足の耐用年数を過ぎた50代以降は「歩く力」を維持するケアや筋トレを
心身ともに健康に生きる基本となる、「歩く力」。しかし、足は年々老化し、「何もしないと足の耐用年数は50年ほど」と足病医療の専門家・久道勝也さんは指摘する。
「足は心臓から一番遠く血液が滞りやすいうえに、全体重を支えて1日何千回も地面に叩きつけられます。しかも靴という “硬い服” をまとう過酷な条件下にあり、50歳以降はさまざまなトラブルが出やすくなります」
そのため、50歳を過ぎたら足のセルフケアが非常に大事になる。歩く力を落とさないための方法の一つが「アキレス腱伸ばし」だ。
「アキレス腱が硬いままだとスムーズな歩行が妨げられ、足の変形や痛みにつながります。意識してやわらかさを保つことが大切です」
一生歩き続けるためにはアキレス腱のやわらかさが重要!
年齢を重ねるにつれてだんだん硬くなるアキレス腱。やわらかく保つための「アキレス腱伸ばし」が、足のトラブルを遠ざける。
アキレス腱の柔軟性が健康のカギを握る
アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)とかかとの骨をつなぐ腱。
「普段運動をする人やストレッチを習慣にしている人でも案外、足首の関節は硬い人が多い」と久道さん。
「加齢の他、遺伝的な体質や環境がアキレス腱の硬さに影響します。ハイヒールやパンプスをよく履く人は、ずっとアキレス腱が縮んだ状態になり、伸びが悪くなっています」
アキレス腱伸ばしを3カ月程度続けることで、すねが以前より深く倒せるようになるなどの変化が表れるという。
「歩行がスムーズになり、足のトラブルのリスクを減らすことができます。ぜひ毎日の習慣にしてください」
アキレス腱の硬さをチェック
まっすぐ立って、片足を一歩後ろに下げる。両ひざと両足の人さし指が正面を向いた姿勢で、前側の足をゆっくり曲げていく。後ろ側のすねが、ひざを曲げずに直立の状態から10度以上倒せているかチェックしよう。
アキレス腱伸ばしを毎日の習慣に
アキレス腱伸ばしは壁に向かって床に垂直に立って行う。壁を使うと安心して上体を倒せるので、アキレス腱をしっかり伸ばせる。最低3カ月以上続けよう。
アキレス腱伸ばしの効用
快適に歩ける
加齢や女性ホルモン(エストロゲン)、ハイヒールなどの影響で特に女性はアキレス腱が硬くなりやすい。アキレス腱伸ばしで、足首の柔軟性を保ち快適に歩けるようになる。
足の痛みを防ぐ
アキレス腱がやわらかいと、歩行時の衝撃を和らげる足裏のアーチ構造が守られ、外反母趾や扁平足、足底腱鞘炎などの病気を予防できる。
足の血流不良を防ぐ
アキレス腱伸ばしでふくらはぎの筋肉がしっかり伸び縮みするようになると、冷えやむくみ、下肢静脈瘤などを防ぐことにつながる。
アキレス腱伸ばしのやり方
①壁の前に立ち、両手を伸ばして壁に当てる。片足を一歩後ろに下げる。つま先はまっすぐ前に向け、かかとを浮かさないようにする。
②壁に体重をかけて、前に出したひざをゆっくり曲げる。アキレス腱に伸びを感じつつ30~60秒キープ。足を入れ替え各5回行う。
NGなやり方
●足の親指がまっすぐ前を向かず斜めに外を向いている
●後ろ側のひざが曲がっている
●反動をつけている
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