簡単楽な筋トレで健康維持を

簡単&ラクな筋トレで健康維持

「3秒筋トレ」で驚くほど簡単に筋肉アップ!運動習慣がない人こそ実践したい「イス座り」© ESSE-online

「60代以降は若い頃と比べると、筋肉量は20~30%も減少します。筋力が衰えた状態を『サルコペニア』といいますが、質のいい筋肉が維持されないと、たとえば転倒から介護状態になることも。つまり、筋肉量は健康寿命に深く関わります」と話すのは理学療法士の中村雅俊先生。

筋肉が大事、とわかっていても筋トレは運動習慣のない人ほどハードルが高く感じるもの。そこで注目が中村先生考案の「3秒筋トレ」です。

「たった3秒&ラクな力でできるのに、筋肉を効率よく鍛えられます。動きはシンプルで覚えやすく、また特別な道具もいらないので、どこでも実践できるから続けやすいです。健康寿命を延ばすためにも習慣に!」

1個でもこんなことがあったら筋力低下のサイン

  • 手すりに頼らないと、階段を上れない
  • 反動をつけないと、寝床から起き上がれない
  • カーペットの縁などでつまずきそうになる
  • 5kg入りの米が持ち運べない
  • 青信号で横断歩道が渡りきれない
  • 片脚で30秒以上立てない

●筋力が低下するとこんなリスクが…

〈メタボ・生活習慣病〉

運動量が減っているのに食事量が同じであれば肥満になります。肥満は高血圧や脂質異常症などの生活習慣病の引き金に。逆に筋力がついてくると代謝が上がり、太りにくくなります。

〈認知症〉

外に出るのがおっくうになり、人との交流が減ると脳への刺激が減少。間接的ですが認知症予防のためにも、筋トレで歩ける体にしておくことが大事。筋トレにより認知機能が上がる報告も。

〈フレイル〉

フレイルとは心身が衰弱した状態のこと。これまでの筋力の蓄え=「貯筋」がない人ほどその傾向が。健康寿命に関わるだけでなく、姿勢を保てずスタイルが悪くなり、老けて見られます。

【1セット×10回】歩くのに不可欠な太ももを鍛える「イス座り」

太ももやお尻といった、運動不足と加齢で衰えやすい足腰の筋肉を丸ごと鍛える効果が。

●スタンバイ

背すじを伸ばし、胸を軽く引き上げる© ESSE-online

イスから少し離れて、両脚を肩幅に開いて真っすぐ立つ。両腕は胸の前で組む。

●STEP1

背中が丸まらないように注意し、目線は2mほど先の床に向ける© ESSE-online

3秒かけて5カウントする。まず、「1」と声に出してカウントしながら、ひざが90度ほど曲がるところまでお尻を下ろす。

●STEP2

お尻が座面についたら最初に戻り同じように繰り返す© ESSE-online

「2・3・4・5」と声に出してカウントしながら、お尻をゆっくり座面に近づける。立ち上がり、10回繰り返す。

Q:たった3秒で本当に効果があるの?

A:短時間で効果的なエキセントリック運動に秘密あり!

「3秒筋トレ」で驚くほど簡単に筋肉アップ!運動習慣がない人こそ実践したい「イス座り」© ESSE-online

3秒筋トレは、筋肉が伸ばされながら力を発揮する「エキセントリック運動」。瞬発力の要となるけれど加齢で衰える「速筋」を短時間で鍛える効果が高いのが特徴。継続により筋力・筋肉量が大幅にアップするデータも。