただいた甘いもの、断りにくい会食を必要以上に恐れない

「今年こそ、やせる」とダイエットの強い決意をして、自分ではお菓子やスナックを一切買わなくなったときに気づくことがあります。それは、社会生活を送っていると、お菓子など嗜好品のいただきものをする機会が案外多いということ。職場でおみやげが配られたり、「ほんのお礼です」とちょっとした詰め合わせをいただいたり、友人の家で甘いものが用意されていたり、断れない会食が続いたり……。

とくにダイエットをスタートした直後の「不安定期」にそういったことがあると、食べたらまた元に戻ってしまうんじゃないだろうか? これをきっかけに過食スイッチが入ってしまわないか? と不安になってしまいますよね。

結論からいうと、「瞬食ダイエット」ではお菓子もお酒も禁止していません。これを食べたらいけない、という食材はありません。私自身、お菓子のいただきものはありがたく食べますし、お酒も毎晩飲んでいます。おいしいものはおいしい、その感覚を忘れる必要はないのです。私がふだん気をつけていることは次のとおりです。

●お酒を飲むとき→ 低糖質ビール、ジンや焼酎の水割りやソーダ割りなどがよい。ワインは飲み過ぎなければOK。日本酒は糖質が多いのでほどほどに

●会食をするとき→ 自分がお店を選ぶときは、コースではなくアラカルトで頼める店に。コースのときは、食べられる量だけ食べて、あとは残す

流されずに「味の確認」だけで済ませる勇気。定食スタイルで満たされていれば過食に走りにくい

朝昼晩の3食を定食スタイルできちんと食べていると、いつもお腹が満たされているので過食に走りにくくなります。過食モードのときは、お菓子を開けたら1袋開けないと気がすみませんが、お腹と気持ちが満ち足りているときは、ひと口食べて「味の確認」ができたら、あとは片付けることができます。お酒に関しても、自分で決めている杯数を飲めばそれで満足できる。正しく食事をとっていると、そういう安定したモードに入ることができるのです。レベルアップしてくると、いらないお菓子などは人にあげてしまうという余裕も出てきますよ。

だから、嗜好品を必要以上に恐れることはありません。職場で毎日のように甘いものをみんなで食べる習慣があるとか、毎日のように会食があるといったような場合は、食事改善していることをまわりに宣言してしまうのもありだと思います。協力が得られやすいし、宣言すると「人にいってしまったのだから、目的を達成するまでは続けなくては……」という心理が働き、ダイエットが継続しやすくなるという側面もあります。

好きなものを制限しなくてもいいとはいいましたが、市販のお菓子はかなり中毒性が高いことは忘れずに。そうでなくても甘いものは脳にとってご褒美となるのに、各メーカーのプロが、売れるためにしのぎを削っておいしいものを開発しているのです。おいしく感じるのは当たり前。虜になりやすい食品だと理解してください。

 

口(くち)さみしさをやりすごす リバウンド防止テクニック

口さみしさを頻繁に感じる人のために、日々の習慣を改善するトレーニングを紹介します。「何か口さみしい」「ついつい間食してしまう」。そんなときの行動パターンを思い出してみましょう。

・パソコンに向かうとき、ついつい飴やガムを口にしてしまう

・コンビニに用もないのに立ち寄って、アイスやカフェラテを買ってしまう

・夕方になるとお煎餅をむさぼってしまう

では、そんなときの衝動をしのぐ方法を考えてみましょう。一度衝動に襲われても、その波は5〜10分で消えていくといいます。私なら、次のような方法を試します。

【食欲の衝動を抑えるヒント】

●水もしくはレモン水を飲む

喉がかわくと食欲も増しやすくなる。水を飲むことで、わき上がる衝動が一瞬フッと落ち着く。またレモン果汁を加えると、空腹ホルモンを抑えて満腹ホルモンの分泌を促す効果があるので、水コップ1杯にレモン果汁大さじ2杯程度を混ぜるとよい。

●深呼吸をしてひと息つく

深呼吸をすると、食の衝動にとらわれてソワソワしている気持ちが落ち着く。秒数をカウントしながら、6秒かけてゆっくり吐いたり吸ったりすることを3回繰り返してみて。深呼吸には、ストレスによる緊張をゆるめてリラックスモードへと切り替える効果もあり、外出先でもどこでも手軽にできるのもメリット。

●自撮りをする

食べたいな、と思ったら、キッチンへ行く前に鏡の前に立つ、自撮りする、などが効果的。かなりの確率で食べる抑止力になるはず。太ってくると写真を撮ったり、鏡を見たりすることを避けがちになるので、食べたいときほど積極的に鏡の前に立つのがおすすめ。

●おでこをポンポンする

おでこをポンポンすると、脳の理性を司る部分が刺激されて食欲が落ち着く効果があるといわれている。これも、場所やシチュエーションを問わず実践しやすいテク。

●その場でジャンプする

食の衝動を強制的にリセットできる。気分転換になってストレスも吹き飛ぶうえ、血行がよくなりむくみもとれる。ジャンプは有酸素運動なので、3分程度続けると効果大。

●歌う・笑う

これは人目のないときに限る方法(そもそも、無性に何かを食べたくなるのは、ひとりでいるときが多いはず)。大声で歌ったり、鏡に向かってにっこり笑う。歌を歌うと深呼吸と同じような効果があり、笑うとたるみや二重あごを予防するフェイストレーニング効果がある。

●夕食後すぐ歯を磨く

食べたらすぐ歯を磨く。物理的にさっぱりキレイにするのも心理的な抑止力あり。

いかがでしたか? ぜひダイエットに挫折しないヒントとして、お役立てください。